2026年2月 2日 (月)

かなり悩ましい「企業不祥事発覚経路の公表」

少し前の記事ですが、2025年9月4日の朝日新聞ニュース「企業の会計不正が最多『役員は共謀、非管理職は単独』で行う傾向」において、日本公認会計士協会が昨年7月にまとめた報告内容を紹介しています。紹介内容については上記記事を参照していただきたいのですが、少し気になったのが

20~24年度の5年間で、調査報告書が公表されている177社で起きた会計不正は184件だった。そのうち不正発覚の経路として最も多かったのが「当局の調査等」で47件、「内部統制等」が31件、「内部通報」が28件と続いた。一方で、調査報告書に発覚の経路が公表されないケースも26件あった。協会は「ステークホルダー(利害関係者)への説明責任の観点から、より積極的な開示が望まれる」と指摘している。

との記述です。ここからは私の推測ですが「当局の調査等」というのは、いわゆる内部告発(内部者から当局への情報提供、当局から会社への調査要請)が多くを占めており、「内部統制」の多くは内部通報に基づく社内調査によるものかと。調査報告書に発覚の経路が公表されていないケースが26件もある、とのことですが、ここは実務的にはとても悩ましいところですね。

通報者保護を徹底するためには「通報者の秘密」だけでなく「通報の秘密」も確保しなければならない。不正発覚の端緒が「通報による」と公表してしまうと「あいつがチクったな」と通報者が特定されてしまう可能性がある(上司に相談してもとりあってもらえなかったがゆえに通報に至ったというケースの場合、通報者も「通報の秘密」の確保を希望している)となれば、報告書に「通報があった」とは書きにくいです。

しかし一方で、「内部告発による」となると自浄能力のない企業というレッテルを貼られてしまうため、会社としては自浄作用を発揮したことを示したいので、「内部通報があった、社内調査を行った、是正措置を行った」と、どうしても明記したいわけです。企業の利益と通報者の利益とどちらを優先すべきか・・・とても悩ましい。「内部統制」とか「社内調査」といった「嘘ではないけれども、やや不明瞭」な発覚経路の公表というのは、そのような悩ましい局面での対応、ということかもしれません。

それにしても会計不正への関与者として「経営者」「管理職」が多いですね。経営幹部が会計不正に関与する、というのは投資家の判断に影響を及ぼす程度が重大(質的にも量的にも)と思われる不正に至るため、会計監査人としても無視できないわけでして、調査報告書を公表せざるを得ないほどの有事対応が要請される、ということなのでしょう。だからこそ、早期発見に向けた対応と経営幹部にも例外を作らない財務報告内部統制の整備運用が重要となります。

| | コメント (0)

2026年1月21日 (水)

(続)さらなる「会計監査の厳格化」を予見させるイーエムネット社の会計不正事案

120日の日経電子版「ニデック不適切会計の疑い・識者に聞く-ニデック問題、監査の質も検証必要」の中で、元金融庁統括審議官の佐々木清隆氏は、

社外取締役・監査等委員らの役割が機能していたか、監査法人による監査の質に問題がなかったか検証する必要がある。企業監査で重要なのは内部統制のチェックだ。PwCがリスクをこれまでどのように評価してきたのか、自主規制団体である日本公認会計士協会、金融庁の公認会計士・監査審査会の動きにも注目している

監査は企業価値の向上につながると、経営者や投資家に前向きに捉えてもらう必要がある。監査法人もルールへの準拠性をチェックする仕事だけでは、すぐに人工知能(AI)に取って代わられる。企業が成長する上で、経営者がまだ気が付いていないリスクを提示するなど、付加価値の重要性が高まっている

と述べておられます。ビジネスには常にリスクがつきものなので、監査の「付加価値」は、たとえば監査役員が経営判断プロセスに関わることだと思います。経営判断に後から(経営陣に忖度して都合よく)お墨付きを与えるのではなく、経営陣のリスクテイクをサポートするために必要な知見を適宜提供することではないでしょうか。上場企業には、会計監査にも、また監査役監査(監査等委員会監査)にも、「無限定適正意見(適法意見)」があたりまえにもらえる、という慣行があります。この慣行を意識として少し変えていかないと、そもそも監査の「付加価値」は見えてこないのではないかと。

さて、ニデック問題のように世間で騒がれているわけではありませんが、先週ブログでご紹介したイーエムネット・ジャパン社の会計不正事件について、19日に第三者委員会のメンバーが公表されました。予想どおり日弁連ガイドラインに準拠した第三者委員会を設置するとのこと。委員の中にはよく存じ上げている方がいらっしゃるので、やはりブログで書きにくくなりました()。ということで、以下は、あくまでも野次馬の主観的意見です。

なぜ、本件は金融庁にとっても、東証にとっても、さらには日本公認会計士協会にとっても大きなショックなのか

昨年、オルツ、ニデックと、高市内閣が推進する日本成長戦略に冷や水を浴びせる事案が続きました。いわき信用組合の小口融資による監査逃れも話題になりました。不正予防や早期発見に向けて、外部からの会計監査には限界があるとすれば、つぎは企業のガバナンスに期待することになります。不正リスクを外部監査人が認知・評価できるような社内の体制整備、もしくは会計的知見を有する組織内会計士や社外役員を増やして、会社と会計監査人との「橋渡し」を行う、もしくは社内でゲートキーパーとして不正を予防するガバナンスの取組みですね。

こういった取組みを進めていこうとしていた矢先でのイーエムネット社の(会計士資格を有する)元常務取締役(CFO)による不正・粉飾疑惑の発覚となりました。つまり、いまから施策を実施しようとしていた中で、その実効性に疑問符が付いてしまいそうな事件が発覚したのです。そこで、今後イーエムネット社の第三者委員会が認定する事実や原因分析は、そのような施策の有効性を減殺しかねない事態を招来してしまうのか、それともイーエムネット社の事例はきわめて個社固有の例外的状況で発生したのであり、組織内会計士や会計士の社外役員が増えることで、オルツやニデックのような会計不正が防止できるとされるのか。この見極めにおいて、第三者委員会の役割はとても重要だと思います。

