2021年8月10日 (火)

企業のESG経営-「E」と「S]はつながる時代へ(その2-グリーンウォッシュ)

7月27日の拙ブログにおきまして「企業のESG経営-「E」と「S]はつながる時代へ(オランダの裁判事例とEUにおける環境カルテル)」と題するエントリーを書きました。その中で、NPO団体(Friend of the earth Netherlands)等を原告、オランダ・ダッチ・シェルを被告とするオランダの裁判に触れましたが、「月刊世界」9月号の「脱石炭から脱化石燃料へ」と題するNPO団体の方の論稿では、この裁判に関する詳しい説明がなされていました。ちなみに月刊世界の今月号の特集は「企業を変える-気候・人権・SDGs」でして、最近「ビジネスと人権」に関する関心を高めております私としては、たいへん興味のある論稿ばかりでした。

なお、2018年6月当時のFriend of the earth Netherlandsの提訴内容ですが「ロイヤル・ダッチ・シェルは再生可能エネルギーへは5%しか投資せず、95%を石油ガスに投資している現状を改めよ。その理由は、同社の事業により、気候変動が大きくなり、特に世界中の貧困層に洪水等のリスクにさらしている、同社の累積二酸化炭素排出量は世界の排出量の2%を占めており、国際的義務、人権保護、有害過失に関する法律違反等の観点から同社の責任は極めて重い」というものでした。

この提訴に対してオランダの地裁が下した判断は「人権保護の観点で、危険な気候変動による影響から人々を守る必要があるということに国際的なコンセンサスがある、よって企業は人権を尊重すべきという観点から気候変動対策をとるべきである」というというものです(なお、ダッチ・シェルは判決に不服として控訴しています)。

ところで本日(8月9日)の日経や朝日のニュースでは、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が、産業革命前と比べた世界の気温上昇が2021~40年に1.5度に達するとの予測を公表した、と報じています(9日深夜の日経WEBニュースでは、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の「第1作業部会第6次報告書」の要旨も掲載されています)。

今後、10年ほど前倒しで温暖化対策をとる必要性があるのではないかとも思えますが、もうひとつ公表内容で重要なのが「人間活動の温暖化への影響は『疑う余地がない』と断定した」とのこと。これまでは「温暖化に影響を及ぼしている可能性が高い」でしたが、今回は「疑う余地がない」です。「人間が引き起こした気候変動は、世界中の全ての地域で、多くの気象や気候の極端な現象に既に影響を及ぼしている」とも明記されています。上記のような環境被害訴訟において気候変動と企業活動との因果関係が認められる可能性が高まったものと思われます。

そして企業コンプライアンスの視点から考えますと、環境経営を推進する企業にとって「自社の取組みが、どの程度気候温暖化に影響を及ぼすのか」といった説明が、今後、より重要になってくるのでしょうね。逆に言えば掲げている削減目標と、その目標達成に向けたプロセスとの整合性がない場合(到底達成困難と世間から評価された場合)には「グリーンウォッシュ企業」としてダイベストメント(投融資の引き上げ)の対象になってしまうおそれがあります。

グリーンウォッシュとは、特に環境NGOが企業の環境対応を批判する際に使用することが多く、上辺だけで環境に取り組んでいる企業などをグリーンウォッシュ企業などと呼ぶ場合がある(出典 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

ちなみに上記「月刊世界」の二つの論稿に「グリーンウォッシュ」に関するNPOの考え方が示されていましたが、日本政府が推進しているようなトランジッション(脱化石燃料への計画的な移行-たとえばCCSやアンモニア・水素の混焼など)も、パリ協定の実現に向けた目標との関係ではグリーンウォッシュであると述べられています(主張しておられるのは、一昨年、みずほフィナンシャルグループで34%の賛成票を得た株主提案者の方です)。

各国の政治的な思惑もありますので一概に「遵守すべき」とまでは申しませんが、IPCCの新たな公表内容や「気候変動対策は人権保護」という発想の高まりによって、今後「グリーンウォッシュ」は企業コンプライアンス上の課題(レピュテーションリスクの顕在化)として浮かび上がるのでしょうね。

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2021年7月27日 (火)

企業のESG経営-「E」と「S]はつながる時代へ(オランダの裁判事例とEUにおける環境カルテル)

