2018年8月 8日 (水)

金融庁の地銀立入検査-監査役監査は「対象外」?

8月7日付け東京新聞(夕刊)第2面に「金融庁、地銀立ち入り-スルガ銀問題受け『内部監査』を検査」との記事が掲載されており、金融庁が全国の地銀に対して、行内の不正行為をチェックする内部監査機能に焦点をあてた立ち入り検査を開始したことが報じられています。スルガ銀行さんや東日本銀行さんの不適切営業が発覚したことを受け、金融庁では専門チームを設置したそうで、内部監査部門と併せて社外取締役の実態も詳しく調べるそうです(ちなみに日経ニュースによると、東日本銀行さんの不正発覚は内部告発によるものだったそうですね。存じ上げませんでした・・・)。

金融庁では、たしか数年前から不正予防を目的として、内部監査担当役員や実効性を高めるための監査役面談などを実施しておられたように記憶しています。過去の不正を暴くことよりも、将来の不正を防止できる体制作りを金融機関に要望しておられたのですが、結局のところ金融庁の思惑通りにはいかなかった、ということでしょうか。いくら内部監査部門のスキルが充実しているとしても、そもそも不正を経営陣に指摘できるかどうかは全く別です。不正の疑惑を見つけることよりも、見つけた「疑惑」を経営陣に指摘するほうが10倍以上むずかしい、というのがホンネのところではないでしょうか。最近、内部監査部門を「キャリアパス」の一環として捉え、社内に重要ポストとの認識を浸透させようと尽力している企業さんも見受けられますが、「経営トップにモノを言う」ことが出世につながるかどうかはホンネベースで言えば微妙です。

ところで、金融庁の立ち入り検査では、「内部監査部門と社外取締役との情報共有」についても調べる、とありますが、一般の企業において社外取締役さんが内部監査部門と情報共有の機会を設けているところはどのくらいあるのでしょうか?私の予想ではかなり少ないのではないかと推測いたしますが、これを調べてみるのもおもしろいかもしれません。攻めのガバナンスが語られる時代となり、リスクマネジメントの専門家よりも、経営者OBやコンサルタントの方々のようにビジネスに精通した社外取締役さんとの情報共有のほうが効果的ではないでしょうか。内部監査部門が「モノが言えない」という状況を補完するためにも、社外取締役さんとの情報共有というのは不正の早期発見や不正の芽を摘むためにも有効のような気がいたします。

先日ご紹介した「企業法務革命」を拝読しておりまして、著者ベン・W・ハイネマン氏(GEのジェネラルカウンセル-法務担当役員)の提言を、GEのCEOがなぜ受け入れるのか・・・と考えましたところ、ハイネマン氏がビジネスリスクをギリギリまで受容したうえで、代替案を提示したり、リスクテイク後の経営環境にまで配慮していたことにより、CEOの絶大なる信頼を得ていたからではないかと考えました。日本企業にもジェネラルカウンセルのような役割を担う人たちが増えることを期待しておりますが、現実論としては、まず経営トップとビジネスを語ることができる社外取締役さんこそ、経営トップの暴走を止めたり、苦言を呈して異なる意見を通すためには役に立つのではないかと。

なお、上記記事を拝見していて、「金融庁は監査役監査には期待していないのだろうか」との疑問を抱きました。金融庁は、これまで監査役(取締役監査等委員)との面談などにも力を入れておられたようですが、金融庁としては「監査役監査の実効性はあまり感じられなかった」というのであれば、それはやや残念です。また調査報告書などが公表された時点で注視したいと思いますが、スルガ銀行さんや東日本銀行さんの不適切営業について、監査役が指摘をしていた、という事実は報じられていません。ここのところ「モノ言う監査役」さんを報じる事例などがあまり報じられませんが、ぜひとも地銀にも「野崎修平」が出現することを期待したいと思います。

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2018年1月30日 (火)

日本相撲協会騒動にみる「監査役の理想と現実」

wowowで放送中の連続ドラマ「監査役 野崎修平」はまさに「監査役の理想」を描いたドラマですね(原作漫画を忠実にドラマ化しています)。このような人気ドラマを通じて、世の中の多くの人たちに「監査役とは、本来こういった仕事である」と知っていただきたいと思います。同じ監査役室で囲碁に興じている二人の監査役さんこそ「本来の姿」と揶揄される方もいらっしゃるかもしれませんが。。。