オルツの告発をした元経営企画部長さんも組織内会計士だったわけでして、告発をしたことについてはとても評価される立場にあるわけですが、上記のようなガバナンス構築の方向性からみて、そもそも事前に防止できなかったのか、疑惑を解明するにあたって意見が通らなかったから辞任しました、ということでよかったのか、いろいろと議論もされるのかもしれません。

上記佐々木清隆氏のインタビューで佐々木氏もお話しているとおり「会計不正は経営者が指示しなくても起きる」わけですから、経営者は会計監査人が不正を発見できるようなガバナンスを構築したうえで、コーポレートガバナンス・コード補充原則32-②(ⅳ)で遵守要請されているように会計監査人がリスクを指摘した場合に、これにどう会社側が対応すべきかその体制整備が不可欠だと思います。2015年の不正リスク監査基準(監査における不正リスク対応基準)が策定された時から私は会計監査人の監査の厳格性は被監査企業のガバナンス向上とセットで考えるべき、と申し上げておりましたが、日本成長戦略の時流に乗り、いよいよ本格的に検討されるべき時期ではないかと思っております。

| | コメント (2)

2026年1月16日 (金)

さらなる「会計監査の厳格化」を予見させるイーエムネット社の会計不正事案(追記あり)

イーエムネット・ジャパン社といえば、日本のAI技術の実用化に貢献するソフトバンクグループの企業というイメージがあります。しかしながら、1月13日の同社リリースによりますと、同社元常務取締役(CFO)の方による約4億6000万円の会社資金を自身名義の口座へ送金していた不正行為が判明し、一部返金を受けたものの第三者委員会を設置して調査結果を開示する、その調査結果をもとに同CFOに対する刑事・民事の措置を検討する、とのこと。CFOによる不正行為発覚の端緒は、従業員から社長への内部通報だそうです。

ちなみに(同社開示資料によると)元常務取締役の方は公認会計士の資格をお持ちの方であり、WEBで公開されているインタビュー記事などを読むと、私と同じく会計教育研修機構で講師もされている(されていた?)とのこと。会計プロフェッショナルとしては、かなり信用のある方だったのでしょうね。そのようなCFOが、そもそも多額の会社資金を悪意で自身の名義口座へ送金する(私的流用する)、といったことは考えにくく、何か事情があったのではないか、とも想像するのですが、まだ詳細はわかりません。会計・開示への影響については

当該取締役は、本件不正行為を隠蔽する目的等で、費用・資産計上等に係る会計情報の改ざんを行っていた可能性があり、既に提出した開示書類に影響が生じているおそれがあります

とのこと(同社リリースより)。資金流用+粉飾という意味で事態は深刻であります。

AI戦略の推進とか、スタートアップ企業への資金提供とか、さらには資産運用立国推進とか、高市内閣における日本成長戦略のキモではないでしょうか?中規模の上場企業(東証グロース)とはいえ、国から期待されている事業会社の年間利益の約半分程度を(いとも簡単に?)自分のポケットに入れることができたとなると、うーーーん、純粋な第三者委員会設置事案ですし、本件は金融庁にとっても、東証にとっても、さらには日本公認会計士協会にとっても大きなショックではないでしょうか?なぜショックか・・・という点については、また来週、ブログで書かせていただこうかと思っております。

もちろん「場末のブログ」とはいえ、公開されていない情報は書けませんので、私の主観的な意見として書かせていただく予定です。ちなみに、まだ第三者委員会の委員は開示されていませんが、この第三者委員会の調査はとっても重要ですね(ブログが書きにくくなるので、よく知ってる人が委員長でないことを願っております・・・(^^;))。オルツの件といい、本件といい、このような事案が続くと、もう誰もこわくて会計監査をする人がいなくなってしまうのではないかと・・・

(追記)よく考えると、資金流用というのは常務取締役ひとりでもできそうな気がしますが、これを隠蔽するために費用・資産計上に係る会計処理の改ざんに及ぶとなると、おそらく単独では無理ではないでしょうか?社長に内部通報をした社員が存在することも含めて、調査委員会はこのあたり、加担した社員の有無についても調査が必要ですね。

| | コメント (0)

2025年12月18日 (木)

今年の「ガバナンス大賞」はJSBの元常勤監査役さんでは?

企業法務・コンプライアンスネタとして、ちょうどフジテレビの第三者委員会の活動が話題になっていた今年1月中旬、学生向けマンション事業で絶好調のジェイエスビー社(JSB、東証プライム)が「特別調査委員会による調査報告書の公表について」をリリースしていました。私もまったく見落としておりまして、最近ようやく当該報告書を読むことができました。

調査委員会の委員構成は検事出身の弁護士2名と同社社外監査役1名です。報告書はかなり長いものですし、またAIによる要約文だと肝心なところが省略されてしまうので、ざっくりと内容をお知りになりたい方は、こちらのダイヤモンドオンラインの記事がおススメです(ただし有料記事)。

調査報告書によると、専務取締役による海外視察・研修名目の経費不正、具体的には家族同伴の海外視察・研修費用を会社に負担させた(総額約1,700万円)というものです。さらに調査委員会への情報提供等によって、社内に簿外の金券 1,321万円(4,900枚)及び社内外のワインセラーに簿外ワイン784本(約3,238万円)の存在が確認された、とのこと。

専務取締役による上記会社法、税法違反の疑惑は、常勤監査役への内部通報がきっかけであり、常勤監査役は当該通報をもとに社内調査を行い、監査役会決議を経て、不正の疑惑を取締役会に報告しました。報告を受けた取締役会としては、直ちに社外第三者を含めた特別調査委員会を設置を決議して、その結果が今年1月に公表された、というものです(なお、報告書の日付は2024年11月ですが、開示されたのが今年1月ということです)。

内部通報に基づいて監査役がきちんと調査を行い、その結果を取締役会で報告するということは監査役としての当然の職務を尽くしたにすぎない、とも言えそうですが、これができる監査役さん(とくに常勤)は、現実にはとても少ない。象徴的な出来事が報告書98頁~99頁あたりに記されています。