ワクチン接種も2回目が終了しましたが、おかげさまで目立った副反応もなく、普段通りに淡々と仕事をしております(皆様はいかがでしょうか)。さて、しつこくて恐縮ですが、またまた「ビジネスと人権」に関連する話題です(国際課税の合意問題も、外国公務員贈賄規制の強化問題も、実は「ビジネスと人権」に深く関わることを最近知りましたが、それはまた別途ご説明いたします)。

当職の本業においても「企業における人権原則への適応(人権問題への対応)」を検討する機会が増えましたが、海外では環境問題と人権問題とを関連付ける風潮が出てきたことに、日本企業もそろそろ注意すべきではないかと感じております。世界の金融当局が、銀行や企業に気候変動リスクの開示を求め始めている今こそ「格差是正」や「競争からの阻害(生来的差別に由来する分断)」に関連する人権問題への配慮も必要になるかと思います。

たとえば2021年6月に、オランダの裁判所で画期的な判決が出ました。原告はオランダ在住の市民1万7000人と、その市民を代表したグリーンピースなどの環境7団体で、被告は世界的大手石油企業のロイヤル・ダッチ・シェルです。裁判は、ダッチ・シェルの本社があるオランダのハーグの地方裁判所で行われました。原告である環境団体は、ダッチ・シェルの温室効果ガス削減の取組み及びパリ協定への取組みが不十分だとして訴えました。そして、裁判所はパリ協定への取り組みが不十分で、かつこのことは人権侵害につながるとして温室効果ガス排出量を2030年までに19年比で45%削減するよう命じています(この結果に対して同社は控訴を予定しているとのこと)。

ダッチ・シェルとしては、段階的に削減していくということで、温室効果ガス削減の取り組みも独自に行っていたのですが、それでは不十分だと判断され、一企業の経営方針が司法によりノーを突きつけられた格好となりました。オランダの最高裁は2019年12月20日、国に対して「危険な気候変動被害は人権侵害」と判断して、学術団体が要求していた削減(2020年90年比25%削減)を政府に命じていましたが、上記の判決は、これを企業にも同様にあてはめたものになっています。環境対策への不作為が人権侵害による不法行為と捉えられる可能性を示唆したものといえます。

そしてもうひとつは7月24日の日経WEBで報じられていたとおり、EUの欧州委員会が、ドイツの大手自動車メーカーによる排ガス浄化技術をめぐる合意をカルテルと認めたことです。製品の価格や数量ではなく、環境技術の導入をめぐる擦り合わせが摘発対象となりました。

上記記事の中で、独禁法対応で著名な弁護士の方が「世界がひっくりかえるほどのインパクト。競争法のパラダイムシフトだ」と驚いたほどの内容です。グリーンディール目標の達成を危うくするカルテル行為に対しては対応をためらわない、というのが当局の判断だそうですが、ここでも環境技術の推進を妨げるメーカーの行動は最終的には消費者が損害を被る、といった判断が前提になっていると思われます。

もちろん未だ試論にすぎない点も多いのですが、日本の生産年齢人口の過半数がミレニアム世代となる2025年を迎えるにあたり、環境対策への取組みが人権尊重につながる、という企業哲学を(日本企業も)持つ必要があるのではないか・・・と、最近の事例をみながら考えるところです。

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2021年4月12日 (月)

再生可能エネルギーの活用は本当にESG経営と言えるのか?

スマートジャパンの4月7日付けニュース記事によりますと、国立環境研究所の全国調査の結果が公表され、太陽光発電で失われた土地で最も多かったのが「里山」だった、とのこと。つまり、この調査結果からしますと、日本において太陽光発電を推進するとなると、一方において環境破壊が進む可能性がある、ということになりそうです。すでに海外では海洋での太陽光発電技術も進んでいるようですが、日本では「塩害」のために海洋付近ではむずかしいとされており、そうなりますと今後は「里山」を切り開いてでもエネルギーの転換を進めざるを得ないのでしょうか。それならそれで環境破壊への対応も併せて検討しなければサステナブルとは言えないように思います。

最近、個別企業の統合報告書等において、自社のカーボンニュートラルへの取組みとして、再生可能エネルギーへの転換を謳う企業が増えていますが、それはクリーンエネルギーへの転換のためであれば環境破壊もやむをえない、というメッセージになりはしないでしょうか。もし再生可能エネルギーを活用するのであれば「それはどこで作られた再生可能エネルギーなのか」という点で活用するエネルギーの価値も変わるのではないかと。