しかし現実の世界に目を転じますと、監査役の現実は厳しい。日本相撲協会の一連の騒動において「監査役(正確には公益社団法人なので「監事」ですが)」が話題になったことは一度もないのでは?立派な方3名が日本相撲協会の監事に就任されていらっしゃるのに、話題になるのは理事の方々や評議員の方々。理事の善管注意義務や忠実義務を語るのは、まずは監事の職責です。また、理事の方々から違法行為の報告を受けるのは監事さんです。

マスコミから相撲協会の理事、評議員の皆様に「〇〇監事はどのような意見を述べていたのか」と質問が飛んだことは一度もないと思います。こういった騒動の際に、一番中心になって問題解決を主導すべきは監事さん方ですが、残念ながら「話題にものぼらない」というのが監査役(監事)制度を取り巻く現実なのですね。大きな権限を持っているにもかかわらず、権限は「抜かずの宝刀」のままです。

監査役を描く社会派ドラマも結構ですが、現実の世界で活躍する監査役さんが登場することこそ、監査役制度の理想と現実のギャップを埋めるためには必要ですね。組織の有事には、中立公正な立場から「公益の番人」になること(そのような役割を担うことが会社への善管注意義務、忠実義務の尽くし方であること)も、監査役(監事)の重要な役割として、多くの皆様に知っていただきたいです。

 

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2017年9月 1日 (金)

東芝の臨時株主総会-監査委員会の修羅場・土壇場・正念場?

サッカー日本代表、W杯出場おめでとうございます!happy01(社外ではありますが、いちおうサポーティングカンパニーの取締役なので、これだけは冒頭言わせてください 笑)

さて先日、17年3月期の有価証券報告書を無事(?)提出された東芝さんですが、議決権行使の基準日が7月31日と決まっておりますので、9月~10月には臨時株主総会が開催されることになります。ここまでの監査の話題は、金商法ルールに従った財務諸表監査、内部統制監査の話が中心でしたが、次は会社法ルールに従った計算書類の監査の話が出てきますね。

財務諸表監査では、(ありえない!といった意見も出ておりますが)限定付適正意見が付されましたので、計算書類についてもPwCあらた監査法人さんは限定付適正意見を述べることになると思います。ただそうなりますと、会社法監査は監査委員会との協働作業となりますので、そこにかなりやっかいな問題が浮上してきます。つまり会社法上の計算書類の監査については、会計監査人の監査の方法および(方法に問題があれば)結果については監査委員会による相当性審査が待っています。

「PwCあらたさんの限定付適正意見はおかしい」と監査委員会が判断すれば、そのような意見を監査委員会は監査報告で示すことになります。たしか現在の監査委員会は東芝さんの執行部の判断を是認していると思われますから、会計監査人とは判断を異にすると思います。またPwCあらたさんは東芝さんの内部統制報告書について「不適正意見」を述べていますので、財務報告内部統制の構築という取締役の業務執行を「違法」と判断するのか、それとも「適法」と判断して、とくに監査報告書では何も触れないのか、という点も問題となります。

まずこのあたりの監査委員会の決断をどうするのか、とても興味があります。次に、監査委員会には会計監査人の選任に関する議案上程権がありますが、そもそも監査委員会が「会計監査人の判断はおかしい」と考えているのであれば、PwCあらたさんを会計監査人として再任することはありえないはずです(再任期限は今回の臨時総会か、あるいは来年の定時総会かはわかりませんが)。にもかかわらず、PwCさんを再任するとなると、これもまたどういった理屈で再任する(つまり議案を上程しない)のか、大問題ではないでしょうか。

また、東芝さんは会計監査人が存在する取締役会設置会社なので、計算書類に無限定適正意見が付されない場合には臨時株主総会において計算書類を確定させるための株主の承認決議が必要になります(通常は「報告」で足ります)。計算書類は株主のためだけでなく、金融機関をはじめ会社債権者の利益のためにも確定させる必要があるので、株主にはきちんと判断する責任があります。したがって株主の方々は「なぜ会計監査人は限定付適正意見を述べたのか、その意見になぜ監査委員会は異議を述べているのか、各監査委員の意見は一致しているのか」ということに疑問を抱くのが当然です。したがってきちんとした会計監査人と監査委員会からの意見陳述が求められるのではないでしょうか。

