2019年6月19日 (水)

IR担当者受難の時代?-法務と会計の狭間で悩む実務担当者

山形沖地震で被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。いまのところ津波の被害は出ていないようですが、余震の可能性はありますので、どうかご注意ください(ちょうど1年前の大阪北部地震を思い出しました)。

さて、定期購読している旬刊商事法務と週刊経営財務ですが、いつも楽しみにしているのが「時事談論」(経営財務)と「スクランブル」(商事法務)。どちらも時事ネタについて企業会計、企業法務の視点から有益な意見が述べられ、ブログの参考にさせていただいておりますが、両誌の最新号ではいずれも「IRの重要性」が話題となっておりました。

経営財務(時事談論)のほうは「時価評価、将来見積もり、M&Aによる無形資産評価等、会計基準が複雑になりつつある時代、開示された内容だけで会社の実体表現がわかりづらいのであれば、会社の会計処理をわかりやすく説明しなければならず、そのためにもっと(企業側が)会計基準の有用性を理解しなければならない(経営者側の分析内容も開示する等)」とのこと。いっぽう旬刊商事法務(スクランブル)では「IR担当者はESGやガバナンスに関するリテラシーが乏しい、IRは数字ばかりではなく、会社法を含めた法務やガバナンスへの理解がなければ説明責任を尽くせない」というもの。いずれも経営者の意識を高める必要がある、といった主張では一致しています。

「株主との対話」に光があたり、総会シーズンの新聞ネタとして株主提案権や議決権行使に関する話題が多いのですが、企業法務の実務家や会計の実務家の視点からはIRの重要性が説かれるのですね。「とりあえずルールに従って必要事項を開示しておけばよい」というわけにもいかず、投資家への説明責任を尽くすことが要請されるようになりますと、なるほど、上記のような要望が出てくることも頷けます。ちなみに私、最近「経営陣に伝えるための『税効果会計と財務諸表の視点』」(荻窪輝明著 税務研究会出版局 2019年3月 2,000円税別)を読みましたが、本書のように(仕訳の解説を省略して、読み手の視点から)「どう説明すれば経営者にわかってもらえるか」といった視点で難しい会計基準を(ご専門の方に)解説していただくと、とてもありがたいと思いました。

ただ、「わかりやすい会計基準、決算数値の説明」がなされたからといって、会社の実態の真実に迫れるかというとちょっと違うような気もしますし、ESGを理解しているからといって、当該「部分最適」の理解が全体最適(中長期の企業価値向上)の理解と矛盾しないかどうか、IR担当者が判断できるかどうかもわからないので、IR担当者に定量・定性情報への理解をどこまで要求すべきか、もうすこし議論が必要かもしれませんね(巷の噂によりますと、最近、旬刊商事法務の発行部数が頭打ち、とのこと。法務担当者だけでなくIR担当者も購読するような論稿を増やすことで購読者を増やすべきかもしれませんね。余計なお世話ですが-笑)。

以前、私は(個人投資家や運用担当者が集まる)東京の某開示研究会に参加しておりまして、「同じ適時開示情報を読んでいるのに、こんなにも『会社を読む力』に差があるのか」と愕然としたことがありました(自分の実力の乏しさに情けなくなりました)。IRに対する経営者の意識を高めることも重要ですが、市場の活性化、健全化に必要な法務や会計のリテラシーを磨くことによってトクをするのは株主の方々ではないでしょうか。「株主との対話」が進むのであれば、その充実に向けて会社、投資家双方が勉強する必要があると思います。

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2019年4月 5日 (金)

目立ち始めた「統合報告書の二極化傾向」

朝日新聞はLIXILの第三者委員会報告書の全文を(極秘に?)入手したそうですね。開示された要約版と全文を比較した記事を読むと、いかに社外取締役制度が脆弱であるかがわかります(もちろん自戒をこめて・・・)。久保利先生が厳しいコメントを述べておられますが、たしかに問題がありそうです。ぜひともLIXILの社外取締役の方々の力で全文を公開していただきたい。以下、本題です。