4月11日の時事通信ニュースでは、ユニクロのフランス法人がNPO法人から刑事告発を受けたことが報じられていますが(中国・新疆ウイグル自治区での人権問題をめぐり、ウイグル族を支援するフランスのNGOなどは9日、少数民族の強制労働で恩恵を受けているとして、人道に対する罪の隠匿の疑いで「ユニクロ」の仏法人を含む衣料・靴大手4社をパリの裁判所に告発したと明らかにした、というもの)、これまでは本件に関するファーストリテイリングCEOの会見での対応のように「政治的は意見についてはノーコメント」でよかったのかもしれません。

しかし、これだけESG経営への前向きな姿勢が海外から注目を集めるようになると、「ノーコメントは問題解決に消極的な姿勢」と推定され、消費者やNPO団体から厳しい指摘を受けます。私個人の考え方としては、ノーコメントを貫くことも日本企業の戦略として妥当ではないか(経済安保の情勢のなかで、そもそも簡単に結論を出すべき問題ではない)と思いますが、昨年12月、こちらのエントリー「ESGへの取り組みは加点主義なのか、減点主義なのか?」でも、花王の社長さんの発言をご紹介しましたが、ESGへの前向きな取り組みは、一方において新たな人権侵害や環境破壊の要因となることを認識すべきです。そのバランスをどう調整していくか、というところまでの取り組みが必要ではないでしょうか。

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2021年1月21日 (木)

企業の「脱炭素への取組み」は情報開示だけでなく説明責任を果たすことが求められる

本日(1月20日)の産経新聞朝刊に「取引先の脱炭素取り組み-Jフロント、定期調査へ」との見出しで、Jフロントリテイリングが今年からアパレルメーカー等の取引先企業に対して「脱炭素の取り組み状況」を定期的に確認する調査を開始する方針であることが報じられています(経済11面参照)。また、日経イブニングスクープでは、帝人が自動車部品供給体制を担う企業として、欧州基準に沿ったCO2排出量の開示を行うことを決定したことが紹介されています。

サプライチェーン全体で脱炭素への意識共有を進め、効果的な温室効果ガスの排出削減につなげるそうです。米国アップル社も、すでに取引条件として環境基準を示していますが、こういったサプライチェーン全体での脱炭素への取組みはますます進むでしょうから、上場会社だけでなく、非上場会社もESG経営への関心を高めていくことになりそうです。

とりわけ上場会社の場合には、融資や投資の対象として「脱炭素への取組み」姿勢が情報開示の対象となるので、第三者による保証も念頭に置いた情報開示の工夫が検討されます。私が社外取締役を務めている会社も、日本で16番目に国際的環境イニシアチブ「RE100」に加盟したものですから、20年、30年先の事業活動をいかにして再生エネルギーで100%賄うのか、また、他社が賄えることを支援できるのか、エナジー事業部門を通じて試行錯誤を繰り返しています。

ところで、本日の日経朝刊「私見卓見」では、こういった企業の温暖化対策の進展にとって、とても有意義な論稿が掲載されていました。国際環境経済研究所の主任研究員の方による「温暖化対策、現実的な議論を」は必読であります(ちなみに、この方の論稿は、この1月から開始された日経の「comeco(note)」の要約版なので、COMECOの字数制限がないほうの論稿(ブログ?)を読むことをお勧めいたします)。

機関投資家や金融機関の方々が、最近は企業に二酸化炭素(CO2)排出量を減らすように促していかなければならない。排出量を毎年報告させ、減少傾向にある企業が投資や融資を受けやすくなるようにしよう、とおっしゃる。これは「ごもっとも」と思う人もいるかもしれないが、その企業の排出量が減っているのは努力によるものなのか、それとも単に事業が悪化して生産量が減っていることに伴うものなのかは確認しなければならない。なかには排出量が増える要因となるものは取引先や下請先に「外だし」して自らの庭先だけをきれいにしただけかもしれない。英国は排出量を減らしたかもしれないが、それは製造業の構成比が激減したことによるものであり、製造業が減った分は中国から輸入して消費をしており、むしろ消費ベースではCO2排出量は増えているという研究もある