会計監査人に意見陳述義務が生じるためには、株主総会における「会計監査人出席要求決議」が必要なので可能性は低いと思いますが、株主は自分たちのためだけでなく、会社債権者のためにも計算書類を承認すべきかどうかを判断する責任があるので、たとえ陳述義務がないとしても、守秘義務を解除して説明すべきではないかと。そこで会社法上、会計監査人を監督する立場にある監査委員会はどのような法的意見を述べるのでしょうか。

このように考えますと、この秋に開催される東芝さんの臨時株主総会は、監査委員会や会計監査人にとってはかなり難しい対応を迫られることになりそうです。まあ、財務諸表には限定付、計算書類には無限定適正意見、といった「ウルトラC」の意見を表明することができるのであればかなりクリアできるのかもしれませんが(このあたり、法律や会計に詳しい方々はどのように理屈を考えるのでしょうか・・・・)。

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2017年8月16日 (水)

監査報告書の透明化(長文化)に監査役等はどう向き合うか?

旬刊商事法務の最新号(8月5日、15日合併号)の巻頭座談会は「会計監査の実効性確保と監査役の役割」というテーマでして、かなり長いのですが当該特集記事を一気に拝読いたしました。学者(弥永教授)、企業実務家(三井物産常勤監査役)、会計実務家(あずさ監査法人の会計士)に司会が弁護士・公認会計士の資格を保有された方の合計4名の座談会です。不正リスク対応基準、会社法改正、CGコード、監査法人版ガバナンス・コードといった制度改正の流れの中で、「監査役と会計監査人の連携」がどう変わってきたか、変わるべきか、といった論点について語り合うというもので、「監査のいま」を確認するためにとても有益でした。

ただ、長い対談の中で、私的に一番関心を抱いたのは、タイトルのとおり「監査報告書の透明化(長文化)に監査役はいかに対応すべきか」といった、「監査のこれから」の課題についての議論でした。金商法上の制度と会社法上の制度という、大きな違いはありますが、私自身も監査報告書の長文化が施行されますと、監査役制度には大きな影響が出るものと考えていましたので、やはりご専門家の方々も同様に感じておられることに少し安堵いたしました。ただ、監査役や会計監査人の法的責任を論じることで、「長文化、透明化といっても、結局は金太郎飴の文章が無難ではないか」といった議論に進展してしまい、制度の趣旨が没却されてしまうおそれもありそうで、注意が必要かもしれません。

今回のテーマが「会計監査の実効性確保・・・」ということなので、ターゲットは大規模上場会社の監査役等の方々ということになりそうです。監査役等と会計監査人がいかにコミュニケーションを図るか、という課題はもうずいぶん長い間議論されてきましたが、あまり世間の話題にはなりません。たとえば東芝とPwCあらた監査法人との「意見不表明」「結論不表明」の話題はとても大きく報じれましたが、東芝の監査委員会とPwCとの間でどのようなやりとりがあったのかはあまり報じられませんでした(記者会見の様子をみると、監査委員会はほぼ会社の利益を代弁していたかのように映りました)。もし、監査報告書の長文化と監査役等の関与が制度化された場合には、もう少し平時からのリスク管理が見える化される(その結果として有事には証拠化される)ことになるでしょうね。

コミュニケーションの取り方について、三井物産常勤監査役の方が「どんな情報が欲しいのかは、自分からこれが欲しいと言わなければ相手はわからない。相手に提供すべき情報も同じである」とおっしゃるのはまことにその通りかと。私も非上場会社ではありますが、監査役として、会計監査人との意見交換ではギブ&テイクに徹するようにしています(その際、経営執行部の行動を客観的に評価する姿勢は不可欠です)。できれば「業務監査」の課題が「会計監査」にどのような影響を及ぼすのか、そのあたりも説明するようにしています。そのためには監査役にも会計的知見が求められますし、会計監査人にも業務監査の知見が求められます。来るべき監査報告書の長文化の時代に備えて、いまから会計監査人と監査役等との適切なコミュニケーションの取り方を習慣とする必要がありそうですね。

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2017年7月26日 (水)

