2020年6月25日 (木)

新型コロナ危機下の企業法務部門(超おススメの新刊書でございます)

Img_20200624_210128_400 先週金曜日(6月19日)に、法務、コンプライアンス部門の皆様の研究会で(リモートですが)講演をさせていただきまして、意見交換の際に、コロナ禍における法務担当者の苦悩を少しばかり拝聴させていただきました。

そのようなきっかけから、(法務担当者の方々は今頃どうやって仕事をしているのだろう、何を考えながら業務を遂行しているのだろう)と思いながら、本書を購入いたしました(大阪地裁の書店では先週から販売していたようです)。

読み始めると途中で止まらなくなりまして(笑)、2日で完読みしてしまいました。本日(6月24日)の日経朝刊一面でも広告が掲載されていましたが、法務やCSRのご担当者だけでなく、管理部門にお勤めの方にも超おススメの一冊であります。

新型コロナ 危機下の企業法務部門-経営のパートナー&ガーディアン。法務部門は現危機下で何をすべきか。(経営法友会編 商事法務 2,700円税別)

Amazonの解説では「新型コロナ危機に直面する企業法務部門は、今どのように、悩み行動しているだろうか。また、将来にわたって何を模索していくべきだろうか。1,300社が集う企業法務団体である経営法友会、その会員企業の英知を結集」と紹介されています。

「想像力を働かせよう」「法務のあるべき姿は」「仕事の質を高めよう」「機関運営を深化させよう」「みんなで語ろう」の5章に分かれておりますが、それぞれの章で大手企業にお勤めの法務グループの方々のご論稿が詰まっております(最終章「みんなで語ろう」はリモート形式による座談会となっております)。

執筆されたのは、皆様5月上旬ですが、もはやWithコロナ(新常態)を意識したうえでのご執筆ということで、在宅勤務、取引法務、新規事業のリスク管理、押印業務、リーガルテックの活用、社会貢献、情報収集や発信など、本格的に法務部門が取り組まねばならない「有事における覚悟」のようなものが感じられます。いや、どのご論稿を読んでもたいへん勉強になりましたし、これからの仕事の参考にさせていただきます。

先日も、某社株主総会の終了後、私は

「なんでこんなにたくさんの書類に(多くの社外役員が交代で)印鑑を押さなきゃいけないのかな?決議から2週間以内に登記申請って、社外の皆さんのとこまで今からハンコもらいに行くの?クラウドサインとかじゃダメなのかな?押印の機能ごとに、これから御社も電子署名や電子サインの活用を本格的に検討してみてはどう?」

などと、したり顔で法務担当者に提案をしておりました。

しかし、本書の(株)乃村工藝社法務部の方のご論稿「新型コロナ対策を契機とした業務の棚卸と文書管理のススメ」を拝読して、いたく反省し、かなり恥ずかしい気分になりました。

契約書を廃して「電子契約」を採用する、ということは、資源や技術の問題をクリアできたとしても、これだけ社内の手続きを改変し、さらに社内・社外の根回しがなければ実現しない、という現実です。果たして(電子契約制度の導入するために)これだけの企業実務慣行を変えることが法務部門にできるか…といわれると、かなりしんどいだろうな、それだったら多少の面倒があっても印鑑を押すほうがマシだよな、と思います(ホント、この論稿は多くの上場会社の社長さんとか、規制改革に関係する経産省や法務省の官僚の皆様にぜひ読んでほしいなぁ)。ちなみに最近「押印は不要」といった政府見解が話題になっていますが、私的には民法92条との関係(業界取引慣行における押印の慣習と確定的意思の認定)でも論点があるように思うのですが。。。

最近は経産省「法務機能の在り方研究会報告書」などがリリースされたこともあり、本書副題にもあるように「(法務部門に関する)経営のパートナーとしての役割とガーディアンとしての役割」が指摘されます。たしかに目指すべき方向はそのとおりだとは思うのですが、その前に立ちはだかる「法務の壁」があり、その「壁の正体」は一体どんなものなのか。本書を読み、コロナウイルス感染症対策という全社的な危機に直面する中で、その「壁の正体」が一気に表面化したような気がいたします。これを吐露する大手企業の法務部門の現場報告、ご意見の数々は、我々のような法務部門を支援する者には、まさに経営のパートナー&ガーディアンとして企業価値向上に寄与するための手がかりが見えてくるように感じました。

おそらくご興味の湧くところから読み進めていけるものと思います。ぜひぜひお読みいただきたい一冊であります。

| | コメント (0)

2020年6月 4日 (木)

「新型コロナウイルス影響下の法務対応」に論稿を掲載いたしました。

Img_20200528_220859_400 本日(6月3日)の日経朝刊に「会社の取締役案『不適切』 天馬の監査等委、総会で」との見出しで、天馬社の監査等委員会が意見陳述権を行使する見込みであることが報じられていました。先日のこちらのエントリーで予想していたことが現実になりましたね(私は本件には何ら関わっておりません。念のため)。ただ、本件については会社側から未だリリースがありませんので(株主総会の招集通知も開示されていないので)、内容が判明した時点で、また当ブログで取り上げたいと思います。

さて、本日は書籍のご紹介です。今週月曜日の日経朝刊1面にも広告が掲載されておりましたが、中央経済社ビジネス法務の別冊「新型コロナウイルス影響下の法務対応」におきまして、「在宅勤務制度におけるコンプライアンス上の留意点」なる論稿を掲載いただきました。14,000字程度の論稿ですが、なかなかコンプライアンスの視点からの執筆は苦労いたしました。内容を一口でご紹介しますと、

新型コロナウイルス禍において、事業者に対しては感染予防対策の一環として「従業員の出勤削減」「在宅勤務制度」への協力が求められている。特に、テレワークを中心とした在宅勤務制度の導入は喫緊の課題である。平時から「働き方改革」の一環として在宅勤務制度に取り組む企業のレベルとは別に、有事における在宅勤務制度の導入を検討している事業者を念頭に、①在宅勤務制度の導入時、②在宅勤務制度の運用時、そして③問題が発生した場合の危機管理時に分けて、事業者のコンプライアンス上の問題点を指摘し、対策を検討する

