2017年4月 5日 (水)

三越伊勢丹社長退任騒動-社外取締役が見るべきものは戦略の実体かプロセスか

昨日(4月3日)の日経「経済教室」では、大阪市立大学の吉村典久教授の「企業統治改革の課題(上)-社外取締役・監査役連携を」と題する論稿が掲載されていました。とくに先日の三越伊勢丹HDにおける社長退任事例を引用して、社外取締役の社長交代劇における役割、従業員ガバナンスの役割と限界といった点について興味深い解説がなされていました。

ちょうど4月1日(土)にコーポレート・ガバナンス・ネットワークの関西勉強会で、私も「社長退任のプロセスから見た三越伊勢丹HDのガバナンス」と題する発表をしておりまして、ほぼ同じような論点について25名ほどの会員の方々と活発な議論をしました。今年3月1日に日経ビジネスオンラインでインタビューを受けておられた元社長さん(そのわずか1か月後に退任されたわけですが)が「これからの三越伊勢丹のV字回復戦略」として掲げ、すでに実行しておられる点は、まさにガバナンス改革の時代にふさわしい社長さんの姿勢ではないか、なぜ辞めなければならないのか」といった問題提起を私からさせていただきました。

3月末ころになると、JR東日本で労務対策の責任者(総務部長)を経験され、その後ルミネの社長・会長を務められた花崎淑夫氏も元社長擁護論をマスコミで展開されていたので、タイミングの良い検討会だったのですが、そこで数名の会員の方から傾聴に値する意見が出されました。

社長の戦略が間違っていたのか、それとも正しいのかは、10年くらい経過してみないとわからない。見る人によって正しいと考えるのも正解だし、誤った戦略と考えるのも正解。ただ、経営者は実体としての戦略を立てることのほかに、その戦略を実行する幹部や社員にわかりやすい言葉(シンプルな言葉)で納得させることができて、組織全体を一定の方向へ束ねることができて、その結果として成果を出せることが必要。つまり、元社長さんの戦略がどんなに立派だとしても、プロセスを間違えたのではないか。現場に出て社員とコミュニケーションをとったのかもしれないが、社員が腹落ちするような言葉で語りかけていないのではないか

このご意見については、私も「なるほど」と思いました。この騒動を伝えた3月12日付け日経ヴェリタスでも、大手証券会社の意見がふたつ紹介されていまして、元社長退任(事実上の解任)という結果を受けて「これで構造改革の実行体制が強化された」と好意的みる立場(野村證券さん)と、「改革の後退につながりかねない」と悲観的にみる立場(みずほ証券さん)に分かれています。たしかに中長期的な成長のための戦略とその戦略を担う責任者との関係については、みる人によって意見が大きく分かれるのかもしれません。では、社外取締役はこの騒動においてどのような役割が期待されたのでしょうか。

大きな企業でトップの経験を持つ3名の社外取締役の方々が、この騒動でどのような行動に出たのか、ほとんどマスコミからは伝わってきません。なのでここからは推測ですが、百貨店ビジネスの復活のための処方箋(戦略)について、業界の外の人である社外取締役さん方は、意見は言えるとしても、最終的には社内の執行者にゆだねるしかないと思います。ただ、上記議論にもあるように、この社長さんに社員がついていくだけの人望があるのか、そのような動機付けをする努力をしているか、戦略を実行に移せるだけの「束ねる」力はあるのか、といったプロセスの面については、ご自身方の経営者としての経験も踏まえて、きちんと判断しておられたのではないでしょうか。社員が構造改革に反対しているから、といった事実ではなく、構造改革を断行するためのプロセスを間違っていたからこそ、社外取締役の方々は会長さんと歩調を合わせて社長退任のストーリーに参加されたのではないかと推測いたします。

最近は指名・報酬委員会の委員を社外取締役が務めることが多くなりました。しかし、「社外の人間に何がわかるのか」「そもそも業界を知らずしてモニタリングなど務まるわけがない」等と批判されることもあります。たしかに戦略の実体面だけに焦点をあてると、そのような批判が当たっているように思いますが、「経営者にとって必要な要素」としてのプロセスの面に焦点をあててみると、公正な社外の目、とりわけ経営経験者としての目で見る人がボードを構成していることには大きな価値があるように思えます。