JALの公募増資手続きにNOを突き付けた監査役の方々

日経朝刊「出光、合併への賭け(上)」で、さっそく出光さんが公募増資に動いた内幕が描かれています。7月4日付けエントリーで私が想定したシナリオにかなり近いものだったようです。定時株主総会における現経営陣への賛成票比率を知って「これならいける!」って、それじゃやっぱり公募増資とはいえ実質は「第三者割当」と同じような気もしますが・・・(^^; ただ出光事件の内幕といえば雑誌「選択」7月号が一番核心に迫っていますよね(創業家側のキーマンとされる方がやはり別にいらっしゃるわけでして。今朝の日経記事も、この「選択」記事を事前に読んでおりますと、経営陣の覚悟や相談役の退任の経緯等、すんなりと頭に入ります)。

さて、出光興産公募増資事例に関する裁判所の判断については、今後いろいろと法律家の方々による意見が出てくると思うのですが、実は(ご承知の方もいらっしゃると思いますが)公募増資に対する差止仮処分が争われた事例というのは過去にも2006年の日航による公募増資事例がありますね。ただ、支配権争いの局面ではなく、既存株主の持ち分希薄化が問題とされた事例です。

一般株主が申立人(債権者)となって、日航さんの公募増資の差止を仮処分として争ったのですが、(新株発行の権限を取締役会に認めている会社法の下では)38%の希薄化は会社法が予定している株主の不利益の範囲内であって、被保全権利は認められないとして却下されました。ただ、この裁判では、そもそも公募増資を決議した取締役会に手続き違反があることも申立人が主張したそうですが、これも差止の理由にはならないとされたそうです(詳細な決定理由はわかりませんが・・・)。

ところで、この日航さんの公募増資を決定した取締役会の手続きは「大いに問題だ」と主張しておられたのが当時の日航の監査役であった3名の方々でした(日経ビジネス「JAL増資手続きは非常に問題」)。経営陣は2006年6月、臨時取締役会開催日に監査役に招集の連絡を入れ、電話では「議題については言えない」とのことで、結局は監査役3名とも欠席のまま公募増資が決まったそうです。次の取締役会では、監査役3名が連名で抗議文を社長に提出したとのこと。

監査役全員に(すでに決まている)取締役会の議題も伝えることなく、開催当日の朝に招集して事実上欠席を余儀なくさせるというのは、いくら監査役に議決権がないとしても、果たして「取締役会の決議の効力に影響を及ぼさない軽微な瑕疵」と言えるのでしょうかね?これでは監査役が善管注意義務を果たすことを事実上不可能にしてしまっているわけで、最近の取締役会改革(モニタリングモデル、監督機能の発揮)の流れからすると、招集通知の不発送に匹敵するほどの手続き違背があるように思います。このような内幕をマスコミに堂々と公表する監査役の気持ちも理解できます。

ただ、これだけ明確な監査役の意思を社長やマスコミに示すことができるのも、この監査役の方々が、経済団体の元会長さんだったり、メガバンクの元頭取さん、巨大企業の元社長さんだったりしたからでしょうね(やはり経営経験からくる自信、プライドはすごいなぁと)。社長OBの方々が相談役ではなく、他社の社外役員に就任すべきと言われていますが、このようなモノ言う監査役さんがたくさん登場するのでしたら、これはこれで歓迎すべきかもしれませんね。

 

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2016年11月30日 (水)

ガバナンス・コードは「監査役会の実効性評価と概要開示」を要請すべきではないか

企業の情報管理に大きな影響を及ぼしそうな最高裁決定が出たようですね(たとえば毎日新聞ニュースはこちら)。当ブログでもかつて金商法166条の解釈問題として取り上げた事件に関する上告審です(2013年のブログエントリーーはこちらです)。近時、フェア・ディスクロージャー・ルールの取り扱いなども議論されていますので、企業の情報開示に向けた取り組みは要注意ですね。

さてここからが本題ですが、GPIFの最高投資責任者の方が「今後は株式運用にESG投資の要素をとりいれる」姿勢を明らかにして反響を呼んだことが、本日(11月30日)の日経朝刊一面に掲載されていました。日本企業のガバナンスを論じるにあたり、その役割が海外からわかりにくいとされている監査役(監査役会)制度も、ガバナンス投資が注目される中で(もうすこし?)光があたっても良いのではないかと、個人的には思います。