この常勤監査役は、特別調査委員会の活動が開始された頃、JSBの大株主(約40%の株を保有)からホテルないし喫茶店に2回呼び出されました。他の社内取締役も同席するなかで、当該大株主は「家族同伴での出張等は全取締役の共通認識であり不正ではなく、監査役会の調査は不十分であったことを指摘し、その経緯の確認、あるいは反省を求める趣旨の発言をした」そうです(ちなみに、家族同伴での出張は後ろめたいからこそ、専務取締役は会社に対して虚偽の申請を出していたそうです)。

(ここからは、調査報告書がリリースされた後のお話です)このような経緯があるにもかかわらず、当該常勤監査役は退任することもなく、1月下旬の定時株主総会においては会社側提案による監査役再任議案の候補者となります。しかし60%超の反対票によって再任議案は否決されています。普通であれば、候補者となることを辞退したくなるところですが、辞退することもなく(当然、再任されないことは覚悟のうえで)JSBの監査役の再任候補者となったのは、会社の将来のために役に立ちたいという真摯な気持ちだったからではないかと推測します。

もちろん、長年の経費不正支出問題や簿外資産放置問題など、これまでの監査によって発見できなかったのか、といった疑問は残りますが、有事に直面した常勤監査役としての行動については称賛されるべきだと思います。今年はオルツの会計不正を証券取引等監視委員会に指摘した同社元経営企画部長の方が注目を集めていますが、最後まで大株主と向き合ったJSBの元常勤監査役の方こそ、今年のガバナンス大賞にふさわしいのでは・・・と私的には思う次第です。

| | コメント (1)

2025年10月20日 (月)

オルツの常勤監査役が「引き返すべき黄金の道」は3本あった

少し遅くなりましたが、10月10日付け日経電子版「オルツ、黙殺された内部告発『これはクロ』上場前に警告した元部長」を読んだ感想を少し記載します。11月に、あるガバナンス関連団体が、この「元部長」でいらっしゃる塩川さんの講演を企画しておられるようで、私も聴講させていただく予定ですが、まずは、ようやく「証券取引等監視委員会に告発した人が誰なのか」がハッキリして少し落ち着きました。まさに社内から外部への情報提供(内部告発)が本事件の端緒だったのですね。また塩川さんは公認会計士なので、会計士的な発想で架空循環取引の疑惑に向き合っている(弁護士的発想とはかなり異なる)姿がとても興味深いものに映りました。

元部長さんのインタビューでのご発言が真実であることが前提ではありますが、コーポレートガバナンスの視点から興味深いのは、オルツの常勤監査役は合計3回、不正を明らかにする機会があったことがわかります。最初は2022年9月9日、元部長さんが常勤監査役に「こんな不正の兆候(疑惑)を示す証拠があります」と情報提供をしましたが、「寝耳に水だ」と言ったきり、そのまま黙認していた時点。そして2回目が3日後である9月12日に「私はクロだと思う」「社内調査委員会を立ち上げ、そのうえで事業を縮小すべき」と意見を述べたときに「けしからん事態ですね」と言いつつ黙認していた時点。そして最後は元部長さんが退職をする9月22日ころ、自分が調査してきた証拠等をすべて常勤監査役に引き渡した時点です(その後、半年ほど何も事態が動かなかったため、結局常勤監査役は何も動かなかった可能性が高いと思います)。

なお、元部長さんは「関係者全員が『違和感』は持っていたはずだ」と述べておられます。しかし、私は「違和感」を持っていたかどうかは不明だと思います。認知心理学上の「認知不協和」が理由です。自分にとって不都合な事実を知ったとき、人間は(そのままでは理性的な意識に押しつぶされて精神的におかしくなってしまうので)「不都合な事実がないこと」を何らかの理由で正当化する傾向にあります。調査委員会の報告書でも「監査役はCEOやCFOの説明に安易に納得してしまった」とありますが、おそらく常勤監査役も「正当な言い訳で説得してほしい(納得したい)」という気持ちが強かったのではないかと推測しています。

そのうえで(当該常勤監査役側の発言はありませんが)、①新しい会計監査人と事態を共有しなかったのか、②2名の社外監査役と対応を協議しなかったのか、③引き継いだ証拠をもとに、自身で調査をしなかったのか。このあたりはぜひ説明していただきたい点ですね。なぜなら元部長さんが指摘されているように、いくら監査役といっても、社長やCFOと対峙するには相当の正義感が必要であり、自身のサラリーマン人生を静かに守るという選択肢もあり得る、と考えるからです。「なぜ監査役は声を上げなかったのか」と批判をしたり、善管注意義務違反で法的責任を追及することはできますが、私は「自分のサラリーマン人生を静かに守りたい」という監査役の選択肢も尊重したいです。

架空循環取引の疑惑を追及することは、本当に監査役には厳しい道です。上記記事にあるように、CEOやCFOからは「何を言ってるんだ、これは弁護士や会計士から適法な取引だとお墨付きをもらってるんだぞ」と反論されます。さらに反論して監査役としての権限を行使しようものなら、かつてのトライアイズ社の監査役さんのように常勤監査役の地位を解かれて厳しく批判されることも十分考えられます(たしか日産の元会長ゴーン氏の不正を追及した当時の常勤監査役さんも、ゴーン氏からは厳しい声が飛んでいましたよね)。だからこそ、監査役は一人で抱え込まずに、監査法人と違和感を共有したり、他の社外監査役と協働して問題に対処したり、さらには公益通報者保護法に基づく公益通報を行うといった手法に出ることが推奨されます。

モノが言えない常勤監査役を(後出しジャンケン的に)厳しく追及することは容易です。しかし、私は企業の有事においてモノが言えない監査役が活躍できる監査環境を構築することが重要と考えています。たとえば、インタビュー記事の元部長さんが新たに参加しているスタートアップ企業では、不正の兆候を検知するシステムを開発しているそうですが、これなどもAIの力を借りてモノが言えない監査役を支援する立派な仕組みです。内部統制の一環として、経営陣の関与が疑われる不正事実についての通報がなされた場合には、監査役が社内調査を主導することを「クライシスマネジメント規程」としてあらかじめルール化しておくことも検討すべきです。監査役会、監査等委員会専属の独立性を維持した顧問弁護士を選任しておくことも考えられます。普通のサラリーマン感覚で(たとえ強靭なメンタルを備えずとも)有事に直面した監査役としての善管注意義務を果たすためにはどうすればよいか。社長が「吠えない監査役としては誰が適任だろうか」といったことを考えてもムダだと思えるような社内体制を構築することを真剣に検討すべき時期にきているように思います。

| | コメント (0)