というものです。原稿の締め切りが4月20日ということで、4月下旬の状況を念頭に書かれたものであることをご容赦ください。「コンプライアンスの視点」として、在宅勤務制度をテーマにしたことは「当たり」でしたが、お読みになった方はおわかりのとおり、在宅勤務制度は弥縫策であり、コロナ禍終息後まで本格化しないのではないか・・・といった予想のもとに語っているところがありますので、そこは若干予想がはずれてしまいました(言い訳にすぎませんが)。こんなにテレワークが本格的に実施されるとは、正直予想しておりませんでした。有事の際に、有事のテーマを語るむずかしさを痛感いたしました。

ちなみに、サントリーホールディングス法務部長さんの「企業法務全般」から始まり、まさに有事における企業法務問題への対応を10名の執筆者がカバーする、というものであり、たいへん良く売れているそうです(6月2日の楽天ブックス「ビジネス・経済」で第3位)。

なお、中央経済社としては、書籍とともにこちらの出版社のHPからであれば「電子書籍版」を購入することも可能です(中央経済社としては、こちらの電子書籍と紙の本を同時に出版するのは本書が初めてだそうです)。まだまだコロナ終息までは時間がかかりそうなので、(私の執筆部分はともかく)ご参考にされてはいかがでしょうか。

| | コメント (0)

2020年5月 8日 (金)

「第三者委員会の欺瞞」-不祥事の呆れた後始末

Img_20200507_194945_400 第三者委員会の委員長等を務める者として、どうしても読まずに(避けて)通れない一冊をGW中に拝読いたしました。まさに「怖いもの見たさ」で一気に読みました。もう10年以上前から、いろいろとお世話になっております八田進二先生の初めての新書版です。すでにAmazonでは高い評価を得ているようで、私がご紹介するまでもありませんが・・・

第三者委員会の欺瞞-報告書が示す不祥事の呆れた後始末(八田進二著 中公新書ラクレ 860円税別)

「山口さん、最近さ、『第三者委員会』って流行ってるじゃない?あれって、けしからんよね!『第三者』って言いながら、全然『第三者』じゃないじゃん!不祥事起こした会社の経営陣にとって都合がいい隠れ蓑でしょ?委員だって高い報酬もらってんじゃないの?過払い金ビジネスに次ぐヒットじゃない?」

(私)「( ˆ꒳ˆ; ) ・・・・・・・・・」

と八田先生がご立腹されていたのはもう6、7年ほど前だったと記憶しています。その後、八田先生は会計学者のお立場から、いろいろな座談会、ご論稿等で、第三者委員会について批判をされてきました。

大半の第三者委員会は、真相究明どころか、不祥事への関与を疑われた人たちが、その追及をかわし、身の潔白を「証明」するため、禊(みそぎ)のルールとして機能している

と、本著の中で喝破しておられます。本書は、八田先生がおよそ10年にわたって観察されてきた企業不祥事発生時の第三者委員会報告書(および委員会の活動)について、ご自身が委員をされている「第三者委員会報告書格付け委員会」が取り上げた事例を題材として、問題点を指摘し、会計学者という視点から(会計監査人の立場と対比しつつ)今後の在り方を提言する、というものです。

誰もが薄々「ちょっとおかしいのでは?」と思っているところを、八田先生の一刀両断の評価姿勢でズバッと指摘しています。私などは、ふだんから顔を合わせることの多い同業者の方々が(委員として)登場するものですから、ブログでも厳しい意見は避けてきましたが、本書では彼らの委員会報告書も、気持ちよくダメ出しされております。

そもそもタイトルに「欺瞞」なる表現を用いることができるのは、天下の(?)八田先生以外には無理ではないかと。。。ご本人が東京アマチュア・マジシャンズ・クラブの監事職にも就任されるほど、(プロ顔負けの)マジックの大家でもあるので、他人のマジックを読み解く、といった特技をお持ちなのかもしれません。

2013年2月、私は東大で開かれた法曹倫理国際シンポで「第三者委員会」についてスピーチをしましたが、海外の研究者の皆様も、「メイドインジャパン」の第三者委員会制度にたいへん興味を持っておられたのを記憶しています。カナダの研究者の方によれば、カナダにも不祥事発生時の第三者委員会に類似した制度はあるものの、委員には現役の裁判官が就任するそうです。

スピーチ終了後、「日本では、どうして民間の弁護士が委員になって独立性を保証できるのか」と(このカナダの研究者から)質問されました。精神的独立性という回答では全く理解してもらえず、制度として独立性が確保されるシステムでなければ法曹倫理上の問題ではないかとの意見をいただきました。本書を読み、海外の職業倫理に精通された八田先生の「独立性」への思いを感じ、あらためて当時の海外研究者の意見を想い出しました。「利益相反」や「独立性」に対する感度が、日本と欧米とではかなり違うのではないか、とあらためて感じる次第です。

朝日新聞社(慰安婦報道問題)、日大(アメフト重大反則事件)、東京医科大(大学入試差別合格事件)等の社会的に問題となった不祥事から、東芝事件、神戸製鋼事件、東洋ゴム事件等、いわゆる「企業不祥事」として世間を騒がせた不祥事まで、八田先生ご自身の意見をかなり明確に示して論評がなされています。そして、私も思い悩むところでありますが、一番痛いところを共通して指摘しておられます。

それは、どの第三者委員会報告書も、いわゆる「真因(根本原因)」に迫っていない、という点です。本当は、真因に迫っていなければ、有効な再発防止策を作ることはできないのですが、①特定の役職員に責任を負わせて、経営トップの不作為には触れない、②調査を委嘱された不正疑惑の範囲に調査が限定されてしまい、枠外の不正疑惑に目をつぶる、③コンプラ意識の欠如、内部統制の無機能化等、あいまいかつ抽象的な言葉で組織風土が表現されてしまい深堀りができていない、といったところでお茶を濁している報告書が多い。ここに最大の問題がある、と指摘しておられます。