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2016年4月18日 (月)

独立社外取締役の複数選任制と経営者の交代

会長さんの処遇問題(「名誉会長」「最高顧問」として指名するか否か)で、某大手流通グループが揺れている・・・との報道が続いておりますが、任意機関としての指名・報酬委員会の委員である社外取締役2名の方々が、会社側人事案に反対されているそうです。いままで大きな影響力を持っていた会長さんが取締役を退くとしても、その後に「最高顧問」等の肩書きを残すとなると影響力がそのまま残ってしまうのではないか・・・と不安に感じるところも理解できるところです。

以下は一般論にすぎませんが、社長や会長職から退き、「顧問」や「相談役」として残るケースでは、単に肩書だけでは影響力や支配力が残っているかどうかは不明です。仮に私が一般株主として、このような人事案がガバナンスに与える影響について質問するのであれば、①専属秘書の有無、②(専属運転手は別として)社用車保有の有無、③個室の有無、④かりに個室がある場合には社長と同じフロアなのか、別の階に移動したのか⑤出勤状況(週2回以上出勤されているのか)といったことを具体的にお聴きしたいです(ほかにも「交際費の支払条件」などもありますが、これはたぶん回答されることはないと思います)。

なかでも経営権争いの事例に携わった経験からしますと、③と④は大きいかなぁ・・・と思います。顧問や相談役の方々が、今後の社内人事に深く関与できるためには、このふたつはどうしても外せないように思いますし、非定例の事件によって社長、会長さんが退任される場合に最も抵抗があるのが③と④かと。ただ、コーポレートガバナンスの理想型だけを追い求めて、会社の企業価値向上、持続的な成長を維持するために、社長、会長さんの影響力を一切排除することがベストだとは考えていません。あくまでも当該会社の株主構成や人事慣行とのバランスに配慮しながら決定すべきです。

ところで齋藤教授(慶応大学)、小川教授(早稲田大学)、宮島先生(経済産業研究所)らによる共著論文「企業統治制度の変容と経営者の交代」が独立行政法人経済産業研究所のHPにて公開されています。ガバナンスについての経済的アプローチによる実証研究の成果として、また多くの論文等に引用されることになると思いますし、ご一読をお勧めいたします。こちらも会社規模や機関投資家比率(海外機関投資家比率を含めて)との関係に配慮しなければ明確なことは言えませんが、会社の業績が悪化した場合、独立社外取締役は経営者交代に果たして機能するかどうか、という点に関する実証研究はたいへん興味深いところです。

独立社外取締役が1人または2人の場合には、業績が悪化した企業の経営者交代についてあまり影響はなく、むしろ業績悪化を覆い隠す要因になってしまう可能性があるのに対し、独立社外取締役が3人以上(もしくは取締役会の構成比率が30%以上?)の場合には、経営者交代に対して有意に機能する、とのこと。なるほど、外向けのガバナンス対応は会社の七難を隠す一方で、3人以上の独立社外取締役を選任する会社の場合には、社外取締役自身が業績向上のための施策について真剣に考える契機になる、ということでしょうか(そういえば某大手流通グループさんも独立社外は4名です)。

会社の業績が堅調なときにこそ次のビジネスモデルへの転換を模索しなければならない、業績が悪化してからでは遅すぎる・・・・・。では、その方向性は、これまで会社をけん引してこられたカリスマ経営者のひらめきに依拠すべきか(すべての取締役に反対されながらも、自らの信念を通してやってきたからこそ、今の会社の繁栄があるわけです)、それとも多様性を保持した取締役会の変革の中に見出すべきか、とても悩ましい課題です。某会長さんの会見での言葉をお借りすれば「最後は資本と経営の分離の問題、資本の信任があってこその経営」かとは思いますが、これはスチュワードシップ・コードの遵守を宣言されている機関投資家の方々からみても、かなり難問ではないでしょうか。

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2016年4月14日 (木)