2025年9月29日 (月)

ニデック会計不正疑惑が醸し出す「内部統制の質的課題と量的課題」(訂正あり)

当職が担当している調査委員会の作業が本格化しているため、なかなかブログの更新ができない状況ではありますが、気になっているニデック社の会計不正疑惑について一言だけ。

9月26日、会計不正疑惑で揺れるニデック社は、公表を延期していた2025年3月期の有価証券報告書を提出するとともに、同期の連結決算を訂正しました。これに伴い、同社の会計監査人であるPwCジャパンは「十分かつ適切な監査証拠を入手することができなかった」として適正かどうかの意見を「不表明」としたことが話題になっています(なお、開示資料によると、またまた別の不正疑惑が発覚したようです)。

私個人としては、9月17日の日経電子版日経ビジネス記事でコメントさせていただいたように、このたびの会計不正事件について、同社の持続的成長に向けてポジティブに捉えておりまして、ニデック本体やグループ会社の経営陣の関与が疑われる(もしくは不正を認識していたと疑われる)不正に関する第三者委員会の調査が継続している状況では、さすがに会計監査人も「意見を表明できない」と判断せざるを得ないのではないかなと感じております。ただ、そうは言っても財務報告内部統制の状況としては、社内的にかなりマズい状況であることが開示された点については、同社の今後の対応にもそれなりに工夫が必要ではないかと。

まず「内部統制の質的課題」ですが、経営陣が関与していた、もしくは認識していた不適切会計処理(具体的には「子会社の購買一時金やリスク資産の評価時期の恣意的な調整など」ですが)は単純な内部統制の不備ではなく、内部統制の無効化が認められる可能性があるということ。とくにニデック本体の経営陣の関与が疑われるということになると、グループ会社全体の財務報告内部統制の信頼性にも影響が及ぶはずです。依拠すべき内部統制が経営陣によって無視・無効化されていたということですから、かなり悪質であり、おそらく「ガバナンスの再構築」まで示されなければ会計監査人も納得できないのではないでしょうか。つまり、今回の件でニデックのガバナンスがどのように変わるのか・・・ということに関心が向きます。

つぎに「内部統制の量的課題」ですが、ニデック本体の経営陣の関与もしくは認識が問題とされているのであれば、不正がどの範囲にまで及んでいるのか、J-SOXの結果を活用して限定することが困難な状況にある、ということでしょう。当然のことながら日弁連ガイドラインに準拠した第三者委員会としては、類似案件調査を厳格に行うことになりますから、(日経電子版ビジネス記事で述べたように)まだまだこれから(同種または類似の)会計不正疑惑が表面化する可能性はあると思います。※ただ、その一つ一つがニデック社の投資家の判断に影響を及ぼすほどの重大性があるかどうかは別ですが。

※・・・9月17日の記事の中で「ニデックに長く沈殿していた不正が徐々に表面化しているのではないか。追加で不正が見つかる可能性もある」とコメントいたしましたが、9月26日のリリースによると、やはり追加で別の疑惑が出てきました。

しかし「限定付き適正意見」ではなく「意見不表明」とされたインパクトは財務報告内部統制の視点からは無視できないですね。かつて東芝会計不正事件発生時、東芝は「意見不表明」とされましたが、その後なんとか「限定付き適正意見」をもらって事なきを得ました。このような前例からみて、ニデック経営陣がどこまでガバナンス改革に本気で踏み切るのか、責任者の厳罰で済ませるレベルの問題ではないために、そのあたりのニデック社の自浄作用の発揮状況が今後の注目点になるのではと推測しております。

| | コメント (2)

2025年8月 5日 (火)

オルツ会計不正事件の印象-架空循環取引は、これからも「ハロー効果」によって繰り返される

8月4日の東洋経済(有料版)記事「監査法人・大手VC・証券会社・東証…オルツの『単純な循環取引』を見破れなかった真因 創業者の主導の下、財務責任者もあっさり不正の"中心人物"に」は、架空循環取引を見逃したステークホルダーに光を当てたものでしたが、本日は私も「不正見逃しの真因」について個人的な感想を述べておきます。

オルツ社の会計不正(架空循環取引)事案について、第三者委員会報告書を一読し、さらに2021年頃から直近までの同社主催カンファレンスの様子を動画で視聴しました。いやいや、同社のカンファレンスはすごくカッコいいですね。後から「ほらみろ、やっぱり怪しかった」と指摘するのは簡単ですが、あのカンファレンスを視聴して、おそらく会計不正事件とは無縁の会社と信じる人も多いのではないでしょうか。地域の経済復興に貢献する姿勢を前面に出して不適切融資を長年隠ぺいしてきた「いわき信用組合」と同じ匂いを感じます。

まさに認知心理学上の「ハロー効果」です。ステークホルダーが最初に好感を持つと、後から出てくるネガティブな印象は、当該ステークホルダーが自分で都合よく解釈してしまうという人間の弱さを見せつけられるような事件です。たとえばオルツ社の例では①著名なVCが先行出資を行い、さらに継続保有していること、②業績右肩上がり(のような状況)の時期において、大手証券会社出身者をCFOに迎えたこと(この方のカンファレンスでのプレゼンがスゴイ・・・)、③著名な大学教授が同社の顧問として登場して「日本をけん引する同社の未来」について語っていること、④大手名門企業が次々と事業上のパートナーとして提携を発表すること等々。いや、これだけてんこ盛りだと「架空循環取引の疑いがあるのでは」と想像することもなく、さらに疑惑を抱いたとしても声を上げることはかなり困難かと(「お前はスタートアップ市場のことを何も知らないのでは?」と嘲笑されることを畏れるかもしれません)。