ご承知の方もいらっしゃるかもしれませんが、この「第三者委員会制度」というのは大きなジレンマを抱えています。八田先生のおっしゃるように、不祥事が発生した企業で再発防止策を検討するにあたり、根本原因にまでさかのぼって解明しなければ委員会を組成した意味は半減します。しかし、そのような意欲をもった委員は会社から敬遠され、選任されません(会社が報酬を払う以上は仕方がないといえばそれまでですが)。私自身も(社名は控えますが)、監査法人からの推薦で、会計不正事件の第三者委員会委員長に就任予定でしたが、事件に関与していた会長、社長さんの意向で就任直前に拒絶された経験があります。

当時、よく委員長をされている某弁護士(元検事)の方から

「山口さん、そんな意欲満々の姿勢を最初から見せてしまってはダメですよ。まずは会社に協力的な姿勢をとって、だんだんとトップを説得する、『あなたが辞めないと会社がもたない』と説得する、そういう姿勢でなきゃ依頼されるわけないですよ」

と言われたことがあります。私自身は、この選任プロセスの透明性の有無、つまり不祥事企業のガバナンスによって、委員会報告書の巧拙の半分以上は決まってしまうのではないかと思います。

たとえば近時の不祥事を例にとれば、関西電力の金品受領問題で表出した関電のガバナンスの在り方です。私は、金品受領問題よりも、内々で「隠れ報酬」を歴代役員に支払っていたことのほうが大問題だと思っています。「橋下氏を社外取締役に迎える」「株主代表訴訟が提起される前に、関電自身が前会長、前社長以下、歴代の経営者を損害賠償請求で訴える」といった態度がなければ、とうてい「本気で変わる」ようには思えないのです。同様に、第三者委員会報告書の巧拙は、当該企業のガバナンス、自浄能力の有無に依拠するところが大きいのではないか、と考えています。

八田先生も問題提起しておられますが、最近は社外役員が増えましたので、企業不祥事発生時に、まずは社外役員の皆様に頑張っていただき、必要性に応じて第三者委員会を組成する、ということで上記のようなジレンマを解消する方向が妥当ではないかと考えます。一昨年、私が第三者委員会委員長を務めた会社の不祥事(製品偽装事件)では、発覚時に社外取締役4名の面接を得て、私が就任した経緯があり、これもすべて報告書に記載していました。

また、大阪弁護士会の「第三者委員会委員推薦名簿制度」のように、公的な機関が推薦する者によって委員会が組成されるのであれば、独立性は付与されると思います。しかし、この推薦名簿制度ですが、私の知る限りでは、過去に学校法人の「いじめ調査委員会」で2件ほど活用されただけで、いわゆる民間企業の第三者委員会の委員として推薦依頼はなかったと思います。こちらはかなり厳しいのが現実です。

もちろん、第三者委員会制度も進化したところはあります。やはりデジタルフォレンジックスの活用です。膨大な量の社内メールも、AIの活用によって、不正の兆候を示すメールを速やかに特定できるようになりました。八田先生の本でも比較的高い評価を得ている雪印種苗事件では、第三者委員会が、フォレンジックス調査によって隠れた不正を暴いています。

また最近は、機関投資家が議決権行使基準の中に、不祥事を起こした企業の代表者については、その対応次第では再任に反対するといった項目を入れるケースが増えています。そして現実には第三者委員会報告書を読んで判断する、というのが実務です。自浄能力があると判断すれば再任に賛成するが、どうも能力がないようだと反対票を投じる、ということで、それなりに社会的な影響力も高まっているように思います。

今後も、第三者委員会に対する社会の要請は高いと思いますので、なくなることはないでしょう。しかし、八田先生が指摘されいる数々の課題、問題点を少しずつでも解消して、社会の信頼を得られるように運用する必要があります。本書は、題材とされている各事件の内容にも丁寧に触れられており、とても読みやすい一冊です。(第三者委員会制度に関与する者として、やや複雑な思いもありますが?)ご興味がございましたら、ぜひご一読ください。

| | コメント (5)

2020年4月21日 (火)

BLJに国会提出法案(公益通報者保護法改正法案)の解説論稿を掲載していただきました。

Img_20200420_221421_400 ビジネス・ロー・ジャーナル2020年6月号の特集「2020年通常国会成立・注目法案の影響度」におきまして、公益通報者保護法の提出法案の解説論稿を執筆いたしました。審議において修正される可能性もありますが、大きく変わる公益通報者保護法の実務上の影響度を意識しながら執筆いたしました。ご興味がございましたらご一読お願いいたします(といっても、書店も臨時休業のところが多いので、入手するのはむずかしいかもしえれませんが・・・)。

まだ読んでおりませんが、同号の「ゴーン事件から考える日本の司法制度と内部通報」の特集論稿も、5名の著名な弁護士の方々によるもので、拝読するのが楽しみです。

私もこの論稿の中身についてはかなり自信作なのですが、まさかこんな状況になるとは思ってもいなかったので、そもそも今国会で成立するのかどうか、ちょっと心配になってきました。 

| | コメント (2)

2020年3月28日 (土)

会社法務A2Zに「法務担当者の『気づき』とは?」と題する論稿を掲載いただきました。

03241321_5e798ae22a1ea_20200328211601 第一法規「会社法務A2Z」2020年4月号におきまして「法務担当者の『気づき』とは?」と題する拙稿を掲載していただきました。私自身がある会社で実際に経験した事例をもとに、法務部門に期待される様々な気づきについて検討していただく、という内容です。 法務担当者の気づきの構造として、私は「違和感」「想像力」「好奇心」が大切だと思いますが、結局のところ、そういった法務部門の「やる気」を高めるのは組織力学ではないかな・・・と思ったりしております。

新型コロナウイルスの影響によって「外出自粛要請」が出ておりますので、この週末ぜひ書店で購入を!とは申しません。もしご興味がございましたらネットでぽちっと購入して、ご自宅でのお仕事の合間にでもお読みいただければ幸いです。

しかし、最近出版社から原稿依頼のあるテーマがずいぶんと難しくなってきました。一から構成を考えないと書けないものばかりでして、読者の皆様にウケるのかウケないのか、執筆後もわかりません。ぜひとも、法務部門の方々と意識を共有したいと思っておりますので、今後ともよろしくお願いします。

| | コメント (1)

2020年2月28日 (金)