11月24日に公益社団法人日本監査役協会のHPに3本の興味深い研究報告がリリースされました。(①「会計不正防止における監査役等監査の提言-三様監査における連携の在り方を中心に-」 ②「『コーポレートガバナンス・コード(第4章)』の開示傾向と監査役としての視点-適用初年度における開示分析-」 ③「選任等・報酬等に対する監査等委員会の意見陳述権行使の実務と論点-中間報告としての実態整理-」)

私的には③の監査等委員会の実態調査と実務上の論点整理がとても興味深いのですが、なるほど・・・と得心したのが監査役会の実効性評価に関する提言です。協会によるアンケート調査結果では、9割の会社が「監査役会の実効性評価はやっていない(検討中との回答も含めます)」と回答されていますが、上記①の会計不正防止における監査役等監査の提言では、今後実施すべきであると明記されています。また、②のガバナンス・コードの開示傾向の中でも、監査役の視点として監査役会の実効性評価も検討すべきであると述べられています。

多くの会社が「監査役会の実効性評価などやっていない」と回答している中で、協会がやるべきだと述べたところはナイスですね(これを決断された委員の方々に敬意を表します)。これは「監査役等監査」とあるように、監査役会だけでなく、監査委員会も、また監査等委員会もやるべきだ、ということだと思いますので、ぜひともガバナンス・コードの見直しの中では監査役会の実効性評価の導入を要請していただきたいと思います。私からすると、「当社では常勤監査役を中心に、監査役制度の実効性評価を行っています。その評価プロセスと結果の概要は以下のとおりです・・・・」と積極的に動く監査役会の存在は、それだけで監査環境の整備に資するものと考えます。

たしかにコードの本家本元である英国では監査役(監査役会)という制度はありませんが、日本のガバナンス・コードでは監査役制度も「取締役会の役割・機能」の一翼を担うものとして捉えられている以上、日本独自の監査役会の実効性評価とその概要開示を(本則市場に上場する企業を対象とした)補充原則の中に含むというのも十分考えられるのではないかと(また、エクスプレインする企業の理由にも興味があります)。

社外取締役を2名以上選任せよ、と要請するガバナンス・コードの影響からか、監査等委員会設置会社に移行する上場会社が700社にも及ぶということですが、まだまだ圧倒的に監査役会設置会社が多いのが現実です。「海外から(監査役制度は)わかりにくい」と指摘されていますが、むしろ監査役の活躍風景を海外に紹介して、その実効性を理解してもらうためにも実行性評価とその開示は有益ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

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2016年9月16日 (金)

監査役狙い撃ち訴訟における「平時と有事の分岐点」-大阪地裁判決

判例時報2298号(8月21日号)には、公益通報者保護法関連や監査役関連の気になる判例が掲載されていますが、なかでも監査役、取締役監査等委員の皆様には参考になりそうな大阪地裁平成27年12月14日判決が注目です。ゴルフ場経営会社(会社更生法による手続中)の監査役さん(監査役会設置会社における弁護士の社外監査役)だけが更生会社管財人(原告)から監査見逃し責任を追及された裁判でして、結論的には監査役さんが勝訴した(請求棄却となった)事件です(たしか金融商事判例にも掲載されていたような記憶があります)。

前掲・判例時報の解説部分にも記載されていますが、従来監査役さんの法的責任追及といえば、多くの取締役の責任追及に交じって(付け足しで?)訴えられたケースが多く、原告側もあまり監査役さんの責任追及には熱心ではない傾向にありましたが、最近は大原町農協事件最高裁判決やセイクレスト事件大阪高裁判決のように、監査役さんが「狙い撃ち」されるケースが増えているようです。本件も、他の役員の方々については和解が成立しているものの、この社外監査役さんだけは(和解が成立しなかったようで)高額の損害賠償請求の査定申立てがなされたものです。