さらにAIという最先端の商材を扱う企業であるがゆえに、仮に「おかしい」と感じる市場関係者が出てきたとしても、保険をかけることで損失を回避したい人たちがたくさんいらっしゃるのではないかと。「あの証券会社が主幹事なのだから」とか「日本の代表的なVCが出資して(さらに継続保有して)いるのだから」とか「大手監査法人が監査を担当しているのだから」といった理由で(ほとんどリスクについて考えることもせず)出資に至った人たちも多いと思います。最先端の技術を扱う企業のIPOの世界ですから、一体これから何が起こるかわからず、リスクが顕在化した場合には(少なくともわが社の)責任を回避したい気持ちもわかりますね。

もちろん、今後、会計不正を防止するための内部統制や取引所規制が厳格化される可能性もあるかとは思いますが、上記のようなハロー効果や損失回避慣行が市場に蔓延る(はびこる)以上、残念ながらIPO直前期から会計不正を画策する企業の上場を未然に防止することは不可能だと思います。残る道は不正会計を早めに見つけて警鐘を容易に鳴らせるようなシステムを構築する以外にはなさそうです(ちなみにエフオーアイ事件では、声を上げた内部監査部長さんが退職を強要されるという悔しい状況でしたね)。

| | コメント (1)

2025年7月31日 (木)

エフオーアイの悪夢ふたたび?-オルツ社の粉飾事案

まだ第三者委員会報告書を読めていないオルツ社の会計不正事案ですが、報道されているところからみて、オルツ社の粉飾の悪質さよりも粉飾を見逃してしまった関係当事者やオルツ社の上場によって利益を上げた関係者への妬みや批判が目立ちますね。新規上場(IPO)の世界に冷や水を浴びせるような事件に発展しそうな気配が漂っております。

日経ニュースによるとオルツ社は民事再生申立とのことですが、そういえば本件は2010年に発覚し、その後倒産したエフオーアイ社の粉飾事件を想起させます。エフオーアイ事件では、主幹事証券会社は2020年に最高裁で金商法上の民事責任を認定され、最後は株主側と和解をしました(拙ブログのエントリーはこちら)。日本取引所(自主規制法人)も被告となり民事上の注意義務違反が認められましたが、なんとか一審で勝訴しました。旧経営陣は刑事責任を問われ、社外監査役さんまで損害賠償責任を負いましたね(拙ブログのエントリーはこちら。それにしても当時は230頁にも及ぶ判決書をあっという間に一読していたのですから、私も元気でした(#^.^#))。

あれから15年、悪夢は再び訪れるのでしょうか?監査法人、証券取引所、主幹事証券会社への責任追及はあるのでしょうかね?おそらく最高裁まで争われたエフオーアイ事件の司法判断が参考にされるのでしょうね。そもそもあのエフオーアイ事件の教訓は活かされなかったのでしょうかね?証券取引等監視委員会の調査はやはり内部告発が端緒だったのでしょうか?(←コレ、関係者の責任認定にとっても重要な事実になりえます)世間の話題になったのは著名なユーチューバーの方による拡散によるところですが、たしか個人投資家の方のブログで以前から警鐘は鳴らされていましたよね?ひょっとして騙されたフリをしていた人がいたのでしょうかね?9割もの売上が架空計上されていたということですが、会計監査人は実在性の検証はしたのでしょうかね?謎は深まるばかりです。また、ゆっくり第三者委員会報告書を読んだ後にコメントしたいと思います。

| | コメント (0)

2024年10月24日 (木)

今年の「会計監査界隈」で注目すべき事件(サンテック事案を追加)

Img_20241023_215704950_512 本日発売の竹内まりや「プレシャス・デイズ」を入手いたしました。デビュー45周年記念アルバム、前作から10年ぶりということで、学生時代からずっと「杉真理(まさみち)&竹内まりや」を追いかけてきた者としては、新曲「Days Of Love」をはじめ、ナミダモノの18曲です。69歳にして衰えない「まりや節」を拝聴できました。全曲解説付きの豪華44頁ブックレットを「老眼鏡」で読んでいる私はすっかり高齢者であることを実感します(笑)。

さて、10月17日に「今年の『会計監査界隈』で注目すべき三大事件について」なるエントリーを書きましたが、匿名さん(開示は控えてください、とのことでコメントは載せておりません)から「これも重大事件では」とご教示いただいたのがサどうもありがとうございます!)。たしかに第三者委員会報告書を読むと、中堅規模の上場会社や中堅監査法人では笑えないお話ですね。

会計監査人が意見不表明の報告書を提出するケースは、財務諸表に対する意見表明ができないほど会計記録等が不十分な場合や、監査証拠が入手困難である場合等に限られるわけでして、2024年3月末決算の上場会社においては当該1件のみです。電気設備工事などを手掛けるサンテック(東証スタンダード)において、前々事業年度に受注した特定の特殊工事に係る見積り工事原価の増額等について、監査人が適切な監査証拠を入手できなかったことで意見不表明となりました。

当該意見不表明により、第1・第3四半期財務諸表等に対して公認会計士等による期中レビューを受けることが義務付けられましたが、監査人の退任後、新たな監査人と監査契約が締結できず、監査人が不在状態になりました。そして、同社は、四半期末後45日以内に第1四半期決算短信を開示できない旨を適時開示していましたが、ようやく9月9日付で別の監査法人を一時会計監査人に選任した旨を公表しています。

意見不表明を出した監査法人は、監査を受託した初年度の監査だったわけで、会社との信頼関係が構築できなかった様子が報告書からうかがわれます。また、それまで40年も監査を担当していた監査法人の監査を「伴走型」と解説されていますが、会計監査人の監査の在り方として、何が正しいのか、ぜひこの案件から勉強してみたいと思いました。また、おそらくまじめな会社だとは思うのですが、上場会社としての会計監査との向き合い方にかなり大きな問題があったのではないかと(上場廃止リスクとかって、どんな風に社内で感じておられたのでしょうかね?)。このあたりは(私も存じ上げている)「てりたまさん」のブログをお読みいただいた方がわかりやすいと思います。