特殊状況下における取締役会・株主総会の実務

今朝(2月27日)の日経電子版(Financial Time2月27日付け記事)に、昨日(2月26日)のアップル社の年次株主総会の開催状況が報じられていました。驚いたことに、消費者保護団体(株主)による株主提案(表現の自由の尊重と、アップル社と中国政府との人権抑制に向けた対応の開示要請)に4割もの賛成票が集まったそうです(ロイター記事はこちら。これまでの2年間は10%代の賛成票だったそうです)。

こういった記事に触れますと、「機関投資家は、いよいよESG投資だけでなく、ESG重視の議決権行使も本格化したのか?」といった感想を持つかもしれません。ただ、日本の株主総会でも同様の事態が起こるかといえば、日本と米国では「会社の意思決定にどこまで株主総会の権限が及ぶか」という点において大きな違いがあることに留意が必要です。米国の株主総会では上記消費者保護団体(株主)による「勧告的決議」を求める株主提案も普通に取り上げられます。

では日本の上場会社の株主総会ではどうでしょうか?「御社の海外子会社で発生している児童労働を止めろ」「環境破壊を助長する部品納入は禁止せよ」といった「ESG関連の勧告的決議」を求める株主提案にどう対応すればよいでしょうか?実際、「事前警告型買収防衛策は廃止せよ」といった株主提案の是非が問われた事例も(昨年ですが)ありましたね。

Tokushujoukyou このように、有事における取締役会、株主総会の実務対応に役立つ参考書が3月5日に出版されるようです。

「特殊状況下における取締役会・株主総会の実務-アクティビスト登場、M&A,取締役菅の紛争発生、不祥事発覚時の対応」(弁護士法人大江橋法律事務所 弁護士竹平征吾ほか著 商事法務 2020年3月 3,200円税別)

著者の方々から献本いただきましたので、さっそく拝読させていただきました(どうもありがとうございます!)。

「特殊状況下」という表現は、私なりに言い換えれば「有事」というもので、サブタイトルのとおり、本書の構成は①アクティビストファンドの登場、②TOBによる買収提案、MBO等による事業再編、③お家騒動(社内における支配権争い)、④企業不祥事発生時の取締役会運営や総会対応に分かれています。さきほどの「勧告的決議」を求める株主提案への対応なども上記①で解説されています。

2020年3月発売ということで、昨年のヨロズ事件判決(地裁・高裁判断)やアドバネクス事件判決、ユニゾ事例等が実務に及ぼす影響にも触れられています。またブルドックソース最高裁決定後の「買収防衛策に残された課題」なども、どっかから引用してきた理屈ではなく、本書執筆者の意見として書かれています。総会検査役が入った株主総会の投票実務の最新事例なども参考になります(そういえば、本日のレオパレス総会もマークシート方式だったようですね)。巻末資料も、2017年以降の「アクティビストによる株主提案一覧」など、参考になりそうなものが豊富です。実に読んでいて楽しい。

ただ、取締役会や株主総会の有事を前提とした実務書というのは「宿命」として、陳腐化が早いのが難点です。そこで解説されている法理論が的を得たものであったとしても、取り上げられている事例が古くなったり、政府の実務指針や取引所の規則がコロコロと変わったりすると、訴求力が失なわれる懸念がありますね(現に、最近の東芝機械の事例では「有事発動型買収防衛策」策定の是非を問う株主総会などが新しい論点として浮上しています)。近時の企業法務を取り巻く環境からすると、取り上げられたテーマはとても斬新だと思いますので、定期的に第2版、第3版を出すことができれば良いですね。

私も企業の有事対応に関わる業務が多いので、今後はぜひとも参考にさせていただきます。なお、私が当事者として関わった第三者委員会(株式交換比率の合理性判断)の職務執行の適法性(価格の相当性)が裁判で争われていますが、地裁・高裁の決定要旨を読む限り、やはり第三者委員会独自の法務アドバイザーを設置することも有用ではないかな・・・と感じております。「冷静な状況判断」や「将来起こりうることへの想像力」も、有事を乗り切る力量として大事だなぁと、つくづく思います。

| | コメント (0)

2020年2月12日 (水)

会社は誰のものか-経済事件から考えるコーポレートガバナンス

ネット通販の「送料無料プラン」に関する公正取引委員会VS楽天のバトルが熱くなってきました。両者の「優越的地位の濫用に関する哲学」論争は、企業コンプライアンスを考えるうえでたいへん興味深いですね。

昨年、楽天は「楽天トラベル」運営上の問題については、確約手続をもって公取の考え方に賛同していましたので、決して独禁法コンプライアンスに後ろ向き、というわけではないようです。ただ今回は、バトルを繰り広げるなかで、公取委とWIN・WINの関係を築きながら(まともに勝負できる相手ではない)GAFAに対抗していく考え(方針)ではないかと推測いたします。

願わくば、「楽天ユニオン」側にも、また楽天側にも、公取委で何年か審査官を務めた経験のある弁護士さんが代理人に就任すれば、さらに面白いと思います。このブログが15年来、ずっと唱えてきた「闘うコンプライアンス」(儲けるためのコンプライアンス)の典型例であり、最近の金融庁の課徴金処分のように「行政側が勝ったり負けたり」するなかで、健全なリスクテイクを後押しする法ルールが(ビジネスの世界で)形成されることに期待します。

414wfekqotl_sx342_bo1204203200_ さて(ここから本題ですが)、当ブログを御覧の皆様に、かなり関心が高いテーマを扱った本が出版されましたので、ご紹介いたします。2月12日に発売ということですが、著者より献本いただき、さっそく通読いたしました。

会社は誰のものか-経済事件から考えるコーポレート・ガバナンス(加藤裕則著 彩流社 1,700円税別)

朝日新聞経済部の記者として、長年、日本企業のガバナンス、監査制度、経済事犯を研究・報道してこられた加藤さんの新刊です(単著は初めてではないでしょうか?)