前掲の大原町農協最高裁判決やセイクレスト事件高裁判決と同様、イエローフラッグ理論によって監査役さんが、取締役さん達の善管注意義務違反に該当する事実を「認識していた、もしくは認識しえたかどうか」が争われており、判決では取締役さん達の善管注意義務違反行為が当該監査役さんには明白とはいえなかった(したがって、是正権限を行使しなかったからといって任務懈怠とはいえない)と判断されました。当該会社は親会社から業務委託契約、金銭消費貸借契約等の名目によって会社資金を吸い取られていったのですが、取締役会の承認決議を得るための資料等からは「おかしい」と気づくこと(取引の異常性に疑義を示すこと)は困難であり、また異常性に気づかなかったので具体的な調査義務もなかったとのこと。つまり「監査役の有事と平時の分岐点」がどこにあるのか、という点に関する判断が個別の事情をもとに詳細に判決で示されています。

結論からすれば(解説者も同じ意見ですが)妥当な判断とは思いますし、勝訴したとはいえ上場会社の監査役、監査等委員の皆様にも警鐘を鳴らすに十分な内容です(ちなみに判決は確定しています)。また、どういった場合に監査役さんが敗訴リスクを負うのか、ということだけでなく、外形的に利益相反取引に近い内容の取引が行われている場合には、取引に事故が生じますと提訴リスクが顕在化する、という点にも注意が必要です。監査役の法的責任に疑義が生じないためにどうすべきか(グレーゾーンに踏み込まないためにどうすべきか)、という点についても考えさせられる事例です。また、監査役さんの「平時と有事の分岐点」について検討する機会がありましたら詳細に解説したいと思います。

 

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2015年11月 3日 (火)

モノ言う監査役さんを支援する重要判例-昭和HD監査費用請求事件高裁判決

本日発刊の判例時報2015年11月1日号(2268号)に、監査役さん(監査委員会、監査等委員会の取締役さんも含む)にとって重要な判例が紹介されています。当エントリーでも2009年にご紹介した昭和ホールディングス(旧昭和ゴム)さんの支配権争いに関連する事件ですね。株主から提訴請求を受けた監査役(社外監査役)さんが、自ら会社を代表して経営陣の善管注意義務違反を主張して損害賠償請求訴訟を提起した事例に関連する裁判です。

6年前のエントリーでも述べているとおり、支配権争いの内実は複雑なので、ここでも触れませんが、要は監査役さんが(会社を代表して)社長さんを訴えた訴訟は二つあり、ひとつは勝訴、ひとつは敗訴したというものです。今回判例時報で紹介されている判例は、この二つの裁判ではありません。この訴訟提起に要した監査費用(625万円)について、監査役さんは立て替えていたそうで、その費用を会社側に会社法388条に基づいて償還請求しました。すると会社側は「原告は、監査役の職務として取締役を訴えたものではなく、(大株主と組んで?)会社の経営を混乱に陥れる目的で提訴したのだから払う必要はない」と抗弁。結論としては、横浜地裁の一審、東京高裁の控訴審とも監査役さんの費用償還請求が認められ、判例時報ではこの控訴審判決が紹介されています(なお、原審地裁判決も全文掲載されています)。

監査役によって支出された費用が監査のために必要なものだったか否かが争われた事案についての判例は、これまで公表されたものが見当たらないようで、判例時報の論評でも「本判決は貴重な先例として参考となる」と解説されています。

会社側は「監査役の提訴は監査権限の濫用であり、会社法388条の『監査役の職務執行に必要でない』費用に該当する」と主張しました。しかし裁判所は、監査役による費用償還を定める法388条には、株主代表訴訟の提訴とは異なり(法847条1項ただし書き)目的要件が定められていないこと、監査役にとって取締役への提訴は重要な善管注意義務履行の一環であることから、およそ「いやがらせ目的」といったことが明らかなほどの権利濫用が認められないかぎり(つまり会社側が不当目的による提訴と立証できないかぎり)、監査役の職務執行に必要でない費用とは認められない、と判示しています。判決理由には掲げられていませんが、監査役が取締役の違法行為差止請求権を行使するにあたり、仮処分命令を申し立てる場合には担保は不要とする会社法385条2項の趣旨なども参考になるのかもしれません。

ご参考までに

(費用等の請求)
第388条 監査役がその職務の執行について監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)に対して次に掲げる請求をしたときは、当該監査役設置会社は、当該請求に係る費用又は債務が当該監査役の職務の執行に必要でないことを証明した場合を除き、これを拒むことができない。
1 費用の前払の請求
2 支出した費用及び支出の日以後におけるその利息の償還の請求
3 負担した債務の債権者に対する弁済(当該債務が弁済期にない場合にあっては、相当の担保の提供)の請求