なるほど、本件はまさしく「会計監査界隈」では今年注目の案件ですね。以前は(わりと時間的余裕があったので)適時開示もマメにチェックしていたのですが、最近はサボっておりまして見落としておりました。マスコミやSNSで話題になっていないけれども「マニア受け」のする案件を見出すには、やっぱり自分で適時開示をチェックしないといけませんね。

| | コメント (0)

2024年10月17日 (木)

今年の「会計監査界隈」で注目すべき三大事件について

一昨日のエントリーについては、熊本市保健所の記者会見記事をもとに修正をしております。賞味期限の改ざん問題はけっこう根が深いことがわかりました。もしお時間がございましたら、そちらもご覧ください。

さて、まだ今年も2か月以上残しておりますが、2024年に会計監査関連の注目案件を挙げるとすれば、下記の三つではないでしょうか。もちろん自分的に会計監査の素人的な立場から興味があったものなので「これはおかしい」とか「他にこんなのもありますよ」という事件がございましたらご教示いただけると幸いです。そもそもこのような事案は何が正しい解決策なのか、どなたか持論を展開して「たたき台(たたかれ台?)」が登場してこないと議論が深まらないと思います。

まずなんといっても「エネチェンジ会計粉飾疑惑事件」ですね。これはおそらく当ブログにお越しの皆様にも異論のないところかと。最終的には会社側が会計監査人の適正意見をもらうために妥協をするわけですが、会社が設置した第三者委員会と会計監査人とで「会計不正(粉飾)」該当性で意見が分かれた、という問題は、ぜひ法律業界と会計監査業界で議論をしていただきたい、と強く願うところです。会計監査人が「見解書」を提出した、社外取締役や監査役から「誓約書」をとりつけた、といったビックリ事実も公表されていて、ガバナンス的にもとても興味深い事案です(ちなみに会計監査人に対する外部からの情報提供にて発覚)。

つぎに「レーザーテック株式空売り騒動」です。アクティビスト(スコーピオン?)によって「粉飾だよね」と300頁を超える報告書が開示され、これにレーザーテック社が調査委員会報告書によって「会計不正は見当たらない」と対抗したもの。株価は一時急落したものの、アクティビストによって指摘された疑惑を一つ一つつぶしたことで市場からは好感されました。風説の流布に該当するのではないか、といった意見も出て、ややグレーゾーンが残ったような雰囲気もありましたが、事後的に円満解決になったということであれば、今後同様の会計不正疑惑に関する意見開示の事案も出てくるのではないでしょうか(ちなみにレーザーテックさんとは関係ありませんが、エンロンの巨額粉飾事件を最初に指摘したのも米国大手ヘッジファンドでした)。

そして最後に環境経営総合研究所(ERI)の会社更生事件です。事実関係はまだ今年いっぱいくらいまで新事実が出てくるのかもしれませんが、ESGの時代にふさわしいビジネスモデルとして世間が注目するなかで、15年も前から虚偽の売上が計上されていたということで驚きの倒産劇です。資本金は24億を超えていますので、当然会計監査人による会社法監査は受けていたはず。しかし会計監査人が誰なのか、どんなガバナンスだったのか(取締役+監査役+会計監査人、という機関形態も可)謎に包まれたままであります。もし懈怠があるとすれば、会社法違反の罰則があまりにも緩いので、会社法を改正すべき論点だとは思うのですが。金融機関や格付け機関は同社のガバナンスをどのように評価していたのか、とても関心があります(金融機関からの会社更生開始申立によって発覚)。

| | コメント (1)