本書で取り上げられている経済事件はオリンパス、東芝、日産(ちゃんと逃亡の事実も記載あり)、関電、スバル(品質偽装)、その他ですが、それぞれの事件で登場する人物は、加藤記者が興味を抱いた人たちなので、事件を通じて浮かび上がる論点がとても新鮮です。語られる情報は(記者さんなので当然といえば当然ですが)一次情報であり、また意見もはっきり述べられているので(賛同するか、異論が出るかはわかりませんが)、あらためてガバナンスや内部統制について考える契機となりました。ちなみに「終わらぬオリンパス事件」とありますが、そういえば「別のオリンパス疑惑」について、株主の権利弁護団が動き出したようですね。。。

なかでも日産ゴーン氏の事件については、「加藤さんらしさ」が前面に出ていておもしろい。実はゴーン氏の業績連動報酬部分が「0円」と記載されていることに違和感を覚えて、事件の数年前に日産に問い合わせをしていた方がおられたそうです。そのあたりから、(取材を通じて)日産の役員報酬の「ナゾ」について語られることになり「いま、ゴーン氏がいたら、個人別報酬額の上限枠と連動報酬制度との関係についてぜひ質問したい」と、私も思いました。

経済事件との関連やガバナンス最前線の話題として、日本公認会計士協会や日本監査役協会の活動状況なども出てきます。私は関西在住なので、そうそうおもしろそうな東京のシンポには出席できないのですが、この本では、その時代のキーマンの方がシンポでどんな発言をしていたか・・・といったことにも焦点が当てられていて「なるほど」と何度も頷きました(後半部分に少しだけ私も登場しますが・・、ちなみに帯に出ている「会社における民主主義と立憲主義」というフレーズは、あるキーマンの方の発言でして、私も「なるほどウマいなぁ」と強く頷きました)。会計士協会も監査役協会も、「自分の首を絞める」ことを覚悟のうえで(?)、ぜひ会員の方々に一読をお勧めしていただきたい!

| | コメント (3)

2019年12月26日 (木)

会社法務A2Z(2020年1月号)にて「攻めと守りの両面から考えるコンプライアンス経営」なる論稿を掲載いただきました。

Img_20191225_212237_400

東証一部企業において、28%の株式を保有する機関投資家が、当社社長さんを会社法854条に基づく取締役解任の訴えにて提訴したことが明らかになりましたね。いわゆる「有価証券報告書の虚偽記載」を根拠としているようですが、先日もガバナンスに関する記述が課徴金の対象となった事例などもあり、開示規制が厳格になればなるほど、こういった民々での紛争事案が、上場会社においても増えてくるかもしれません。

さて、毎年恒例となりましたが、会社法務A2Z(2020年1月号)「新春企画・企業法務2020年の展望」にて、危機管理・不祥事対策部門で論稿を書かせていただきました。今年のテーマは「攻めと守りの両面から考えるコンプライアンス経営-中堅中小企業を中心に」というものです。

編集者の方から「今年は中小企業向けにコンプライアンス経営に関する論稿をお願いします」とのご依頼を受けまして、たいへん悩みました。

「うーーん、中小企業からみたコンプライアンス経営か・・・。どれだけ経営者の人たちに関心をもってもらえるだろうか・・・」

ということで、例年の構成を180度変えまして、大企業を攻める中小企業の武器としての「コンプライアンス経営」に焦点を当てました。労働法、経済法、情報法いずれの分野でも「優越的な地位の濫用」が問題となるケースが増えており、そうであるならば、行政当局による規制権限の発動を待つよりも、事業者自身が法を活用して競争力を高めるべきではないか、と考えました。

こういった大企業の法令違反(もしくはグレーな行為)について、行政機関に情報提供できる道も確保されつつあります(先日お話した行政機関向け通報処理ガイドラインの浸透など)。最近、「攻めの法務」というフレーズもときどき聞こえてきますが、中小の事業者も(事業を伸ばすために)企業法務を武器にできる時代が来たのではないか・・・とひそかに予想しております。

正直申しまして、新たな視点での論稿なので、自身の狙いどおりの論稿に仕上がっているかどうかは不安であります。ただ、私がズッコケたとしても、専門領域において著名な先生方による論稿が続々登場しますので、そちらでカバーしていただけるはずです(笑 しかし存じ上げている先生が増えたなぁ・・・トシをとった証拠でしょうね)。

「近時の大企業における不祥事例から、2020年、他の企業が教訓とすべきこと」といった例年のテーマでの論稿は、1月に発売されます別の法律雑誌のほうで執筆しておりますので、そちらをお読みいただければ幸いでございます。

 

| | コメント (1)

2019年12月10日 (火)

週刊経営財務に会社法改正に関するインタビュー記事が掲載されました(2019年12月9日号)

仕事中ではございますが、告知でございます。週刊経営財務の最新号(12月9日号)にて、

INTERVIEW-改正会社法の実務上のポイント 第1回 山口利昭弁護士-補償契約,D&O保険など-

なる、当職のインタビュー記事が掲載されましたのでお知らせいたします。インタビュー記事の校正をしている時期は「本当に今国会で成立するのかなあ」と不安を感じておりましたが、発刊直前に会社法改正法案が成立しましたので抜群のタイミングになりました。雑誌またはWEBにて定期購読されていらっしゃる方のみ閲覧可能です。

このたびの会社法改正といえば「上場会社における社外取締役選任の義務化」「株主総会関連資料の電子提供措置」あたりに世間の関心が向きますが、あえてそこをはずして(?)補償契約、D&O保険の法制化、社外取締役の業務執行認容を取り上げました。まあ「前座」ということで、自身の関心の高いところに特化してお話をさせていただきました。アクセス可能な方はぜひご一読いただければ幸いです。

 

| | コメント (0)

2019年10月25日 (金)

企業不祥事対応に関する良書2選(新刊書のご紹介です)

10071623_5d9ae80ac83fa私自身、不正調査関連の委員長職務を3つほど掛け持ちしている関係で、なかなか本のご紹介ができませんが、ほぼ同じタイミングで企業不祥事防止関連のおススメ良書が2冊出版され、私の本業にも参考にさせていただいておりますのでご紹介いたします。

(図解)不祥事の予防・発見・対応がわかる本 竹内朗(編)プロアクト法律事務所著(中央経済社 2,500円税別)

ACFE(日本公認不正検査士協会)理事であり、企業の危機管理・有事対応の分野では著名な竹内朗弁護士の法律事務所が書かれた本です。タイトルのとおり、ふんだんに図表を活用していて、読みやすく、徹底的に実務目線の解説書です。後でご紹介する本にも登場しますが、最近「コンダクト・リスク」なる言葉が浸透しているのですね(恥ずかしながら、私は存じ上げませんでした)。