相次いで公表される日本再興戦略「攻めの経営」の促進プラン

日本再興戦略改訂2015において、攻めの経営の促進プランとして掲げられている具体的施策の中身が次々と公表されています。本日(4月13日)の金融庁HPでは金融審議会ディスクロージャーワーキンググループの報告(案)が開示資料として公表されており、株主と企業との対話の促進、開示制度の一元化の促進案等が示されています(統合報告書についても触れられています)。また日経ニュースでは金融庁が(攻めの経営を支える銀行の役割を明確にするために)銀行監督を強化することも報じられていますね。

コーポレートガバナンス・コード、スチュワードシップ・コードの運用についても別の有識者会議が先日中間報告書をとりまとめていましたので、進捗度が高まってきたように思います。そういった日本再興戦略改訂2015「攻めの経営の促進」プランの中に、あまり目立ちませんが海外不正リスクへの対応策というものが盛り込まれています。経産省の海外贈賄防止指針の改訂はすでに行われてますが、(何度も当ブログでは申し上げておりますとおり)日本政府ではなく、たとえばDOJに対応したコンプライアンス・プログラムの社内体制の整備なども企業側にとっては重要です。

昨年6月当ブログの こちらのエントリーにて国広さんの新刊書をご紹介しましたが、旬刊商事法務の最新号(4月5日号)では、一昨年に出版させていただいた「国際カルテルが会社を滅ぼす」(同文館出版)の共著者である井上朗弁護士が「米国司法省が求める『実効性のある』コンプライアンスプログラムについて」と題する論稿を執筆されています。井上弁護士は、東京の渉外事務所のパートナーとして米国との司法取引を何度も経験されておられるので、実務に密着した論稿になっています(平易な文章ですし、とても参考になると思います)。

有事となれば、もちろん井上弁護士のような渉外弁護士と相談する必要があるわけですが、「コンプライアンスプログラム」とあるように平時にこそ準備すべき課題もあります。「なぜ、日本企業が狙われるのか?」といったフレーズでときどき特集が組まれることもありますが、海外当局がどのような「大義」をもってカルテルや贈賄に取り組もうとしているのか、その大義こそ平時から理解しておく必要があるのではないかと思います。

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2015年8月24日 (月)

東芝の「社長信任制度」はコーポレートガバナンスを後退させる

8月19日、不適切会計処理問題で揺れる東芝さんが、新たなガバナンス体制を公表しました。攻めと守りのガバナンスを意識した内容だと思いますが、なかでも新たな制度導入として、新聞紙上では「社長信任制度」が注目されています(たとえば毎日新聞ニュースはこちらです)。

信任投票に参加するのは、取締役を兼務していない執行役、子会社社長など上級管理職約120人で、「経営トップとしての対応、法令順守の姿勢に問題がないか」などについて、社長の評価を無記名で投票するそうです。否定的な回答が多数(おおむね20%以上)の場合、追加調査を行い、投票の結果は社外取締役で構成する「指名委員会」だけが把握し、社長再任の是非を判断する際の参考にする、とのこと。

人気投票で社長が決まる、というものではなく、最高裁判事の国民審査のような「信任」のための制度、ということなのでしょうね。ただ最高裁判事の国民審査の結果は国民に開示されますが、この社長信任投票の結果は社員等には一切開示されませんので、どの程度の不信任投票が行われたかは(対内的にも、また対外的にも)全くわからない制度です。

社長と副社長の距離は、副社長と平社員の距離よりも遠い・・・とよく言われるとおり、経営トップとしての対応やコンプライアンス経営への姿勢について、120人の幹部クラスの社員の方々が、なぜ把握できるのか、よく理解できないところです。そもそも巨大な企業組織にはいくつかの派閥があるのが当然ですから、5人に1人くらいの幹部社員が社長に否定的な見解を示すくらいでなければ競争する企業としては成り立たないのではないでしょうか?5人に1人も否定的な意見が出ない投票のほうがむしろ(競争力を失ってしまった)異常な組織だといえそうな気がします。