今年施行された改正会社法施行規則100条3項6号でも、取締役会が決議すべき内部統制システムの基本方針の一つとして「監査役の職務の執行について生ずる費用の前払い又は償還の手続きその他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項」が規定されました。監査費用の償還に関する会社法388条の趣旨を明確にして、監査役が職務執行に消極的にならないための規定です。(平成24年の判決ということでやや古めですが)今回公表された判決は、この施行規則の趣旨をさらに明確にするものであり、監査役さんとしては、たとえ取締役を訴えて敗訴の可能性があるとしても、訴訟を提起することに合理性があるのであれば、積極的に訴えることが求められている(会社の利益につながる)、ということかと。

いや、むしろ取締役の善管注意義務違反が疑われる事態において、監査役さんが何もしないということについて、監査役さん自身の善管注意義務違反が認められやすくなるのかもしれません。株主から(監査役に対して)提訴請求がなされた場合などは要注意ですね。ただ、この監査費用の償還に関する裁判は、あくまでも「訴訟費用」の償還が争われたものであり、弁護士費用は含まれていないということです(ちなみに、弁護士報酬は6000万円を超えていたのですね・・・(^^; こちらも諸事情あってのことかとは思いますが、実際に報酬がいくら支払われたのかはわかりません・・・)。もし弁護士報酬が「監査費用」の一部として償還請求された場合には、おそらく「相当な額」を裁判所が認定をして、会社側に支払いを命じることになろうかと思われます(ダスキン株主代表訴訟の判決確定を受けて、原告株主代理人に対する会社の報酬支払金額が争われた例が参考になりそうですね)。

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2015年5月26日 (火)

コーポレートガバナンス・コードを見据えた監査役監査基準の改正

本日(5月25日)の日経朝刊法務インサイドで報じられていますが、日本監査役協会の監査役監査基準が、意見公募を終えていよいよ改定されるようです。7月の理事会で承認された後に確定版となるとのこと。今回の改正は会社法改正に伴う・・・という点もありますが、なんといってもコーポレートガバナンス・コードにおいて求められる監査役の役割と責任という点を監査基準に明確に導入した点が最大の特徴でしょう。(良いか悪いかは別として)私も正直「ここまで変わるとは・・・」と驚きました。日本監査役協会の監査役監査基準には(数々の批判等にさらされながらも信頼され続けてきた)長い伝統があり、近時では(セイクレスト事件、ニイウスコー事件判決等)裁判所でも監査役の善管注意義務のレベルを検討するモノサシとして斟酌されていますが、「ああ、そういえば2015年ころガバナンスなんとか?って、話題になっていたよね(笑)」などと、5年後くらいにガバナンス・コードが語られることがないことを祈っております(^^;

ということで(?)、私は今週、名古屋、大阪、福岡におきまして、日本監査役協会主催の研修会講師をさせていただいております。本日は初日の名古屋(ミッドランドスクウェア)でしたが、3月決算会社の会社法監査が終了した直後とあってか、たくさんの監査役の方にお越しいただき、ホールはほぼ満席でございました(どうもありがとうございます)。とりわけ今回の研修は、監査役監査基準の改正において、「監査役はコーポレートガバナンス・コードの趣旨を十分認識して」監査に臨むことが新たに求められることから、近時監査役さんの周囲で話題になっている諸論点を、ガバナンス・コードへの対応という視点から解説をしています。

私自身もいくつかの上場会社のガバナンス・コード対応のお手伝いをしていますが、①株主との対話、議決権行使、上場規則による制裁、といったコード(指針)の実効性確保のための各制度による整理、②開示規制(15項目)と行為規制(58項目)へのコンプライの区別、③情報開示で求められるものと対話によって求められるものの区別、④コンプライオアエクスプレインかコンプライ&エクスプレインか、⑤会社と機関投資家との間において対話に求めるもののギャップ、といったいろいろな視点から、各企業にふさわしい対応を目指すことは意外とむずかしいと感じています。ガバナンス・コードは監査役だけでなく外部会計監査人も名宛人になっていたりするので、外部会計監査人をコードとの関係では「内側の関係者」として、外部のステークホルダーを意識することも必要です。