企業不祥事対応の最新事情(防止や早期発見における最新事情)も紹介されていますので法務や監査、内部監査等の実務部隊の方々にとても参考になる一冊です。第三者委員会実務も詳しく書かれていますが、私は不正発覚時の初動対応などが最も参考になるように思いました。

また、「三線ディフェンス」の解説なども図表を交えて盛り込まれていて、ぜひ不正防止や早期発見のトレンドとしてご理解いただきたいところですが、本書は「ESGや開示規制と不祥事対応の関係」や危機管理広報など、機関投資家を意識した項目も目につきます。不祥事対応といいますと、先に述べたように法務や内部監査、総務といった部門がスキルを学ぶべき、といった観念があるかもしれません。しかし当ブログでも何度かお話したとおり、最近は機関投資家も企業不祥事に強い関心を抱いていますので、ぜひともIRや広報担当者、財務・経理担当者の皆様にもお薦めしたい一冊です。(まったく関係ない話ですが、プロアクト法律事務所も所属弁護士が増えたのですね。いやいや、商売繁盛でなによりでございます)。

しかしながら、どんなに実務部隊のスキルが向上したとしても、法務や監査、内部監査等の重要性を経営者が認識し、それなりの予算をつけなければ不正予防はおろか不正の早期発見も困難です。つまり、経営者自身に不正予防や早期発見の重要性を認識してもらう必要があります。次に紹介する本は、ぜひ「経営者に読んでいただきたい」一冊です。

41az5wltcpl_sx340_bo1204203200_ とうことで、こちらもよく存じ上げている方の、ひさしぶりの新刊書でございます。さきほどご紹介した「不祥事の予防・・」もアマゾン1位ですが、こちらもアマゾン1位(つまり、私がとくにブログでご紹介せずとも二冊とも売れている、ということですが)です。

企業不祥事を防ぐ 国廣正 著 (日本経済新聞出版社1,700円 税別)

言わずと知れた危機管理部門の第一人者、さきほどご紹介した竹内朗弁護士のお師匠さん(出身事務所の代表者)でもある国廣さんの新刊書です。実は単著ではひさしぶりですが、今年商事法務から出版された「コンプライアンス・内部統制ハンドブックⅡ」の共著者でもあり、この「ハンドブックⅡ」は隠れた名著だと思います(けっして従来から出版されていた「ハンドブック」の改訂版ではなく、斬新な視点から「ハンドブック」をさらに展開しているところが秀逸です)。

ぜひ経営者の方々にこの国廣本を読んでいただき、コンプライアンス経営への認識を改めていただきたい。私が最も共感しているのは、帯にも記載されていますが、コンプライアンスを前向きに捉えるための「ストーリー」が必要ということです。おそらく国廣さんが関与した事件だと思いますが、うまく初動対応できた会社が匿名で紹介されていて、このストーリーによって役職員の気持ちが変わる(当然、不祥事対応という形で行動も変わる)実例が3つほど掲載されています。これは私もふだんの仕事に参考にさせていただきたいと思いました。しかし「これでもか」というほど、国廣さんがご自身で関与した事例の分析が紹介されているので、解説の説得力がありますね。(やや上から目線で恐縮ですが)かなり国廣さんが頑張って書かれた一冊です。

上記竹内弁護士(プロアクト法律事務所さん)の本でも登場しますが、国広さんの本書でも「新時代のリスク管理を考えるにあたって」ということでコンダクト・リスクなる言葉が登場します。私も意味(リスクの内容)はよくわかっているつもりですが、なるほど最近はこのような言葉が使われているのですね。

私も単著本はちょうど2年前に出版して以来書いておりませんが、こういった企業不祥事関連の本を拝読すると「また書きたい」と意欲が湧いてきますね(このお忙しい方々が出版されているので「忙しい」は理由にならない。「時間は作るもの」ですよね)。

| | コメント (2)