そして、私がこの社長信任制度で一番問題だと感じるのは、この制度は社外取締役の責任を軽減することにつながりそうな点です。指名委員会等設置会社の指名委員会は社長の再任や新たな選任においてもっとも実効性を発揮しなければならない機関です。したがって社外取締役にとっては最も責任が重くのしかかる場面であり、またステークホルダーから「攻めのガバナンス」の役割について最も期待がかかる局面です。しかしながら、その重要な局面において、指名委員会の客観性担保のためとはいえ、社長信任投票が行われるとなりますと、指名委員会の責任はかなり軽減されてしまいます。「幹部社員の投票結果も参考にした」ということが言えれば、どんなに社外取締役にとっては肩の荷が下りるでしょうか。

指名委員会が役割を果たすこと、意思決定の透明化を図ることは、対外的な説明責任を果たすことで示すべきあり、指名委員会の意思決定の過程を束縛することではありません。いや、その過程を束縛することは、かえって社外取締役の責任を軽減させてしまい、経営執行部から出された「社長案」を(指名委員会が)そのまま鵜呑みにしてしまうことにつながることが危惧されます。このあたりが機関投資家からどのように評価されるのでしょうか。

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2015年6月22日 (月)

注目される東洋ゴム工業社の社外調査委員会報告書(本日公表)

(訂正とおわび:当初「第三者委員会報告書」と表記しておりましたが、政府主導の委員会が正式な第三者委員会であり、東洋ゴム工業社が調査を依頼しているのは社外調査委員会なので題名及びエントリー内容を一部訂正いたしました。誤解を招く表現であったことをおわび申し上げます)

(6月22日午前 追記しました。)

東洋ゴム工業社の人事に関する6月19日の日経新聞記事には驚きました。このたびの免震ゴム性能偽装事件の責任をとって東洋ゴム工業さんの代表権を有する取締役3名が同時に辞任される方針と報じられています(おそらく19日の同社リリースから推測しますと、23日の記者会見で明らかになるのでしょうね)。しかも今回の不祥事にもかかわらず、当初は代表者は続投とされていましたが、一部の社外取締役、社外監査役の強い意向があり、全代表取締役が辞任の決断に至った、とのこと。いずれにしましても、本日(6月22日)の午後1時半、同社では一連の事件経過等に関する社外調査委員会報告書第三者委員会報告書が公表されるそうなので、その内容が注目されます。私も夜にはなんとか読める時間がとれそうなので、ぜひ拝読したいと思います。ちなみに私の関心事については4月27日付けのこちらのエントリーで述べたところと変わりがございません。

先週お伝えしたオリンパスさんの中国贈賄疑惑事件や大塚家具さんの代表取締役交代劇もそうですが、社外取締役や監査役(社外監査役を含む)の意見が経営執行部に強い影響を及ぼす事例というのは、これまであまり伝えられることはなかったのですが、最近はニュース等で報じられることが多くなってきたように感じます。攻めのガバナンスといわれて、最近では東証一部上場会社の9割以上で社外取締役が選任されることになったそうですが、攻めであろうと、守りであろうと、選任された以上、会社が有事となれば社外役員が前面に出る覚悟が必要とされます。

いま、上場会社ではガバナンス報告書の改訂が行われている最中であり、私も数社の報告書改訂のお手伝いをしていますが、各社とも「取締役会評価問題」に腐心しています。取締役会は経営執行部とどのように協力し、またこれをどのように監視するのか、さらに株主にどのように責任を負うのか、という点について、これまで以上に意識せざるをえない状況にあります。たとえば企業不祥事を起こした局面においては、(コードにコンプライした以上は)株主への説明責任という点では、情報の非対称性を解消するためにも社外役員に大きな責任が生じます。また、短期的な業績回復のためであれば現経営陣の続行ということを肯定できても、今後の5年、10年を見据えた企業の在り方を検討することを重視するのであれば、企業存立の正当性(倫理的な側面)からの大きな経営判断が取締役会に求められます。

タカタ社、LIXIL社、シャープ社等において代表者選任議案、社外役員選任議案に対してISS、グラスルイス等の議決権行使助言会社が反対を推奨していることが6月19日の日経ニュースで報じられています。いずれもROE基準の問題だけでなく、有事において取締役会が機能しないことが懸念されることに起因しています。平時においては経営執行部と取締役会がいかに協力してスピード経営を推進していくか、というところに関心が向きますが、業績の悪化、大型M&A、社内抗争、企業不祥事等、会社の有事の場面ともなると、取締役の利益相反が顕在化する状況において会社はどのように株主と向き合うのか、その取締役会としての評価について、今後は上場会社自らが意識せざるをえないものとなります。