今朝(4月4日)の日経産業新聞では、「統合報告書 発行4倍に」と題する記事が掲載されています。上場会社において統合報告書を発行する企業が増加しており、KPMGジャパンの調査によると東証1部企業の18%、非上場を含めた全体では400社を超える企業が発行しているそうで、この数は5年まえの4倍に相当。スチュワードシップ・コード(具体的には改訂版 指針3-3)の影響で、機関投資家が対象企業の「サステナビリティ経営の一環としてのリスクマネジメント能力」を真剣に評価するようになったので、この傾向は今後ますます強まるものと予想します。

調査を行ったKPMGのパートナーの方が「非財務情報に対する企業の意識は高まっている。一方、優れた統合報告書とそうでないものの差が開き、内容の優劣で二極化傾向がある」と述べておられますが、私も同様の意見です。コーポレートガバナンス・コードへの対応状況をみていて、同じような視点から、私なりに二極化傾向が生じる要因について、以下の図表のとおりまとめてみました。詳しい解説はいたしませんが、おおよそこんな感じではないでしょうか(図表が見にくい場合は、図表をクリックしてください)。

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統合報告書も「形式から実質へ」と深化しているものと考えています。

 

 

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2018年10月 3日 (水)

企業不祥事対応-広報vs法務の「仁義なき戦い」?

今朝(10月2日)の日経朝刊に「海外の投資家と企業の対話支援 経団連・経産省」なる小さな記事が掲載されています。経団連と経産省が、環境配慮や企業統治といった日本企業の経営戦略について、海外の機関投資家に売り込む場を作ることになったと報じられています。投資マネーを日本に呼び込むため、「企業と機関投資家との対話促進」を図るということのようです。ここのところ、ESG投資に対応したESG情報開示の方策なども法律雑誌で特集されています。中国や韓国の企業に競争で勝つためには差別化(技術革新)は不可欠ということで、経産省も対日投資促進には本腰を入れてますね。

ところで、投資促進ということとは直接結び付きませんが、企業不祥事が発覚した場合、企業のどの部署が情報開示の主導権を握るのか・・・という点については「対話促進の時代」が進むにつれてホットな話題になりつつあります。できるだけわかりやすく説明責任を果たすことを重視するならば広報・IR担当者が広報コンサルタントの支援を受けながら対応したいところです。しかし一方で「余計なことまで話してしまう」ことによる企業や役員のリーガルリスクを排除したいのであれば法務部門が大手法律事務所の支援を受けながら対応したいはずです。

そういえばISS日本法人の石田猛行氏も、ご著書「日本企業の招集通知とガバナンス」(商事法務2015)において(株主総会対応についてではありますが)「議決権行使担当者にとっては、法務部門の情報コントロールが(今後の)大きな課題である」と述べておられました。

このあたりについて、最近は(法務部門の方々の団体である)経営法友会でも話題になっているようですが、最近の「経営法友会レポート」2018年6月号でも、小林製薬さんの広報・IR部長の方が論稿を掲載しておられました(「企業不祥事の記者会見における法務部門・広報部門の対応」)。この方は、以前は同社法務部門に在籍され、旬刊商事法務に論稿を公表したり、同誌の法務担当者座談会に出席されておられたので、いわば広報も法務も責任者を歴任されました。ということで、ご論稿をたいへん興味深く拝読させていただきました。

法務と広報とでは、想定しているステイクホルダーが異なるということで、この方の結論としては「双方が連携協力することが理想ではあるが、なかなかむずかしい。企業不祥事対応としては広報・IR部門が経営トップの理解を得ながら主導するほうがよいのでは・・・」とのことです。まぁ、おそらくいろいろと意見は分かれるところかと。

実は私も(ある事件について)企業不祥事対応の支援をしておりまして、広報vs法務の仁義なき戦いが繰り広げられるところを目の当たりにしたことがございます。ただ、最後は「双方の連携と協力」によって記者会見やその後の情報開示がなされたわけですが、なぜ和解に至ったかのは「専門家の知恵(企業秘密)」として、ここでは差し控えさせていただきます(笑)。