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

fiduciary duty(信認義務) iso26000 IT統制とメール管理 M&A新時代への経営者の対応 MBOルールの形成過程 MSCBと内部統制の限界論 「シノケン」のリスク情報開示と内部統制 「三角合併」論争について 「乗っ取り屋と用心棒」by三宅伸吾氏 「会社法大改正」と企業社会のゆくえ 「会計参与」の悩ましい問題への一考察 「会計参与」の有効利用を考える 「公正妥当な企業会計慣行」と長銀事件 「公開会社法」への道しるべ 「内部統制議論」への問題提起 「執行役員」「常務会」を考える 「通行手形」としての日本版SOX法の意義 すかいらーくのMBO関連 だまされる心 なぜ「内部統制」はわかりにくいのか ふたつの内部統制構築理論 アコーディアゴルフの乱 アット・ホームな会社と内部統制 アルファブロガー2007 インサイダー規制と内部統制の構築 ウェブログ・ココログ関連 カネボウの粉飾決算と監査役 カネボウTOBはグレーなのか? グレーゾーン再考 コンプライアンス体制の構築と社外監査役の役割 コンプライアンス委員会からの提案 コンプライアンス実務研修プログラム コンプライアンス研修 コンプライアンス経営 コンプライアンス経営はむずかしい コンプライアンス違反と倒産の関係 コーポレートガバナンス・コード コーポレートガバナンス関連 コーポレート・ファイナンス コーポレート・ガバナンスと株主評価基準 コーポレート・ファイアンス入門 サッポロHDとスティールP サンプルテストとコンプライアンス ジェイコム株式利益返還と日証協のパフォーマンス スティールパートナーズVSノーリツ スティール対日清食品 セカンド・オピニオン セクハラ・パワハラ問題 セレブな会社法学習法 タイガースとタカラヅカ ダスキン株主代表訴訟控訴事件 テイクオーバーパネル ディスクロージャー デジタルガレージの買収防衛策 ドンキ・オリジンのTOB ドン・キホーテと「法の精神」 ニッポン放送事件の時間外取引再考 ノーリツに対する株主提案権行使 パワハラ・セクハラ パンデミック対策と法律問題 ビックカメラ会計不正事件関連 ファッション・アクセサリ フィデューシャリー・デューティー ブラザー工業の買収防衛策 ブルドックソースの事前警告型買収防衛策 ブルドックソースvsスティールP ヘッジファンドとコンプライアンス ペナルティの実効性を考える ホリエモンさん出馬? モック社に対する公表措置について ヤマダ電機vsベスト電器 ヤメ検弁護士さんも超高額所得者? ライブドア ライブドアと社外取締役 ライブドア・民事賠償請求考察 ライブドア・TBSへの協力提案の真相 ライブドア法人処罰と偽計取引の関係 リスクマネジメント委員会 レックスHDのMBOと少数株主保護 ロハスな新会社法学習法 ワールド 株式非公開へ ワールドのMBO(その2) 一太郎・知財高裁で逆転勝訴! 三洋電機の粉飾疑惑と会計士の判断 上場制度総合整備プログラム2007 上場廃止禁止仮処分命令事件(ペイントハウス) 不二家の公表・回収義務を考える 不動産競売の民間開放について 不当(偽装)表示問題について 不正を許さない監査 不正リスク対応監査基準 不正監査を叫ぶことへの危惧 不正監査防止のための抜本的解決策 不祥事の適時開示 中堅ゼネコンと企業コンプライアンス 中央青山と明治安田の処分を比較する 中央青山監査法人に試練の時 中小企業と新会社法 事前警告型買収防衛策の承認決議 井上薫判事再任拒否問題 企業の不祥事体質と取締役の責任 企業不正のトライアングル 企業不祥事と犯罪社会学 企業不祥事を考える 企業会計 企業価値と司法判断 企業価値研究会「MBO報告書」 企業価値算定方法 企業法務と事実認定の重要性 企業秘密漏洩のリスクマネジメント 企業買収と企業価値 企業集団における内部統制 会社法における「内部統制構築義務」覚書 会社法の「内部統制」と悪魔の監査 会社法の施行規則・法務省令案 会社法の法務省令案 会社法を語る人との出会い 会社法改正 会社法施行規則いよいよ公布 会計監査の品質管理について 会計監査人の内部統制 会計監査人の守秘義務 会計監査人報酬への疑問 住友信託・旧UFJ合意破棄訴訟判決 住友信託・UFJ和解の行方 住友信託・UFJ和解の行方(2) 佐々淳行氏と「企業コンプライアンス」 債権回収と内部統制システム 元検事(ヤメ検)弁護士さんのブログ 八田教授の「内部統制の考え方と実務」 公正な買収防衛策・論点公開への疑問 公益通報の重み(構造強度偽造問題) 公益通報者保護制度検討会WG 公益通報者保護法と労働紛争 公認コンプライアンス・オフィサー 公認コンプライアンス・オフィサーフォーラム 公認不正検査士(ACFC)会合 公認不正検査士(ACFE)初会合 公認会計士の日 内部監査人と内部統制の関係 内部監査室の勤務期間 内部統制と「重要な欠陥」 内部統制とソフトロー 内部統制と人材育成について 内部統制と企業情報の開示 内部統制と刑事処罰 内部統制と新会社法 内部統制と真実性の原則 内部統制と談合問題 内部統制における退職給付債務問題 内部統制の事例検証 内部統制の原点を訪ねる 内部統制の費用対効果 内部統制の重要な欠陥と人材流動化 内部統制の限界論と開示統制 内部統制を法律家が議論する理由 内部統制を語る人との出会い 内部統制システムと♂と♀ 内部統制システムと取締役の責任論 内部統制システムと文書提出命令 内部統制システムの進化を阻む二つの壁 内部統制システム構築と企業価値 内部統制報告制度Q&A 内部統制報告実務と真実性の原則 内部統制報告実務(実施基準) 内部統制報告書研究 内部統制報告書等の「等」って? 内部統制実施基準パブコメの感想 内部統制実施基準解説セミナー 内部統制支援と監査人の独立性 内部統制構築と監査役のかかわり 内部統制構築と経営判断原則 内部統制理論と会計監査人の法的義務 内部統制監査に産業界が反発? 内部統制監査の品質管理について 内部統制監査の立会 内部統制監査実務指針 内部統制義務と取締役の第三者責任 内部統制限界論と新会社法 内部通報の実質を考える 内部通報制度 刑事系 労働法関連 原点に立ち返る内部統制 反社会勢力対策と内部統制システム 取締役会権限の総会への移譲(新会社法) 同和鉱業の株主安定化策と平等原則 商事系 商法と証券取引法が逆転? 