法律家の知名度
日曜日の深夜、NHKテレビの「アーカイブ」という番組を視ておりまして、前半は「ヤング101」(1974年。なつかしですねぇ。デビュー前の太田裕美さんの歌って踊る姿がまぶしかったです)、そして後半は1962年の「それは私です」というクイズ番組を再放送しておりました。で、このクイズ番組なんですが、3人の出演者のなかから、ホンモノの職業人を4人のゲストがいろいろな質問をして、当てるという番組。ゲストも池部良さんや、曽野綾子さんなど、とんでもなくスゴい方達が出演されておりまして、そんな中、アナウンサーの司会者が3人の○○さんを紹介しました。3人とも「門上千恵子です」と自己紹介をして、本当の門上さんという人は日本で初の女性検事さんです、とアナウンサーから紹介をされます。で、ゲストの方々はといいますと、この3人の出演者に対しまして、「新しく出来た検察庁の背後にある官庁はなんですか?」とか「未必の故意って何ですか?」など、露骨な質問を浴びせ倒すもんですから、あっというまにホンモノの門上千恵子さんがばれてしまう・・・・というまったくもってヤラセなしの番組でした。(笑)
この番組を視ておりまして、ふと思いましたのが、いまから40年以上前の時代、法律家というものの知名度というものは皆無に等しかったんじゃないでしょうか?今の感覚で申しますと「日本で初の女性検事」といったレベルの方でしたら、新聞や雑誌で大きく取り上げられるでしょうし、それこそ「ウーマンオブザイヤー」みたいなどっかの受賞ノミネートにも上ってくるんじゃないかと思うのですが、後に司法改革推進委員会の委員までなさった曽野綾子さんさえ、「女性検事」の名前すら知らないわけですから、「司法」に対する一般国民の認知度は相当に低かったのかもしれません。(しかし日本初の女性検事さんがNHKのクイズ番組に出演したり、また騙し役のお二人の女性も、ひとりが女性消費者団体の会長、もうひとりが大学の心理学の教授、ということでしたから、なんとも「のどかな時代」だったのかもしれません・・・・)
ちなみにこの「門上千恵子さん(かどがみ ちえこ)」、50前後のステキな方でしたので、ちょっとグーグルで検索しましたところ、なんと大正3年生まれの91歳で、現在も弁護士として活躍されていらっしゃるとのこと。(九州大学経済学部同窓会のブログに掲載されていらっしゃいます)元気を頂戴いたしました。
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