先日も、スルガ銀行さんの6月総会を前に、会社上程にかかる取締役選任議案に対する機関投資家(信託銀行)の賛否が大きく分かれたことをご紹介しましたが(こちらのエントリーをご参照ください)、「組織力学のバランス」が、このような場面においても重要課題となるのかもしれません。上記広報・IR部長さんのご論稿は、広報や法務の責任者としての悩ましい内面にも言及されており(注-けっして小林製薬さんが大きな不祥事を経験した、というわけではございません)、たいへん参考になります。もし入手可能な方がいらっしゃいましたら(こういった問題に触れる論文などあまりないと思いますので)ご一読をお勧めいたします。

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2018年8月20日 (月)

相談役・顧問制度の開示と任意の指名委員会の役割

今週の日経ビジネス誌(8月20日号)特集記事は、なかなかスゴイですね。「第3の森加計問題」ですか。経済界に君臨する名誉会長への2時間インタビューはおもしろいですし、今後の展開に期待します。

さて「名誉会長」ではございませんが、8月19日の東京新聞朝刊3面「核心」におきまして、「相談役・顧問 廃止の動き鈍く」と題する特集記事が掲載されており、東証一部企業の調査結果をもとに、上場企業は(相談役制度に関する)情報公開すら後ろ向きであること、この制度が経営不透明を招き、東芝事件のような不正を生む温床にもなりかねないことが(意見として)述べられていました。

今年5月にPwCあらた有限責任監査法人さんの調査では、過去1年間の「相談役・顧問制度」に関する見直しの取組を上場会社(882社)に質問したところ、「処遇を見直した、役割を明確にした」と回答した企業は合わせて12%にすぎず、「特に実施していない」と回答した企業が62%にのぼったそうです。さらに、これは7月13日時点ではありますが、改訂されたコーポレートガバナンス報告書の記載要領にしたがって、相談役制度に関する開示を行った企業は、東証1部887社のうちの47%であり、半数以上の東証1部上場企業が相談役や顧問が存在するかどうかを明らかにしていない、とのこと(東証調べ-ただし、東証のルールでは元代表取締役の方のみ開示の対象です)。

記事でコメントをされている日本総研の有識者の方がおっしゃるように、投資家からは開示制度に後ろ向きに見えるかもしれませんので、私も(たとえ罰則規定がないとしても)相談役・顧問制度に関する開示は前向きに検討すべきと思います。私は当ブログで何度も申し上げているとおり「相談役・顧問制度」にも長所があり、けっして不正の温床になるようなものではないと思いますが、投資家の皆様との対話の前提として、社内の慣行を正しく理解していただく必要はあると考えております。

なお、今年8月1日に日本取締役協会さんがリリースした「上場企業のコーポレートガバナンス調査」によれば、東証1部上場企業の45%において3人以上(もしくは3分の1以上)の社外取締役が選任され、また約4割の企業において任意(もしくは強制)の指名・報酬委員会を設置しているそうです。もし、相談役・顧問制度の弊害を議論するのであれば、むしろこのような社外取締役が中心とされている委員会が「見直し」についてどのように考えているのか、段階的な見直しを進めるのであれば、どのように関与するのか、という点について説明をすべきだと考えます。また、最近は取締役会の実効性評価を行う上場企業が多数を占めていますので、実効性評価結果の概要を開示する際に、自社の相談役・顧問制度の評価も含めて開示する、ということも検討すべきではないでしょうか。

もし、実際に社外取締役を中心に、自社の相談役・顧問制度の見直しを進めている企業さんがいらっしゃったら、またその取り組み内容などご教示いただければ幸いです。

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2017年11月14日 (火)

コシダカHDさん、深夜の開示でコソっと言い訳(^^;

別の話題を書こうと思っておりましたが、13日午後11時すぎにコシダカHDさんのリリースが出たので、予定を変更して昨日のエントリーの続きを記しておきたいと思います。会計監査人から監査報告書を受領できないコシダカさん、定時株主総会の議案について「一部取下げ」だそうです。具体的には「会計監査人選任議案の取下げ」とのこと。

同社の会計監査人について、新日本監査法人さんの後任予定だった仰星監査法人さんが「あんたとはやってられまへんわ」ということで後任辞退を申し出されたそうです(笑)。一連のリリースは、おそらく適時開示違反ということで東証さんの指導があったものと推測いたします。まさか東証1部の上場会社が「監査難民」になることは考えにくいので、今後どこの監査法人さんが後任になるのか、興味が湧きますね。