とのこと。環境問題に関する研究員の方々であれば当然のことかもしれませんが、私から見るとこれこそ卓見であります。先のJフロントリテイリング社のように他社の報告を受けて取引を開始する、上記発言をされた金融機関のように各企業の開示情報をチェックすることで投資する、融資するといった「ソフトロー」に重きを置いたインセンティブ(規制)の活用が今後主流になると思います。

ただ、その取組みがなぜCO2削減につながるのか、また報告や開示情報で示された数値変動が本当に脱炭素社会実現に向けた取組みから生じたものなのかどうか、その理由の説明が求められるということに思いを寄せるべきだと考えます。また、先の私見卓見の内容から推察するに、その理由説明は会社(グループ)全体の経営を理解していることが前提なので、経営者自身による説明が求められる、ということになるのでしょうね。

もちろん説明するのは専門家ではないので、おそらく「因果関係」ではなく「相関関係」の世界での説明になるはずです。ただ、多くのステークホルダーに開示情報をわかりやすく(自信を持って)説明するためには、社内における失敗の繰り返しから得られる経験、知見がとても重要ではないか・・・と社外取締役をしていて感じるところです。

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2020年12月 2日 (水)

ESGへの取り組みは「加点重視」なのか「減点重視」なのか

本日(12月1日)の日経朝刊17面に「ESG不十分なら反対票 英運用会社、開示巡り基準(株主総会)」との見出しで、英国最大級の運用会社LGIMが、自社ESG評価基準に満たない日本企業の株主総会にて反対票を投じることを報じています。他の運用会社もそうですが、環境面における取組みに関する情報開示について、日本企業への要求レベルはとくに厳しいように感じます。

ところで上記記事などを読みますと、機関投資家が企業に要求するESG評価は、企業の情報開示を前提とした「加点主義」ではなく「減点主義」のように見えます。先日のドイツ取引所によるISS買収事例などをみても、ESGへの取組みに関する情報をデータ化して徹底した分析のもとで同業他社と比較をすることに大きな価値がある。したがって、情報を出さない企業はペナルティを課す(反対票を投じる、社名を公表する、というのもこの流れかと)ということにつながるように思えます。つまり運用会社はESG経営に関するデータがほしい、というところかと。

このように考えますと、日本企業としても「減点主義」に乗り遅れないためのESGへの取組みについては必須であり、また「やらざるをえない」といった風潮から「虚偽記載」の事例も増えてくるように思います。ただしデータ収集と分析に重点が置かれる以上、個々の企業の取組みが真に「子や孫の代まで企業価値が向上すること」に寄与するものかどうかはわかりません。たしかに「倒産リスク」は把握できるかもしれませんが「ダイバーシティ」や「取締役会の実効性」では人的資源や組織風土、他社との協働(ネットワーク)までは把握できないのではないでしょうか。

消費者や株主から「次世代まで残ってほしい」と熱望される企業になるためには、私は「加点主義のESG経営」を目指す必要があると考えています。日経ビジネスの先週号(11月23日号)では「ESGが経営の真ん中に」とのタイトルで花王と味の素の社長さんの対談レポートが掲載されていましたが、「S」(公衆衛生)に熱心に取り組むことで、逆に「E」(ゴミの増加、脱炭素に反する商品製造)に反する経営をしてしまう可能性について議論されていました。これは「加点主義」を目指すうえでとても重要な視点です。

いま大阪湾では、川の水がきれいになりすぎてプランクトンが発生しなくなったため、漁獲量が減っているそうです。兵庫県では排水基準を緩和して、できるだけ漁業を保護する方向に転換しました(たとえば読売新聞ニュースはこちら)。つまり企業の技術を発揮して環境問題に取り組めば取り組むほどエコシステム(生態系)を毀損する可能性も生じるわけでして(※1)、このあたりをどう個々の企業が克服していくか(それとも他社と協働するか)・・・というところが企業に説明が求められるところであり、「加点主義」に求められるESG経営の課題だと思います。

※1・・・たとえば気候変動への企業活動による影響を考えるならば、「脱炭素化」のように変動を食い止める「緩和策」を選択する企業と、変動することを受け入れて、その変動に人間が耐えられるための「適応策」(エコシステムの保全等はこちら)を選択する企業があるはずです(「異常気象と地球温暖化-未来に何が待っているか」鬼頭昭雄著 2015年岩波新書169頁)。

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2020年11月16日 (月)

日本企業のESG-なぜGはE・Sと並んでいるのか?