私は制度作りに関与した者ではなく、あまり偉そうに言える立場ではありません。ただ、取締役会議長として、また(任意機関ですが)指名・報酬委員会委員として、さらには社長の外部評価委員会委員として二つの上場会社の実際のガバナンス運営に深くかかわっている当事者なので、ガバナンス・コードは制度会計的視点(対外的PR重視)よりも管理会計的視点(社内目標として中長期の価値向上の社内努力重視)で対処すべきではないか、と考えています。監査役さんの監査環境整備のために、ぜひとも監査役さんにもガバナンス・コードを理解していただきたいですし、改正会社法の主要論点を学ぶことが、実はガバナンス・コードとも深い関わりがあることについても具体例をできるだけ示して解説させていただきます。本日の名古屋の研修会終了後、何名かの監査役さんに感想をお聴きしましたが、かなり自信を持てる内容だと思います。お話する私のほうも3時間半はあっという間でした。

今回の監査役監査基準により、監査役の果たすべき役割も大きく変わろうとしています。あまりにも性急すぎる・・・という意見もあるかもしれませんが、実際に改正される以上は、これをぜひとも自社のリスク管理能力の向上に活かしていただきたいと思います。

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2015年2月 5日 (木)

ガバナンス改革-有事にこそ監査役の積極的対応に期待します

毎年恒例の日本監査役協会リスクマネジメント講座の全国ツアーが来週から始まります。「近時の事例から学ぶ監査役の有事対応2015」ですが、地元大阪の2日間で始まり(いずれも満席でして、どうもありがとうございます)、2月中旬には名古屋、福岡と回り、3月は東京で3日連続(明治記念館、東京プリンス2日)となります。体調管理に配慮しまして、また元気にお話させていただくつもりです。

さて、この1年はガバナンス改革という社会の変化もあり、また監査役さんにとって興味深い事件や裁判が多かったので話題はてんこ盛りですが、この2日間(2月2日、3日)の適時開示をみましても、複数の監査役さんが同時に辞任される会社が続きました。まさに有事対応の場面です。いずれの会社も経営権争いに絡んだものと思われますが(そのうち1社は年末の臨時株主総会で決着がついたものと思うのですが)、辞任によっていずれも監査役の定員数を満たさない状況となり、1社は臨時株主総会において株主側が3名の監査役追加選任を請求したようで、もう1社は仮監査役の選任申立てを行う予定している、とのことです。

経営陣と意見が合わない、といったことであれば、次の株主総会終結時に辞任することで折り合いをつけることも考えられるところですが、次の監査役さんも決まらないままに、複数の監査役さんが同時に辞任する、というのはよほど深い理由があるのでしょう(辞任理由は「一身上の都合」ということですが)。リリースで示されているように、たとえ一方的に辞任をしたとしても、次の監査役(仮監査役)さんが決まるまでは「権利義務監査役」として必要最小限度の監査業務を継続しなければなりません(継続しなければ善管注意義務違反に問われるおそれがあります)。

監査役に就任した経緯や社内人事、大株主との関係等、社内の事情も知らないまま軽々には申し上げられませんが、有事にこそ監査役さんが中心になって対応しなければならないこともあるように思います。なぜなら平時こそ取締役さん方にとって「経営判断原則」が適用され、法的な責任が問われるような事態が想定されないものの、有事となれば状況は一変し、取締役さんの利益相反、開示(虚偽記載)、インサイダー情報の不適切な取扱い、不公正ファイナンスその他会社法、金商法上のルール違反行為のリスクが急激に高まるからです。監査役さん方にとっては、有事こそ経営監視役として株主の受託責任を履行しなければならないわけでして、そこで降りてしまうというのは株主にとっても、会社にとっても痛いはずです。

このたびの改正会社法施行規則(案)をみても、三様監査(内部監査、会計監査人監査、監査役監査)の扇の要が監査役さんです。詳しくはまた研修の際に申し上げますが、監査役さんの監査環境整備は一般投資家への開示対象となり、また機関投資家との対話の内容になると思います(その根拠はご説明いたします)。有事にこそ、会社や取締役が不幸に陥らないための監査役さんの知見や行動が求めれるはずです。たとえ有事が到来せずとも、有事のリスク管理を見据えた平時の監査環境整備が求められる時代だと考えています。

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