追記:本日の日経朝刊に本日公表予定の報告書が300頁を超えるものであることが掲載されています。「要旨」が併せて公表されるのであれば、とりあえず要旨だけでも読みたいですね。

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2015年6月16日 (火)

資生堂の招集通知(事業報告)にみる「成長戦略としての役員報酬のメッセージ性」

6月13日の日経新聞で「多様化する株主還元策」に関する記事が掲載されています。企業の株主配当施策の是否については、議決権行使によっても明らかになりにくいので(株主が否決票を投じることが「配当はいらない。そんな金があるなら投資案件に回せ」という意思表示なのか、「その配当は安すぎる、もっと配当率を高めろ」という意思表示なのかわからない)、企業が株主に対して「資本政策の基本的な考え方」を示すことはとても重要です。配当性向を引き上げるのか、一定期間の総還元性向を高めるのか、DOE(株主資本利益率)を採用するのか、といった資本政策は、成長戦略に合わせて変更するところもあるとのこと。いわば企業価値向上のためのストーリーを描くことが上場会社に求められているようです。

ところで資生堂さん(6月総会)の招集通知は毎年たいへん勉強になるので、総会前には同社HPで閲覧していますが、今年も興味深い事項が含まれています。事業報告の中で、新しい役員報酬制度について詳細に説明されています。近時、コーポレートガバナンス・コード原則4-2でも明らかになっていますが、役員報酬のインセンティブプランが注目され、どこの企業でも短期・中長期の業績連動報酬の設計に工夫を凝らしているところです。しかし資生堂さんは、役員報酬について従来と比べて業績変動報酬の割合を低くして、固定報酬(基本報酬)割合を高める制度に変えています。

招集通知53頁以下の「変更のねらいと新役員報酬制度の基本的な考え方」を読みますと、同社は2015年から始まる新たな3カ年計画を発表し、抜本的な変革による事業基盤の再構築に実力を発揮できる役員に報いる報酬制度を設計したそうです。事業基盤の再構築の成果が出るまでには時間を要しますが、これまでのような業績連動性の高い役員報酬体系では、このような再構築に力を発揮する役員の成果に報いることはできないので、この成果に報いることが可能となる体系に変えます、とのこと。

なるほど、一見すると時代に逆行するような報酬体系ではないか・・・と思えるのですが、そうではなく、まさに資生堂さんの中期経営計画の実現に向けて、中長期の企業価値向上のために力を発揮できる役員に報いる報酬体系を構築する、というものであり、そこには「役員が一丸となって新たな成長戦略を打ち出そうとするメッセージ」を感じさせます。もちろんこれが成功するかどうかは同社による今後の努力次第だと思いますが、株主還元策の変更と同様、報酬体系の構築が株主に対する成長ストーリーの呈示になることが理解できます。

資生堂さんは、これまで業績連動報酬を採用するにあたっても、強いメッセージを表明してきた企業だからこそ、今回もわかりやすい説明ができるのかもしれませんが、役員報酬の設計が、企業の成長戦略を合理的に説明するための大きな要素である、という点は参考にしたいところですね。

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2015年4月15日 (水)

 企業の法務担当者は「コーポレートガバナンス・コード」がお嫌い?

4785722609拙ブログを愛読いただいている方々ならばよくご存じのISS(米インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ 議決権行使助言会社)日本支局で議案の分析を統括していらっしゃる石田猛行氏編著による新刊書です。編著とありますが、ほとんどが石田氏ご自身による著作だと思われます。ただしISS Japanとしての団体の意見ではなく、石田氏個人の長年にわたる議決権行使助言の経験に基づく意見として述べられています。「日本企業の招集通知とガバナンス」(商事法務 石田猛行編著 3,400円税別)