さて、先週月曜日に続いてESG経営に関するお話です。ESGへの取り組みは本当に企業価値向上につながるのか?等、世界的にも議論の対象になっているESG投資ではありますが、日本では投資総額が急増していることは間違いありません。そこで、賛否両論はあるものの、第三者機関によるESG評価基準にも関心が寄せられるようになりました。

ただ、私はずいぶん前から「なぜ、環境、社会(人権)と並んでガバナンスが評価対象となるのか」ということについては素朴な疑問を持っておりました。ただ、最近は国内外の機関投資家の方々と意見交換を行う中で、「なるほど」と思うところがありました。そこで「環境」「社会」とならんで、なぜ「ガバナンス」が評価対象とされているのか、という点について私見を述べておきます。

「ガバナンス」への評価といえば、取締役会の実効性評価、つまり多様性だったり、モニタリングモデルだったり、社外役員の数だったりが評価の対象になることが想定されます。ただ、非財務情報であったとしても、環境関連財務情報であったとしても、「ガバナンス」自体が独立して評価される、ということではないように思います。

地球環境の変動や世界的な人権・社会問題に企業がどのような影響を及ぼすのか(リスクと機会を把握することが前提ですが)、各企業はその実体面について定性的もしくは定量的なコミットメントを行う必要がありますが、では、本当に実行できるのかどうか。その実行可能性は各企業の実施プロセスが明確にならないと判断できないわけで、このプロセスを説明する基準が「ガバナンス」だと理解する必要があるのではないでしょうか。

たとえば英国のESG評価機関が採用している「ガバナンス」の評価基準は、単なる「企業統治システム」だけでなく、リスクマネジメント能力、課税コンプライアンス、腐敗防止(品質偽装や外国公務員贈賄)、競争コンプライアンス(カルテル防止や優越的地位の濫用防止)といった評価項目が含まれており、つまり社会(人権)への取り組みを進めるための経営陣のコンプライアンス意識の高さがあって、はじめて「E」への配慮に信用性が付与されるものと理解されます。

また、米国のパリ協定復帰で注目される「TCFG」ですが、企業が気候変動に向き合う姿勢(脱炭素化に伴うリスクと機会に関する課題、及びその課題解決策の実施手法)を財務数値で説明するとしても、課題解決のプロセスを示すモノサシのひとつが「ガバナンス」です。経営陣が開示している将来目標を達成するための途中経過を理解できるだけの構成員がそろっているか(環境経営に関する知見の保有)、もし不十分であるならば、将来目標を達成しうる取締役会を構成できるか(監査と監督)、といったところがガバナンスの評価項目になるものと思われます。

そして、ガバナンスの開示にあたって大切なことは、そのようなプロセス(ガバナンス)の実効性が高いことを、エピソード等でストーリーとして対外的に示すことだと考えます。おそらくESG経営への取り組みにおいて、もっとも難しいのは、この点ではないかと。こうやって私見を書いてみますと、やはりESGに熱心な会社とそうでない会社とでは、開示情報に大きな差が生じることになるように思います。もしESGに前向きに取り組むのであれば、上記のような点に配慮することが求められるのではないでしょうか。

 

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2020年11月 9日 (月)

米国新大統領の誕生と日本企業のESG経営の発想

11月8日あたりの内外のニュースでは、米国で民主党新大統領が事実上誕生した、とのこと。早くも日経ニュースでは「バイデン氏当確、21年1月、パリ協定復帰へ」との見出しで米国の政策転換の予想が報じられています。当ブログでの関心事としては、民主党の新大統領のもとで、米国はESG重視の姿勢に舵を切る可能性が高いと予想されているところですね。

日本でもESG経営に向けた関心が高まっていることは事実ですが、経営者の方々の「ESGへの取り組みの本気度」については未知数ではないかと。とりわけコロナ禍における業績悪化が避けられない企業では、「まずは来期の浮上案を具体的に示すことが先決。ESGはその先の話」といったところがホンネだと思います。

なぜそうなるのか、というと、これまで「ESGは儲かるのか?」「ESG経営が企業価値を向上させる、ということに有意な統計はあるのか」といったところで(つまりプラスの面で)議論をしているからではないでしょうか。関係省庁の研究報告なども「取組の好事例」は紹介されていますが、「悪事例」は紹介されることは全くありません。