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

fiduciary duty(信認義務) iso26000 IT統制とメール管理 M&A新時代への経営者の対応 MBOルールの形成過程 MSCBと内部統制の限界論 「シノケン」のリスク情報開示と内部統制 「三角合併」論争について 「乗っ取り屋と用心棒」by三宅伸吾氏 「会社法大改正」と企業社会のゆくえ 「会計参与」の悩ましい問題への一考察 「会計参与」の有効利用を考える 「公正妥当な企業会計慣行」と長銀事件 「公開会社法」への道しるべ 「内部統制議論」への問題提起 「執行役員」「常務会」を考える 「通行手形」としての日本版SOX法の意義 すかいらーくのMBO関連 なぜ「内部統制」はわかりにくいのか ふたつの内部統制構築理論 アコーディアゴルフの乱 アット・ホームな会社と内部統制 アルファブロガー2007 インサイダー規制と内部統制の構築 ウェブログ・ココログ関連 カネボウの粉飾決算と監査役 カネボウTOBはグレーなのか? グレーゾーン再考 コンプライアンス体制の構築と社外監査役の役割 コンプライアンス委員会からの提案 コンプライアンス実務研修プログラム コンプライアンス経営 コンプライアンス経営はむずかしい コンプライアンス違反と倒産の関係 コーポレートガバナンス・コード コーポレートガバナンス関連 コーポレート・ファイナンス コーポレート・ガバナンスと株主評価基準 コーポレート・ファイアンス入門 サッポロHDとスティールP サンプルテストとコンプライアンス ジェイコム株式利益返還と日証協のパフォーマンス スティールパートナーズVSノーリツ スティール対日清食品 セカンド・オピニオン セクハラ・パワハラ問題 セレブな会社法学習法 タイガースとタカラヅカ ダスキン株主代表訴訟控訴事件 テイクオーバーパネル ディスクロージャー デジタルガレージの買収防衛策 ドンキ・オリジンのTOB ドン・キホーテと「法の精神」 ニッポン放送事件の時間外取引再考 ノーリツに対する株主提案権行使 パワハラ・セクハラ パンデミック対策と法律問題 ビックカメラ会計不正事件関連 ファッション・アクセサリ フィデューシャリー・デューティー ブラザー工業の買収防衛策 ブルドックソースの事前警告型買収防衛策 ブルドックソースvsスティールP ヘッジファンドとコンプライアンス ペナルティの実効性を考える ホリエモンさん出馬? モック社に対する公表措置について ヤマダ電機vsベスト電器 ヤメ検弁護士さんも超高額所得者? ライブドア ライブドアと社外取締役 ライブドア・民事賠償請求考察 ライブドア・TBSへの協力提案の真相 ライブドア法人処罰と偽計取引の関係 リスクマネジメント委員会 レックスHDのMBOと少数株主保護 ロハスな新会社法学習法 ワールド 株式非公開へ ワールドのMBO(その2) 一太郎・知財高裁で逆転勝訴! 三洋電機の粉飾疑惑と会計士の判断 上場制度総合整備プログラム2007 上場廃止禁止仮処分命令事件(ペイントハウス) 不二家の公表・回収義務を考える 不動産競売の民間開放について 不当(偽装)表示問題について 不正を許さない監査 不正リスク対応監査基準 不正監査を叫ぶことへの危惧 不正監査防止のための抜本的解決策 不祥事の適時開示 中堅ゼネコンと企業コンプライアンス 中央青山と明治安田の処分を比較する 中央青山監査法人に試練の時 中小企業と新会社法 事前警告型買収防衛策の承認決議 井上薫判事再任拒否問題 企業の不祥事体質と取締役の責任 企業不正のトライアングル 企業不祥事と犯罪社会学 企業不祥事を考える 企業会計 企業価値と司法判断 企業価値研究会「MBO報告書」 企業価値算定方法 企業法務と事実認定の重要性 企業秘密漏洩のリスクマネジメント 企業買収と企業価値 企業集団における内部統制 会社法における「内部統制構築義務」覚書 会社法の「内部統制」と悪魔の監査 会社法の施行規則・法務省令案 会社法の法務省令案 会社法を語る人との出会い 会社法改正 会社法施行規則いよいよ公布 会計監査の品質管理について 会計監査人の内部統制 会計監査人の守秘義務 会計監査人報酬への疑問 住友信託・旧UFJ合意破棄訴訟判決 住友信託・UFJ和解の行方 住友信託・UFJ和解の行方(2) 佐々淳行氏と「企業コンプライアンス」 債権回収と内部統制システム 元検事(ヤメ検)弁護士さんのブログ 八田教授の「内部統制の考え方と実務」 公正な買収防衛策・論点公開への疑問 公益通報の重み(構造強度偽造問題) 公益通報者保護制度検討会WG 公益通報者保護法と労働紛争 公認コンプライアンス・オフィサー 公認コンプライアンス・オフィサーフォーラム 公認不正検査士(ACFC)会合 公認不正検査士(ACFE)初会合 公認会計士の日 内部監査人と内部統制の関係 内部監査室の勤務期間 内部統制と「重要な欠陥」 内部統制とソフトロー 内部統制と人材育成について 内部統制と企業情報の開示 内部統制と刑事処罰 内部統制と新会社法 内部統制と真実性の原則 内部統制と談合問題 内部統制における退職給付債務問題 内部統制の事例検証 内部統制の原点を訪ねる 内部統制の費用対効果 内部統制の重要な欠陥と人材流動化 内部統制の限界論と開示統制 内部統制を法律家が議論する理由 内部統制を語る人との出会い 内部統制システムと♂と♀ 内部統制システムと取締役の責任論 内部統制システムと文書提出命令 内部統制システムの進化を阻む二つの壁 内部統制システム構築と企業価値 内部統制報告制度Q&A 内部統制報告実務と真実性の原則 内部統制報告実務(実施基準) 内部統制報告書研究 内部統制報告書等の「等」って? 内部統制実施基準パブコメの感想 内部統制実施基準解説セミナー 内部統制支援と監査人の独立性 内部統制構築と監査役のかかわり 内部統制構築と経営判断原則 内部統制理論と会計監査人の法的義務 内部統制監査に産業界が反発? 内部統制監査の品質管理について 内部統制監査の立会 内部統制監査実務指針 内部統制義務と取締役の第三者責任 内部統制限界論と新会社法 内部通報の実質を考える 内部通報制度 刑事系 労働法関連 原点に立ち返る内部統制 反社会勢力対策と内部統制システム 取締役会権限の総会への移譲(新会社法) 同和鉱業の株主安定化策と平等原則 商事系 商法と証券取引法が逆転? 