定時株主総会のほうは、コメント欄でTYさんが詳細に解説されておられるように、招集通知は監査報告書、監査報告の空白をそのままにしておいて、監査報告書を受領次第、修正(補てん)ということでやってしまう、ということでしょうかね?そのあたり、会社法に詳しい方のご意見なども拝聴してみたいところです。ともかくリリースにもあるように、コシダカHDさんの内部統制にはかなりの問題がありそうで、まだまだ監査等委員の皆様のご苦労は続くように思います。

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2017年3月30日 (木)

ディスクロージャー改正-いよいよガバナンス改革の試金石

ちょうど1か月前となる3月1日、日経ビジネス(WEB版)で「中長期を見据えた構造改革を断行し、また働き方改革を先頭切って実現した素晴らしい経営者」として、三越伊勢丹HDの社長さんの対談記事が掲載されました。その社長さんが、ご存知のとおり、明後日に任期途中で退任されます。この退任劇を後出しジャンケンの説明で世間を納得させようとする記事でもう「おなかいっぱい」になりました。また、今回の退任劇をとらえて「これで構造改革の実行体制が整った」と前向きにとらえる証券会社(野村證券さん)もあれば、「改革の後退につながりかねない」と後向きにとらえる証券会社(みずほ証券さん)もあり(3月12日付け日経ヴェリタス誌より)、おなじファクトが開示されても投資家によって経営環境に関する意見が180度違うことがわかります。これはディスクロージャー制度を考えるうえでも重要ですよね。

さて、月刊誌FACTA4月号ですでに大きく報じられていましたが(40頁以下「安倍首相が葬った決算短信の『業績予想』」・・・毎度ながらかなり派手なタイトルですが・・・)、決算短信の業績予想欄、サマリー情報の自由記入化(旧様式から新様式へ)がようやく新聞各紙でも取り上げられるようになりましたね。速報性の観点から上場会社の開示義務を軽減し、自由度を高めることは方向性として望ましいといえそうです。ただ、マスコミ報道によると「これによって情報開示が萎縮してしまうのではないか」と予想されています。

何を書いてもよい、会社の裁量の幅が広がる、ということは、株主との建設的な対話を促進するためには必要なディスクロージャー改革だと思います。おそらく政府もそのあたりを大いに期待しているのでしょう。ただ「いつか来た道」のような気もします。日本で初めてプリンシプルベースの証券市場規制を採用した2008年のJ-SOX法(内部統制報告制度)と同じ道をたどるのではないでしょうか?当時、上場会社は「有効性判断は自社の立場で自由に行ってください」との説明を受けました。企業も監査人も「もっと詳しいマニュアルがほしい」と要望しましたが「プリンシプルですから」との理由で詳細マニュアルは叶わず、結局は横並びの開示になってしまい、現在まで投資家への有力な情報提供にはなりえていません。

今回も、決算短信の簡素化で情報開示の自由度が増したことは良いとしても、一方においてはフェアディスクロージャー・ルールの施行によって、企業は(インサイダー規制に怯えながら?)情報提供の公平性にも配慮しなければなりません。さらに、金融庁の企業規制にフォワードルッキング分析が採用され、「トンデモ企業」「ハコ企業」の監視から誠実な企業の不正監視へと重心を移しつつあり、これも企業の情報開示を慎重にさせることが予想されます。このたびのディスクロージャー改正も、プリンシプルベースの行為規制が基本となるので、担当者は「情報開示では、なるべく目立たないようにしておこう・・・」といった消極的な姿勢となり、J-SOX開始時と同様、ともかく横並びを意識する上場企業が増えるのではないでしょうか(それではアカンやろ!!といったお声が聞こえてきそうですが、ともかくガバナンス改革対応が担当役員マターであり、社長マターにならないかぎり「ディスクロージャー対応は横並び」になってしまうと私は断言できます・・笑)。