ひさびさに心躍る一冊です。ひょっとすると、旬刊商事法務の座談会記事や委員をされている経産省の検討会のご意見等をきちんとトレースしていれば石田氏の意見を把握できるのかもしれませんが、普段そこまでフォローしておりませんでしたので、本書で書かれていることは新鮮でとてもおもしろい。総会準備の時期を狙って、株主総会招集通知の正しい書き方を学ぶ・・・といった「ひな型」提案の本ではなく、むしろ招集通知を分析する海外機関投資家の視点から、近時話題となっているコーポレートガバナンス上の諸課題について石田氏の見解が、かなりメリハリが効いた形で展開されています。

剰余金処分や取締役会の責務、社外取締役・監査役選任、報酬関連等、機関投資家としてどのような開示を求めているのか、そもそもの考え方にさかのぼって各企業に期待される招集通知の開示の在り方を追求しておられます。株主とのエンゲージメントの手法、社外取締役と企業のパフォーマンスとの関係、ダイバーシティ、日本企業のガバナンスの隠れた課題など、さすが長年、いろいろなところで揉まれてきた(?)方だけあって、「なるほど!」と唸る考え方が示されていて痛快な思いです。「なぜ監査役選任議案に反対票が集まりやすいのか」といったお話も、なるほど拝読してよくわかりました。買収防衛策における独立委員会というものも、法務からの視点と投資家からの視点ではこうも違うものか、と改めて痛感します。

とりわけおもしろいのが「投資家の視点と法務の視点」。招集通知(参考書類)の抽象化と通知発送の早期化問題について「法務の考え方」が取り仕切っているために投資家の「あるべき招集通知」が実現されていない、今後の法務に期待する、とのご意見です。また取締役の報酬議案の上程理由についても法務と投資家は視点が対立することが詳述されています。詳細な開示を求める投資家と「書きすぎることによる法務リスク」にこだわる法務担当者という構図は、これまであまりクローズアップされてこなかったのではないでしょうか。石田氏が直接言及しておられるわけではありませんが、6月1日から適用が開始されるコーポレートガバナンス・コードについても、「コンプライ」することを最優先に考え、エクスプレイン(説明)するとなると、いろいろと開示しなければならないので、法務担当者としてはなるべく「コンプライ」で済ませたい、という発想になってしまうのではないでしょうかね?(これは私自身の単なる推測ですが)

このたびの会社法改正における「内部統制システムの一部改正」に関しても、基本方針を具体的かつ詳細に開示しようとしますと、「仕組みや運用について、もし対応が不十分だとしたら内部統制システム構築義務違反に問われるリスクが高い」として、なるべく抽象的な書きぶりに修正されてしまうところもあるように聞いています。開示によってガバナンスの改革を図る・・・という最近のプリンシプルベースでの規制については、このように投資家と法務担当者との対立の構図が浮き彫りになってくるのかもしれません。いや、これは実に興味深い点ですし、最近のコンプライアンス経営の発想(法令に違反していなくても、社会の要請に反していれば企業価値が毀損される、といった発想)にもよく似たところがあります。

上場会社の記載例なども豊富なのですが、その記載例に関しては、石田氏が(けっして批判するというものではなく)個別に(機関投資家側からの)コメントを付しておられます。最近、スチュワードシップ・コード遵守を宣言しておられる某ファンドさんから硬軟両面からツッコミを入れられている某社(東証1部)の記載事例などにも「この開示内容ではやや具体性に欠ける」と言及されていますが、「そもそも会計帳簿閲覧請求の仮処分や本訴請求のリスクを未然に解消するためにも投資家視線が法務にも必要なのではないか・・・」と(石田氏のコメントを眺めながら)感じておりました(そういえばソフトロー違反が司法判断に及ぼす影響といったことは、これまであまり法律関係者の間でも議論されていませんよね)。法務担当者には耳の痛いお話が多いかもしれませんが、コーポレートガバナンス・コード対応が喫緊の課題とされている今こそ、投資家視線での株主総会対応を理解するために必読の一冊と思います。

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2015年4月 6日 (月)

生損保業界によるスチュワードシップ・コードへ対応はホンモノ?