営業秘密管理指針(経済産業省) 国会の証人喚問と裁判員制度 国際会計基準と法 国際私法要綱案 報告書形式による内部統制決議 夢真 株式分割東京地裁決定 夢真、株式分割中止命令申立へ 夢真による会計帳簿閲覧権の行使 夢真HDのTOB実施(その2) 夢真HDのTOB実施(予定) 夢真HDのTOB実施(3) 夢真TOB 地裁が最終判断か 夢真TOBに対抗TOB登場 大規模パチンコ店のコンプライアンス 太陽誘電「温泉宴会」と善管注意義務 太陽誘電の内部統制システム 委任状勧誘と議決権行使の助言の関係 学問・資格 定款変更 定款変更議案の分割決議について 専門家が賠償責任を問われるとき 小口債権に関する企業の対応 工学倫理と企業コンプライアンス 市場の番人・公益の番人論 市場安定化策 市場競争力強化プラン公表 帝人の内部統制システム整備決議 常連の皆様へのお知らせ 平成20年度株主総会状況 弁護士が権力を持つとき 弁護士と内部統制 弁護士も「派遣さん」になる日が来る? 弁護士法違反リスク 弁護士淘汰時代の到来 情報システムの内部統制構築 情報管理と内部統制 投資サービス法「中間整理」 掲示板発言者探索の限界 改正消費生活用品安全法 改正独禁法と企業コンプライアンス 改訂監査基準と内部統制監査 敗軍の将、「法化社会」を語る 敵対的相続防衛プラン 敵対的買収と「安定株主」策の効果 敵対的買収への対応「勉強会」 敵対的買収策への素朴な疑問 敵対的買収(裏)防衛プラン 断熱材性能偽装問題 新しい監査方針とコーポレートガバナンス 新会社法と「会計参与」の相性 新会社法における取締役の責任 日本内部統制研究学会関連 日本再興戦略2015改訂 日本版SOX法の内容判明 日本版SOX法の衝撃(内部統制の時代) 日経ビジネスの法廷戦争」 日興コーディアルと不正会計 日興コーディアルの役員会と内部統制 日興CG特別調査委員会報告書 明治安田のコンプライアンス委員会 明治安田のコンプライアンス委員会(3) 明治安田のコンプライアンス委員会(4) 明治安田生命のコンプライアンス委員会(2) 書面による取締役会決議と経営判断法理 最良のコーポレート・ガバナンスとは? 最高裁判例と企業コンプライアンス 未完成にひとしいエントリー記事 本のご紹介 村上ファンドとインサイダー疑惑 村上ファンドと阪神電鉄株式 村上ファンドと阪神電鉄株式(その2) 村上ファンドの株主責任(経営リスク) 東京三菱10億円着服事件 東京鋼鐵・大阪製鐵 委任状争奪戦 東証の「ガバナンス報告制度」の目的 東証のシステム障害は改善されるか? 架空循環取引 株主への利益供与禁止規定の応用度 株主代表訴訟と監査役の責任 株主代表訴訟における素朴な疑問 株主代表訴訟の改正点(会社法) 株主総会関連 株式相互保有と敵対的買収防衛 検察庁のコンプライアンス 楽天はダノンになれるのか? 楽天・TBS「和解」への私的推論 構造計算偽造と行政責任論 構造計算書偽造と企業コンプライアンス 構造計算書偽造問題と企業CSR 民事系 法人の金銭的制裁と取締役の法的責任 法人処罰の実効性について考える 法令遵守体制「内→外」 法務プロフェッショナル 法律事務所と情報セキュリティ 法律家の知名度 法科大学院のおはなし 海外不祥事リスク 消費者団体訴権と事業リスク 消費者庁構想案 無形資産と知的財産 無形資産の時代 特別取締役制度 特設注意市場銘柄 独占禁止法関連 独立取締役コード(日本取締役協会) 独立第三者委員会 王子製紙・北越製紙へ敵対的T0B 環境偽装事件 田中論文と企業価値論 痴漢冤罪事件 監査役からみた鹿子木判事の「企業価値」論 監査役と信頼の権利(信頼の抗弁) 監査役と買収防衛策(東証ルール) 監査役の報酬について 監査役の権限強化と会社法改正 監査役の理想と現実 監査役の財務会計的知見 監査役制度改造論 監査法人の処分と監査役の対応 監査法人の業務停止とは? 監査法人の法的責任論(粉飾決算) 監査法人ランク付けと弁護士専門認定制度 監査法人改革の論点整理 監査法人(公認会計士)異動時の意見開示 監査社会の彷徨 監査等委員会設置会社 監査論と内部統制報告制度(J-SOX) 相次ぐ食品表示偽装 相続税9億8000万円脱税 破産管財人の社会的責任 確認書制度の義務付け 社内文書はいかに管理すべきか 社員の「やる気」とリスクマネジメント 社員は談合企業を救えるのか? 社外取締役と株主価値 社外取締役に期待するものは何か 社外取締役・社外監査役 社外役員制度導入と体制整備事項の関係 社外監査役とゲーム理論 社外監査役と監査役スタッフとの関係 社外監査役の責任限定契約 神戸製鋼のデータ改ざん問題 神田教授の「会社法入門」 私的独占と民事訴訟 税理士の妻への報酬、「経費と認めず」 第1回内部統制ラウンドテーブル 管理部門はつらいよシリーズ 管財人と向き合う金融機関そしてファンド 粉飾決算と取締役責任 粉飾決算と罪刑法定主義 粉飾決算に加担する動機とは? 経営の自由度ってなんだろう?(会社法) 経営リスクのニ段階開示 経営統合はむずかしい・・・・ 経営者のためのサンプリング(J-SOX) 経済・政治・国際 経済刑法関係 経済法 経済産業省の企業行動指針 耐震強度偽造と内部監査 耐震強度偽造と内部統制の限界 自主ルール(ソフトロー) 蛇の目ミシン工業事件最高裁判決 行政法専門弁護士待望論 行政系 裁判員制度関連 裁判員制度(弁護士の視点から) 裁判所の内部統制の一例 製造物責任とCSR損害 製造物責任(PL法)関連 親子上場 証券会社のジェイコム株利益返上問題 証券会社の自己売買業務 証券取引の世界と行政法理論 証券取引所の規則制定権(再考) 証券取引所を通じた企業統治 証券取引等監視委員会の権限強化問題 証券取引等監視委員会・委員長インタビュー 証券業界の自主規制ルール 課徴金引き上げと法廷闘争の増加問題 課徴金納付制度と内部通報制度 議決権制限株式を利用した買収防衛策 財務会計士 買収防衛目的の新株予約権発行の是非 買収防衛策の事業報告における開示 買収防衛策導入と全社的リスクマネジメント 辞任・退任の美学 迷走するNOVA 道路公団 談合事件 重要な欠陥」と内部統制報告書虚偽記載 野村證券インサイダー事件と内部統制 金融商品取引法「内部統制」最新事情 金融商品取引法と買収防衛策 金融商品取引法案関連 金融商品取引法関連 金融専門士制度の行方 関西テレビの内部統制体制 阪急HDの買収防衛プラン 食の安全 飲酒運転と企業コンプライアンス 黄金株と司法判断 黄金株と東証の存在意義 ACFE JAPAN COSO「中小公開企業」向けガイダンス CSRは法律を超えるのか? IFRS関連 IHI社の有価証券報告書虚偽記載問題 IPO研究会関連 ISOと内部統制 ITと「人」の時代 JICPA「企業価値評価ガイドライン」 LLP(有限責任事業組合)研修会 NEC子会社幹部による架空取引 PL法 PSE法と経済産業省の対応を考える TBS「不二家報道」に関するBPO報告書 TBSの買収防衛策発動の要件 TBSは楽天を「濫用的買収者」とみなすのか(2) TBSは楽天を「濫用的買収者」とみなすのか? TBS買収と企業価値判断について TOB規制と新会社法の関係