なお、J-SOX開始時と異なるのは、政府が(日本企業の成長戦略として)ガバナンス改革を推進しているという時代背景です。どうしても株主との建設的な対話を実現させたい。ガバナンス改革を「形だけでなく実質へ」と深化させたい政府としては、上場会社の横並び意識をどのように積極姿勢へと転換させるのか、政府主導の更なる打ち手が必要です。ところで、時価総額上位500社以外の上場会社にとって、株主との建設的な対話にどれほど熱心になれるのでしょうかね?また、業績が好調な企業、業界はよいとしても、業績が上がらない企業が情報開示に積極的になれるのかどうか、とても不安を感じるところです。(実際のところ、海外の機関投資家は、「業績が悪くなったら『間に合わない』といいながら情報開示に消極的になるのではないか」とかなり批判的です)

本当に上場会社全社において株主との建設的な対話を促進させ、また機関投資家による議決権行使の個別開示の実効性を上げたいのであれば、同業他社比較、過年度業績比較をわかりやすくするために、むしろガチガチに決算短信の内容を固定化したほうが良い、という意見もありうると思います。ただ、簡素化という道を選んだのですから、結論的には情報開示の姿勢で各社大きく実力の差が出ることが望ましいのでしょうね。ディスクロージャー制度の改正は、その効果がはっきりと目に見える形で出ますので、このたびのガバナンス改革が深化するのか、それとも「やらされ感による形式的遵守」で終わるのか、これを判断するための大きな試金石になるものと考えます。

 

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2016年5月25日 (水)

上場会社は「株主との対話」の前に「監査法人との対話」が必要ではないか?

拙ブログはアドレスをたどってお越しいただく方よりも、BLOGOSで読まれている方が圧倒的に多いのが現状です。なので、コメント欄はあまりご覧にならない方が多いと思うのですが、最近は「流星さん」ほか、多くの方の有益なコメントが付いておりますので、ときどきはアドレスから拙ブログに入っていただき、参考にしていただければ幸いです。

ところで、東芝さんが減資発表と同時に2016年3月期の連結決算を訂正することを発表しましたが(たとえばYAHOOニュースはこちら)、「ひろさん」より、先日の新日本監査法人さんの改革に関するエントリーに対して、以下のようなコメントをいただきました。全文引用させていただきます。

時事通信にこんな記事がありました(注:東芝の決算修正の件)。
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016052300538&g=eco
日経でも同様に東芝が決算修正をしたと(報じられています)。5月12日にいったん決算短信を出したものの、23日に誤りと監査法人との見解の違いがあって、修正を出しました。こういう訂正がもっとなければいけなかったんだと思います。今まで、おそらくは「いまさら言うな」と言われて受け付けてもらえていなかったことなのではないかと。一般の人や監査の在り方に関する懇談会のメンバーでさえ、株主総会まで3カ月、その招集通知の発送までに監査報告書なのだから、60日くらいは監査の日数があるんだろうくらいに思っていたと思います。しかし、実際は決算短信を出したらもう数字は動かせないという形で企業側に縛られていたのが実態なのではないかと。短信を出しても誤りがあれば直す、この当たり前のことが日本のエクセレントな大企業で行えるようにならない限り、監査での発見漏れは今度も起きるのだと思うわけです。今回、東芝は、自分が事故を起こしたこともあり、そして、来期は新日本監査法人から交代されることになり、直し漏れを残すわけにはいかないという事情があって、こういうことになったのではないかと思いますが、これが多くの企業で毎期何社も生じるようになってほしいと考える次第です。(注及び下線は管理人による)

私も会計監査人サイドから上場会社の会計不正対応に従事する機会が増えましたが、この「ひろさん」の指摘は共感を覚えます。「決算短信を出したらもう動かせない、いまさら言うな」と監査法人は会社側から恫喝される一方で、行政当局から(会社側が)不正の疑惑を指摘されるやいなや、今度は「いやいや、私たちは監査法人からお墨付きをもらっています。一点の曇りもなく、やましい会計処理はありません」と回答されてしまいます。会計監査人側によるビジネスモデルの理解不足が原因の場合もあるでしょうから、会社側の気持ちもわからないわけではありません。しかし、会計監査人は不正を見つけるのではなく、自分たちの会計処理にお墨付き(適正意見)を述べることが仕事(そのために高い報酬を払っているのだ)という意識が、上場会社サイドにかなり強いことは間違いないと思います。