しかし、受託者責任を果たすにあたり、ESGへの貢献についても説明責任を負わねばならなくなった機関投資家の方々のイメージは少し異なるように思います。「日本企業は、最近でこそESGに熱心になってきたと聞くが、そもそもESGに熱心でないと、どんな不利益を被ることになるのか、具体的に誰からどんなペナルティを課されるのか」「同業他社との比較において、非財務情報の開示に積極的でないことで、過去にどのようなハンデを背負ったのか、そのような分析がなされた文献はあるのか」といった質問を私自身も受けるようになりました。

日ごろからESGの面で、(たとえば情報開示等)取り組みが積極的でない企業は、実際、このような競争制限を受ける、競争上のハンデを背負う、といった「好事例」ではなく「悪事例」を分析したほうが、日本企業と投資家との対話においては有益なツールになりえるのではないでしょうか。今後、米国の新大統領の誕生とともに「日本企業におけるESG経営」への関心が高まるのであれば、「当社はESG経営を積極的に推進することによって、他社に起きた「このような悪事」を回避しています」といった(マイナス面での)議論を活性化させるほうが説得力を増すように思います。

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2020年7月17日 (金)

もはや「ESGおじさん」「SDGsおばさん」と揶揄できる時代ではなくなった(・・・ような気がする)

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このたびのパンデミックを契機として、会計監査も「リモート監査の時代になる」といった、とても威勢のいいことが報じられています。ただ、記事をよく読むと「これって企業側も監査資料のデジタル化のためにずいぶんと協力する必要があるよなぁ」といった感想を持ちます。

会計監査人が会社に来ない、ということは、必然的に企業とのコミュニケーションが不足します。会社側が「あれ、去年までの会計処理がなぜ今年は認められないの?」といった事態に突然遭遇し、よくわからないままに「うちの品質管理部の方針なので」と言われても、コミュニケーション不足では納得できる説明も期待できず、結局のところ信頼関係も失われかねません。もし「リモート監査」を本格化させるのであれば、リモート状況でコミュニケーション能力を高めるという「二律背反」の課題をどう克服するのか、そこを真摯に検討する必要があるように思います(以下本題です)。

さて、本日(7月16日)夕方の日経WEBニュースでは「SDGsに積極姿勢、企業の2割に 帝国データ調査」と題する記事が配信されています。帝国データバンクが実施したSDGsに関する企業調査によりますと、2割強の企業がSDGsに積極的な姿勢を示しているそうです。なお、配信の元ネタである帝国データバンクの調査結果はこちらです。

業種別にみると金融が42%と最多で、製造業が29%。SDGsへの対応が企業の社会的評価の向上に不可欠になりつつあるなか、大企業と中小企業の間で対応に差も生まれており、今後の課題になりそう、とのこと。たしかに、「まだまだ2割しかSDGsに関心を示していない」ともとれそうですが、先日ご紹介したみずほFGの株主総会の様子をみておりましても、、もはやESG経営を軽視している時代ではなくなったと痛感します。

ESG経営に向けた資源の導入が、どれほど企業業績に影響を及ぼすのか、いろいろと意見が分かれるところではありますが、上図(当ブログ管理人作成)に示すとおり、同業他社との競争条件(ハードル)を低くして、競争を優位に進めるためには(資源導入も)避けられないところまでは来ているように思います(なお、上図は単に私のイメージ図にすぎません)。

★★★★★★★

ところで、最近のESGの話題としては、①海外機関投資家や金融機関との対話においてサステナビリティ(持続性)への評価指標として重宝されていること、②コロナウイルス感染症によるパンデミックのもとで、社会的な課題を解決する企業としての評価が高まることと等が、しばしば指摘されるところです(もちろん、統合報告書等における上手な情報開示の能力も問われていますが)。ただ、コンプライアンス経営を支援する仕事をしておりますと、どうもESGやSDGsという名目が、一定の経営目的を達成するうえで(良くも悪くも)巧妙に活用されている場面に遭遇します。

たとえばグループ経営管理やサプライチェーン管理の場面です。日本の会社法は単体中心の規律なので、企業集団の規制やステークホルダーへの配慮(社会的責任論)は会社法規制の枠外にあります(内部統制という概念は、いちおう企業集団にもありますが)。そこで、最近はSDGsやビジネスと人権に関する指導原則等を活用してグループ内のコンプライアンスルールを定めたり、取引におけるエシックス・コードの順守を求めることが増えています。