先週の日経新聞(4月1日朝刊一面)では、第一生命さんが投資先企業のガバナンスへの審査を厳しくすることが報じられていました。社外役員の選任基準を厳格にすることや、対話のための特別部隊を設置するとのこと。また明治安田生命さんや日生さんも議決権行使基準を(対象会社にとって)厳格化するそうです。日経新聞が報じるところでは、(第一生命さんの場合)今年6月から適用されるコーポレートガバナンス・ルールに対応するためだそうで、とくに生損保業界では同じような対応が加速しているのではないでしょうか。

しかし、これは生損保会社がコーポレートガバナンス・コードに対応している、というよりも、すでに遵守を宣言しているスチュワードシップ・コードへの対応といえるのかもしれません。日本版スチュワードシップ・コードでは、「機関投資家は、議決権の行使と行使結果の公表について明確な方針を持つとともに、議決権行使の方針については単に形式的な判断基準にとどまるのではなく、投資先企業の持続的成長に資するものとなるよう工夫すべきである」、さらに「機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たすうえで管理すべき利益相反について、明確な方針を策定し、これを公表すべきである」とされています。

生損保業界といえば、どうしても投資先企業の株式保有について、政策投資ではないかといわれてしまうように思います。「純投資である」と明言しても、投資先企業の保険契約の獲得という政策的目標こそ優先されるのではないかと。また、現経営陣との良好な関係を維持したいがゆえに、どうしても現経営陣に厳しい意見が出せないのではないか、という点も懸念されます。

これまでも、スチュワードシップ責任を果たしているかどうか、ということよりも、スチュワードシップ責任をどのように果たすべきか、その果たし方の説明責任が尽くされていないということで批判を受けていたように見受けられます。そこで、このような批判にこたえるためにも、生損保会社として、責任の果たし方をわかりやすく説明していこう、という意気込みこそ一連の報道された事実にあらわれているように思います。

国策としてのガバナンス改革を企業の持続的成長に活かすためには「インベストメント・バリューチェーンの構築が不可欠」と言われているだけに、企業と運用会社だけでなく、金主である機関投資家の意識改革にも注目が集まっています。年金ファンドは比較的評判が良い中で、いよいよ生損保業界も動き出した・・・といったところでしょうか。

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2015年4月 2日 (木)

三菱重工業社の監査等委員会設置会社移行にみる「執行と監督の分離」

適時開示情報をすべてチェックしているわけではありませんが、会社法改正により新たな機関形態として認められる「監査等委員会設置会社」への移行を表明した上場会社は(本日現在)すでに50社を超えているものと思われます。大規模上場会社の中にも監査役会設置会社から監査等委員会設置会社への意向を表明した会社も出てきましたが、ひときわ目を引くのが3月30日に移行を表明した三菱重工業さんです(監査等委員会設置会社への移行のお知らせ)。

別のリリースによると、同社代表取締役CFOの方が6月総会で退任され、新たに(総会で承認されることを条件に)監査等委員である取締役に就任されるとのこと(なお、現在監査役でいらっしゃる方のおひとりも監査等委員である取締役に就任予定とされています。ちなみにリリースの書きぶりからしますと、取締役会の権限の一部を執行部に委譲する定款変更も予定されているようです)。なんと(!)執行の中枢におられる方が監査等委員である取締役に就任するということでして、少々驚きました。

さて、この話題をあるところでしておりましたところ、私と某団体の代表の方とで意見の相違をみることになりました。この三菱重工業さんの体制について、私は監査等委員会設置会社の理想であり、歓迎すべきと意見しましたところ、その代表の方は「これは問題」とのことで正反対の意見を披露されました。CFOの方がこれまで執行でやってきたことをどうやって監査するのか?独立公正な立場で監査している、ということをどうやって担保するのか?監査役会設置会社とは異なり、広く経営執行部に(取締役会の)権限を委譲するということであればなおさら問題ではないか?監査等委員会設置会社に過半数の社外取締役がいたとしても、それほどの実力者が座っていればモノが言えないのではないか?とのご意見です。