昨日、東洋経済オンラインに伊藤歩さんの記事「1年後、決算短信からBSとPLが消える?」と題する記事が掲載されました。金融審議会の「ディスクロージャーワーキング・グループ」報告書をもとに作成されたものです。もちろん審議会の提言は、2019年までに開示の簡素化を図り、投資家のためにわかりやすい投資情報を開示しようとの日本再興戦略2016(素案)の趣旨を実現するための第一弾だと思います。しかし、上記「ひろさん」の意見などを拝読しますと、企業と会計監査人との信頼関係を構築すべし、とするコーポレートガバナンス・コードの趣旨を実現するために、会計監査人と企業との対話を促進させる意味も含まれているのかもしれません(これは私の勝手な推測ですが)。

基準日をずらして株主総会の日程をずらしたり、株主総会関連手続きの電子化を図ることで決算監査の日数を増やすことも「適切な情報開示」にとっては重要ですが、なによりも意見表明に至るまでの会社と会計監査人との実のある対話を促進することが、最終的には株主と会社との対話の促進につながるものと思います。統制環境が財務報告に及ぼす影響や重要性の判断については、監査人どうしのコミュニケーションが円滑でなければ会社側に説得力ある説明ができないと思いますが、そういった監査人どうしの円滑なコミュニケーションも、やはり会社と会計監査人との対話が前提になるはずです。

ディスクロージャーが、会社の株主に対する説明責任を尽くす手段である以上、会社と会計監査人とは二人三脚で情報開示に努めるべきであり、だからこそ会社と会計監査人との信頼関係が維持できない場合には「監査人の変更」ということも堂々と議論されることになり、会計不正が発覚した場合には、会計監査人の責任を問えることになると考えます。

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2016年1月25日 (月)

取引所プリンシプルで第三者委員会制度(企業不祥事対応)は変わるか?

日本証券取引所は1月22日、「上場会社における不祥事対応のプリンシプル」の原案を公表しました。パブリックコメントの募集期間は、本プリンシプルの早期実施を目指して、異例の短期間(意見募集は2月12日まで)となっています。取引所としては一昨年のエクイティファイナンスのプリンシプルに続き、二つ目のプリンシプルの策定・公表ということになります。

まず「不祥事やその疑惑が発生した場合の自浄能力」に光があてられているわけですから、経営陣に不正の疑惑がある場合、組織ぐるみと評価される可能性のある場合には、やはり社内調査委員会では対応できず、独立性が認められる第三者委員会の設置が強く求められるものと考えられます。従業員不正を早期に発見した場合等、社内調査委員会の設置で済むケースもありますが、経営者不正の疑惑がある場合や経営者による(従業員不正の)長期放置が問題とされる場合等では第三者委員会への社外役員の委員就任等も含めて、「どのような調査体制をとれば自浄能力を発揮していると評価されるのか」、企業側できちんと検討しなければならないと思います。

次に、上場会社において企業不祥事が発覚した場合、ご承知のとおり昨年の東芝事件をはじめ、多くの事件において「第三者委員会」が設置されるケースも多いと思います。昨年は東芝会計不正事件ばかりが注目されましたが、第三者委員会を3度にわたって設置し直し、その後に当局の立入調査が入って真相が究明されたケース、第三者委員会報告書の原因究明が甘いため、取引所からガバナンス問題が指摘された末、特設市場銘柄からの指定解除が大幅に遅れたケース、日弁連ガイドラインに準拠しているといいながら、報告書の全文が開示されなかったり、その独立性や客観性に多くの疑問が呈されたケースなどが散見されています。

やはり第三者委員会のベストプラクティスを議論しなければならない時期に来ているように感じます。不祥事が企業価値を毀損するものであるならば、早期の信用回復をめざすためにも第三者委員会の在り方を議論する必要があります。第三者委員会の設置方法だけが問題ではありませんが、有事の情報開示はそれ自体が取締役にとっては構造的な利益相反行動になるわけですから、上場会社の自浄作用全般にわたり見直しが求められます。

本プリンシプルが確定した後に、当ブログでも本プリンシプルの内容についてコメントしたいと思いますが、私が青山学院大学の八田進二先生とご一緒させていただく日本証券取引所の上場会社セミナー2016「形だけに終わらないコーポレートガバナンス」 (東京は2月25日、大阪は3月3日)においても、このプリンシプルの内容とともに、(私の経験に基づく)第三者委員会制度の課題、問題点や、「上場会社の自浄能力が発揮された」と評価される第三者委員会の活用手法について意見を述べる予定にしております(もちろん個人的な見解です)。どうか多数のご来場をお待ちしております。