リスクマネジメント全般ではありませんが、少なくとも企業集団のトップとしては、グループやステークホルダー全体のコンプライアンスへの配慮義務を尽くすためのツールとしての「ESGの意義」は次第に大きくなっているように思います。つまり「結合企業法制が存在しない」といった法の欠缺を、ESGやSDGsの精神が補完する役割を担っている、と考えられます。これまでは国の力ではコントロールできないほど力の大きなプラットフォーマーが出現したために、国際間協調ルールとしてESGの精神が活用されるケースが多かったと思いますが、ローカルの場面でも活用されるケースは今後も増えるように予想しています。

ただ、一方において、ESGやSDGsの精神の名のもとに、実質的な下請いじめ、優越的地位の濫用、カルテル、特許侵害等の隠ぺいが横行していることにも注意が必要と考えます。親会社と同じレベルの環境基準を(人的資源の不足している)グループ会社や取引先に要請することは、相手先企業の労働への負荷を助長することになり、また環境技術に関する研究会と題して、実際には販売価格に関する協議会が仮装されていたり、オープンイノベーションの美名のもとで知財の使用許諾を強要する実態なども見受けられます(明らかな法令違反ではないが、私はコンプライアンス違反だと思います)。上記日経の記事では「大企業と中小企業との姿勢の差が大きい」とありましたが、私は大企業がESG経営を推進することで、中小企業にしわ寄せが及ぶことに不安を感じます。

かつてCSR担当部署に長年在籍している社員の方々に向けて、「業績に何の責任も感じずに、社内できれいごとを並べて警鐘を鳴らす人たちはいいよねぇ」といった意味を込めて「ESGおじさん」とか「SDGsおばさん」と揶揄する声も聞かれましたが、今後は(企業の真意はどこにあるのかはわかりませんが)そういったインテグリティ溢れる真摯な職務については、様々な場面で活用される機会が増えるのではないでしょうか。今年は「ビジネスと人権に関する行動計画(NAP)」も日本で公表される予定です。益々投資家からESG経営に対する姿勢に注目が集まるはずです。

また、旧来の「ESGおじさん」「SDGsおばさん」に加えて、経営環境の変化にも耐えうるレジリエンスこそ競争優位の条件と認識されている今こそ、ESGに熱心であることから生じる「無形資産」や熱心でないことから生じる「負債」への定量的評価に注力する(新しいタイプの?)「ESGおじさん」が重宝されるかもしれません。上記帝国データバンクのアンケート講評でも「課題」とされていますが、やはり資源導入と企業の価値向上との「つながり」がわかりやすく説明できることが、ヤル気を起こすことになるのでしょう。

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2019年12月24日 (火)

企業のESGへの取り組みは「リスク管理」→「社会的課題解決」の順序が美しい

最近、経済産業省はいろいろな調査を行っています。私も最近、経産省のアンケート調査に協力しましたが(どんな調査かは、また公表されてからお話いたします)、このたびの機関投資家向け調査では、98%の投資家がESG(環境・社会・企業統治)情報を「投資判断の際に活用している」との集計結果が出たそうで、経産省が24日に公表するそうです(12月23日の日経ニュースより)。ESG投資はもはや時代の流れと言っても過言ではありません。

ただ、今年10月に書きましたエントリー監査役等の職務環境は「見える化」しなければ向上しない) でも述べましたように、世間でESG経営と言われているところと、機関投資家が期待しているところではギャップがあるように思います。

上記日経ニュースでは、

経産省は、「ESG投資に関する運用機関向けアンケート調査」として24日に公表する。ESG情報を活用する理由として、投資先企業の気候変動リスクへの対応力などをみることで投資リスクを低減させるとの回答が多かった。

と報じられています。つまり、これからの気候変動に企業はどう対応するのか、といった「企業のリスク管理能力」に関心を持っています。機関投資家としては、(有事における)株価のボラティリティが低ければ資本コストを下げてもよい、ということで、まずは中長期的な投資対象にふさわしい投資対象企業のリスク管理面でESG評価を検討している、ということが言えそうです。