営業秘密管理指針(経済産業省) 国会の証人喚問と裁判員制度 国際会計基準と法 国際私法要綱案 報告書形式による内部統制決議 夢真 株式分割東京地裁決定 夢真、株式分割中止命令申立へ 夢真による会計帳簿閲覧権の行使 夢真HDのTOB実施(その2) 夢真HDのTOB実施(予定) 夢真HDのTOB実施(3) 夢真TOB 地裁が最終判断か 夢真TOBに対抗TOB登場 大規模パチンコ店のコンプライアンス 太陽誘電「温泉宴会」と善管注意義務 太陽誘電の内部統制システム 委任状勧誘と議決権行使の助言の関係 学問・資格 定款変更 定款変更議案の分割決議について 専門家が賠償責任を問われるとき 小口債権に関する企業の対応 工学倫理と企業コンプライアンス 市場の番人・公益の番人論 市場安定化策 市場競争力強化プラン公表 帝人の内部統制システム整備決議 常連の皆様へのお知らせ 平成20年度株主総会状況 弁護士が権力を持つとき 弁護士と内部統制 弁護士も「派遣さん」になる日が来る? 弁護士法違反リスク 弁護士淘汰時代の到来 情報システムの内部統制構築 情報管理と内部統制 投資サービス法「中間整理」 掲示板発言者探索の限界 改正消費生活用品安全法 改正独禁法と企業コンプライアンス 改訂監査基準と内部統制監査 敗軍の将、「法化社会」を語る 敵対的相続防衛プラン 敵対的買収と「安定株主」策の効果 敵対的買収への対応「勉強会」 敵対的買収策への素朴な疑問 敵対的買収(裏)防衛プラン 断熱材性能偽装問題 新しい監査方針とコーポレートガバナンス 新会社法と「会計参与」の相性 新会社法における取締役の責任 日本内部統制研究学会関連 日本再興戦略2015改訂 日本版SOX法の内容判明 日本版SOX法の衝撃(内部統制の時代) 日経ビジネスの法廷戦争」 日興コーディアルと不正会計 日興コーディアルの役員会と内部統制 日興CG特別調査委員会報告書 明治安田のコンプライアンス委員会 明治安田のコンプライアンス委員会(3) 明治安田のコンプライアンス委員会(4) 明治安田生命のコンプライアンス委員会(2) 書面による取締役会決議と経営判断法理 最良のコーポレート・ガバナンスとは? 最高裁判例と企業コンプライアンス 未完成にひとしいエントリー記事 本のご紹介 村上ファンドとインサイダー疑惑 村上ファンドと阪神電鉄株式 村上ファンドと阪神電鉄株式(その2) 村上ファンドの株主責任(経営リスク) 東京三菱10億円着服事件 東京鋼鐵・大阪製鐵 委任状争奪戦 東証の「ガバナンス報告制度」の目的 東証のシステム障害は改善されるか? 架空循環取引 株主への利益供与禁止規定の応用度 株主代表訴訟と監査役の責任 株主代表訴訟における素朴な疑問 株主代表訴訟の改正点(会社法) 株主総会関連 株式相互保有と敵対的買収防衛 検察庁のコンプライアンス 楽天はダノンになれるのか? 楽天・TBS「和解」への私的推論 構造計算偽造と行政責任論 構造計算書偽造と企業コンプライアンス 構造計算書偽造問題と企業CSR 民事系 法人の金銭的制裁と取締役の法的責任 法人処罰の実効性について考える 法令遵守体制「内→外」 法務プロフェッショナル 法律事務所と情報セキュリティ 法律家の知名度 法科大学院のおはなし 海外不祥事リスク 消費者団体訴権と事業リスク 消費者庁構想案 無形資産と知的財産 無形資産の時代 特別取締役制度 特設注意市場銘柄 独占禁止法関連 独立取締役コード(日本取締役協会) 独立第三者委員会 王子製紙・北越製紙へ敵対的T0B 環境偽装事件 田中論文と企業価値論 痴漢冤罪事件 監査役からみた鹿子木判事の「企業価値」論 監査役と信頼の権利(信頼の抗弁) 監査役と買収防衛策(東証ルール) 監査役の報酬について 監査役の権限強化と会社法改正 監査役の理想と現実 監査役の財務会計的知見 監査役制度改造論 監査法人の処分と監査役の対応 監査法人の業務停止とは? 監査法人の法的責任論(粉飾決算) 監査法人ランク付けと弁護士専門認定制度 監査法人改革の論点整理 監査法人(公認会計士)異動時の意見開示 監査社会の彷徨 監査等委員会設置会社 監査論と内部統制報告制度(J-SOX) 相次ぐ食品表示偽装 相続税9億8000万円脱税 破産管財人の社会的責任 確認書制度の義務付け 社内文書はいかに管理すべきか 社員の「やる気」とリスクマネジメント 社員は談合企業を救えるのか? 社外取締役と株主価値 社外取締役に期待するものは何か 社外取締役・社外監査役 社外役員制度導入と体制整備事項の関係 社外監査役とゲーム理論 社外監査役と監査役スタッフとの関係 社外監査役の責任限定契約 神戸製鋼のデータ改ざん問題 神田教授の「会社法入門」 私的独占と民事訴訟 税理士の妻への報酬、「経費と認めず」 第1回内部統制ラウンドテーブル 管理部門はつらいよシリーズ 管財人と向き合う金融機関そしてファンド 粉飾決算と取締役責任 粉飾決算と罪刑法定主義 粉飾決算に加担する動機とは? 経営の自由度ってなんだろう?(会社法) 経営リスクのニ段階開示 経営統合はむずかしい・・・・ 経営者のためのサンプリング(J-SOX) 経済・政治・国際 経済刑法関係 経済法 経済産業省の企業行動指針 耐震強度偽造と内部監査 耐震強度偽造と内部統制の限界 自主ルール(ソフトロー) 蛇の目ミシン工業事件最高裁判決 行政法専門弁護士待望論 行政系 裁判員制度関連 裁判員制度(弁護士の視点から) 裁判所の内部統制の一例 製造物責任とCSR損害 製造物責任(PL法)関連 親子上場 証券会社のジェイコム株利益返上問題 証券会社の自己売買業務 証券取引の世界と行政法理論 証券取引所の規則制定権(再考) 証券取引所を通じた企業統治 証券取引等監視委員会の権限強化問題 証券取引等監視委員会・委員長インタビュー 証券業界の自主規制ルール 課徴金引き上げと法廷闘争の増加問題 課徴金納付制度と内部通報制度 議決権制限株式を利用した買収防衛策 財務会計士 買収防衛目的の新株予約権発行の是非 買収防衛策の事業報告における開示 買収防衛策導入と全社的リスクマネジメント 辞任・退任の美学 迷走するNOVA 道路公団 談合事件 重要な欠陥」と内部統制報告書虚偽記載 野村證券インサイダー事件と内部統制 金融商品取引法「内部統制」最新事情 金融商品取引法と買収防衛策 金融商品取引法案関連 金融商品取引法関連 金融専門士制度の行方 関西テレビの内部統制体制 阪急HDの買収防衛プラン 食の安全 飲酒運転と企業コンプライアンス 黄金株と司法判断 黄金株と東証の存在意義 ACFE JAPAN COSO「中小公開企業」向けガイダンス CSRは法律を超えるのか? IFRS関連 IHI社の有価証券報告書虚偽記載問題 IPO研究会関連 ISOと内部統制 ITと「人」の時代 JICPA「企業価値評価ガイドライン」 LLP(有限責任事業組合)研修会 NEC子会社幹部による架空取引 PL法 PSE法と経済産業省の対応を考える TBS「不二家報道」に関するBPO報告書 TBSの買収防衛策発動の要件 TBSは楽天を「濫用的買収者」とみなすのか(2) TBSは楽天を「濫用的買収者」とみなすのか? TBS買収と企業価値判断について TOB規制と新会社法の関係