これは監査役(会)設置会社でも問題とされていた「元取締役による監査役への横滑り問題」と同じようなことなのですが、監査等委員会設置会社が執行と監督の分離を徹底したモデルを目指しているところから、さらに問題視されるところがあるのかもしれません。たしかに経営の実権を握っておられた方に、果たしてモニタリングモデルとして設置される監査等委員会設置会社の監査等委員としての職務が適正に行われるのかどうか、外観的独立性を重視する立場からは異議が出される可能性もありそうです。ましてや監査等委員会設置会社の長所とされる「取締役会の権限委譲」を併せて採用するとなれば、なおさら執行と監督の分離の徹底が求められるはずです。

※・・・・「横滑り問題」は主として事業年度の途中で招集された株主総会で、それまで取締役であった者が監査役に就任するケースとされています。「自己監査」という意味においては本件以上に問題となりそうですが、法律的には「この程度のことは許容される」(江頭「株式会社法」第5版514ページ)とされています。

ただ私の場合、「監査等委員がモノを言う環境整備」という点を重視したいのです。監査等委員会は監査だけでなく監督職務、監査等職務という、経営の効率性や妥当性に及ぶ監督まで含みますので、できるだけ迅速かつ詳細に内部の事情(あるいはグループ会社の事情)を入手しなければなりません。また有事においては、経営執行部が監査等委員会の意見を聴き入れるだけの権威を持ち合わせていなければ機能しないのではないかと思います。そう考えると、過半数を占める社外取締役の役割を十分に果たせる監査等委員会を構成するためには、三菱重工業さんのように経営の中枢におられた方が、退任後に監査等委員に就任するというのも、「モノを言う環境整備」のためには有益ではないかと考えるところです。

なお、こういった意見に対しては、某団体の代表の方は「そのような社内事情が必要であれば、それは委員会に呼べばいいではないか。そういった社内の要人を委員会に呼べることが委員会の権威ではないか」とのご意見です。ひょっとすると私のほうが社外取締役就任者の倫理観や使命感への期待が薄いのかもしれませんし、外観的独立性への意識が乏しいのかもしれません。ただ、やはり「モノを言える環境」はなかなか一から整備することはむずかしいのですよね。本当に執行と監督を分離して、監督機能を重視する覚悟があるのならば、それこそ「副社長クラスが常勤監査役に就任すべき」と考えてしまうのです。今後、監査等委員会設置会社に移行する上場会社は、おそらく「権限委譲の定款変更」とセットで臨むところが多くなると思いますが、そこで「執行と監督の分離」をどのような形で表明するのか、今後とも注目されるところかと思います。

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2015年3月20日 (金)

(号外)"Comply or Explain"を受け容れる日本の企業文化を考えるⅡ

本日手元に届いた旬刊商事法務(3月15日号)において、田中亘東大准教授が「取締役会の監督機能の強化~コンプライ・オア・エクスプレイン・ルールを中心に~」と題する論文を発表されておられ、その中で「社外取締役を置くことが相当でない理由」として適切な対応をご披露されています。

この3月10日から12日まで、日本監査役協会で3日連続講演をさせていただきましたが(明治記念館、東京プリンス2日)、そこで私が「相当でない理由の具体例」として述べたところが、そのまま田中先生の解説でも「具体例」として述べられておりますので、とりいそぎお知らせした次第です。いわゆる「適任者がいないという説明」の工夫ですね。

私も田中先生と全く同じ説明で大丈夫だと思っていますが、講演ではあえて「ガバナンス・コード」への取組みも説明に付加しました。ガバナンス・コード原案が確定した今では、これに対する取り組みに熱心になればなるほど、ふさわしい人でなければ社外取締役として迎えることはできないという工夫です。国策ガバナンスといわれているなかで不謹慎ですが金融庁と法務省の「縦割り」の間隙を突く・・・といったことになろうかと。

また、「探しているけどみつからない」という説明の問題点についても述べましたが、それは田中論文の注33で紹介されている藤田教授(東大)の意見だったことを知りました。たしかに理屈のうえでは藤田先生の意見が通りそうにも思えるのですが、文言解釈としてはどちらもありかな・・・ということで。

延べ1500名ほどの監査役の方々の前で申し上げたことなので、少し責任を感じておりましたが、「お墨付き」をいただいたようで、ややホッとしております(^^;ご興味がある方は最新の旬刊商事法務をご参照ください。

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