耐火性能偽装問題も耐火困難で再燃
みなさま方からの再生紙配合率偽装事件への熱いコメント、どうもありがとうございます。あまりにもコメント数が多く、また内容も非常に濃いために、ひとつひとつお返事できずに申し訳ございません。(参考となる法令をお調べいただき、たいへん感謝いたします)とりわけ製紙業界の小僧さんの非常にわかりやすい内部事情、同じく末端社員さんの「品質優先」魂に関する内部事情等、「コンプライアンスを語ることのむずかしさ」を再認識させられるものでありまして、またそこに常連の皆様方のコメントを拝読しまして、(TETUさんと同じく)ありきたりな問題の整理では収まらないことを痛感しております。また、いままでコメントされていない方も、よろしければご遠慮なく、意見を述べていただければ、と思います。
さて、昨年11月8日のエントリー「断熱材性能偽装で怯える企業」のなかで、この断熱材偽装に至る社内の事情を推察することから、ニチアス社、東洋ゴム社以外にも、この耐火性能偽装で問題が発覚する企業は他にもたくさん出てくるのでは、と書きましたが、やはり26日未明の速報ニュース(読売)によりますと、(すべてが試験用商品の性能偽装ではありませんが)日軽金社、YKKAP社などの大手を含む計45社に耐火性能偽装による試験通過もしくは商品販売等の不正事実が判明したようであります。(私が他社でも偽装が行われているのではないか、と推察した事情は、前記エントリーをお読みいただくとおわかりになるかと存じます)この断熱材偽装の際にも、このたびの小僧さんと同様、社内事情や性能試験事情などの内部事情を(コソっとではありますが)お教えいただいた方がいらっしゃったのでありますが、私の感覚からしますと、この耐火性能偽装の事例は、このたびの再生紙配合率偽装と比較しても、もっと「根の深い」ものだと認識しておりまして、またそのあたりは、どなたにもご迷惑をおかけしない範囲で、追って私の意見として述べてみたいと思います。なお、念のため申し上げますが、このブログは企業不正事件をおもしろおかしく採り上げるものではなく、企業不祥事を「リスク管理」の一環として捉えたうえでの損失の危険の管理のあり方を検討することを主題としております。
しかし「内部告発」なるものは、他のいろいろな要素とタイミングよく結びつきますと、ある特定企業を震撼させるだけではなく、ある業界すべてに激震を及ぼすほどの力があると言わざるをえないようであります。
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