一般に、ESGといえば「気候変動の要因を減少させる」といった「社会的課題の解決」(もしくはその解決が業績向上にどう関連するのか、といったストーリー)に思いを寄せる企業が多いのですが、それは順序からすれば「リスク管理」の次に来るのではないでしょうか。まずは中長期的な企業価値の向上というストーリーを描くにふさわしい土壌が存在することを投資家に説明し、そのうえで自社のビジネスモデルが社会の課題を解決できることを(同業他社との比較で)説明する、というのがESG経営の本道と考えます。

 

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2019年12月 3日 (火)

SDGs・ESGへの企業トップの取組みと「許された危険の法理」(の発想)

12月2日の日経朝刊トップに「『課題解決力』収益けん引 環境・社会問題への対応(本社SDGs調査)」なる見出しで、国連のSDGs(持続可能な開発目標)に取組んでいる上位企業ほど自己資本比率(ROE)などの指標が高いという調査結果が報じられていました(私が社外取締役を務める会社も偏差値60以上65未満のグループとしてネット版のほうでは掲載されておりました)。

拙ブログで毎度申し上げるところですが、こういった調査は「そもそも業績が良い会社だからROE向上やSDGsに取組む余裕があるのでは?」といった疑問も素直に抱くところでして、私も未だ企業業績とESG(SDGs)との関連性には懐疑的なところがあります。もちろんSDGsに取組むことは、企業として立派な姿勢であり企業品質の向上につながることは否定いたしません。ただ、「素晴らしい」と頭では理解できても、それだけで企業のトップによるSDGs推進の行動につながるかと言えば、そんなに甘いものではないはずです。

本日の日経産業新聞の記事「ESG投資、社外取締役が一役、呼び込みにプロの視点活かす」も読みましたが、ESG投資がさかんになったから対応する、というのも企業の主体性に欠けるようにも思います。私はESGやSDGsなる言葉を使うよりも、「許された危険の法理」の発想で考えたほうが、結果として経営トップがSDGsの目標達成への取組みを実行する確率が高まるのではないかと考えています。

「許された危険の法理」とは(私もあんまりエラそうに語る資格はありませんが)、

社会的に有益あるいは不可欠な行為は,それが法益侵害の危険を伴うものであっても許容されるとする理論。その行為から実害が発生したとしても,結果回避につき相当な措置がとられていれば違法ではないとする。(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典より)

と解説される法律(主に刑事法)用語です。自動車や飛行機の運行は典型例ですが、何が「許された危険」にあたるかは、時代の変遷とともに変わります。

たとえば本日の日経新聞朝刊(法務面)に、①MaaS進展のための電動キックスケーターが法の壁に突き当たって開発が進まない現状、②顔画像データの活用のための実証実験が進んでいるが、ビジネスの場では躊躇してしまう「人権侵害リスク」について報じられています。たしかにセブンペイのように、ビジネスのレベルで「安全」を秤にかけてしまうととんでもない社会的批判を浴びるので、各社とも技術革新に法の壁を感じることは常識的な判断かと思います。

しかし、そのビジネスモデルが社会的な課題解決に不可欠、世界規模での環境維持に有益なものであると認知されているとすれば、ビジネスリスクが顕在化したとしても経営者の法的責任、経営責任が免責されるだけでなく、企業自身の社会的信用が毀損される可能性も低下するのではないでしょうか。また、日々の業績に貢献している従業員の方々からみても、研究開発に多大な投資をして失敗したとしても「俺たちが汗して稼いでいるお金を無駄使いしやがって!」と糾弾されることもなくなるのではないかと。

もちろん危険のレベルが「許された」ものと言えるためには、相当程度の社会的な納得感が必要です。自らのビジネスモデルが社会的な課題を解決できることの説明と、結果回避に向けた相当な措置をとっていること、つまり「安全性」をステイクホルダーの「安心」のレベルに変えていく工夫が必要です。だからこそ「非財務情報」としての開示が不可欠と考えます。

コンプライアンス問題が目の前に横たわると、とたんに思考停止になってしまいがちですが、ビジネスを進めるうえで「ゼロリスク」はあり得ないわけです。企業自身の「儲け」と「安全性」を秤にかけることはコンプライアンス問題として許されませんが、社会的有益性と法益侵害とを秤にかけるのであれば、最後にモノを言うのは企業行動の誠実性(たとえばリスクが顕在化した際の消費者や当局との向き合い方)だと思います。ESGやSDGsを理解するにあたり、あまり高邁な発想とは言えませんが、経営陣を「その気にさせる」ためには、こういった発想が必要ではないでしょうか。

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