原案の「趣旨」にも記載されているとおり、本プリンシプルへの充足度が低い場合であっても、取引所が根拠なく上場会社に対する措置を発動するわけではありません。しかし、このプリンシプルが策定されるに至った背景事情、会計不正事件によって過年度決算訂正に至った上場会社に対する取引所の膨大な質問が提出される状況等からみて、本プリンシプルへの充足度が低い場合には、上場企業には諸々の企業リスクが想定されます。不祥事に直面していない平時の上場会社こそ、有事における不祥事対応プリンシプルの理解が必要だと思います。

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2016年1月21日 (木)

東証、企業統治指針への対応状況を開示-いよいよ正念場?

東証さんが本日(1月20日)、上場企業のコーポレートガバナンス・コードへの対応状況を開示されました(昨年の12月末現在の状況)。本則市場の1858社のうち、73項目すべてを実施(オールコンプライ)する会社が11,6%、9割以上の項目を実施する企業と合わせると78%に上るそうで、(制度対応としては)本コードの影響力はかなり大きいことがわかります。

ただ(予想どおりといいますか)、73項目の中で、ぶっちぎりに「うちは今のところ実施しません」と開示する企業が多い項目が「取締役会の実効性の分析、評価とその概要の開示」ですね(説明率63%)。取締役会の実効性の分析・評価すらやらない企業と、分析・評価をやっているが、その開示はしない企業が含まれますが、いずれにしても、コード対応の中では各企業が腐心している項目だと思います。私が社外取締役を務める会社でも、いま取締役会の実効性評価作業の真っ最中でして、いざやってみると、プロセスからしてかなり難易度が高いと思います。

いずれまた個社の作業内容については開示の時期に合わせてご説明したいと思いますが、作業プロセスを考えるにあたり、注意すべき点があると考えます。ひとつは上で述べたように、取締役会の実効性の分析、評価だけでなく「概要の開示」が求められているという点です。「エンゲージメント」を「株主との対話」と訳すわけですが、そもそもエンゲージメントは「分かり合うための対話」という意味だそうですから、会社と株主とが永続性ある企業成長のために分かり合える対話に資する内容を開示しなければ意味がないと思います。

つぎに(これは法律家的な課題ですが)ガバナンス・コードは「ソフトロー」と言われていますが、そもそも実施する(コンプライする)ことと、説明する(エクスプレインする)ことに軽重はあるか?という点です。ソフトローであることの意味を重視すればやはりコンプライするのが原則であり、たとえエクスプレインしたとしても、将来的にはコンプライすべき、との意味が含まれていると考えるのが筋でしょう。しかし、コードの趣旨尊重義務が東証規則で明記されていて、その趣旨さえ尊重していればエクスプレインすることも全く構わない(つまりソフトローであることの意味は趣旨尊重義務を尽くすことである)という考え方も成り立ちそうです。最終的には「対話や開示を通じて株主がどのように判断するか」ということでコードの社会的な影響力が担保されていればよいのではないか(あまり神経質にならないでよいのでは)と。

そしてもうひとつが「エクスプレインの内容」です。今回、取締役会の実効性評価を実施しない(つまりエクスプレインする)と決めた企業も、その理由を読むと「2年後までには実施します」とか「実施するかどうか検討中です」といった理由になっていない理由が圧倒的に多いですよね(そもそもこれらの回答が「エクスプレイン」といえるのでしょうか?会社法の「社外取締役を置くことが相当でない理由」と同じ現象が生じているような気もします)こういった制度対応が「あたりまえ」になって、「これで良いのであれば横並びが一番!」と考える上場会社さんが増えれば、これはもう「J-SOXの二の舞現象到来」といったところでしょうか。

弁護士的には、北越製紙さんが大王製紙さんの取締役の方々を相手に年末に提起した損害賠償請求訴訟のように、ガバナンス・コードを取締役の善管注意義務と関連付けて援用するような事例が増えてくるのであれば、各企業のコード対応の真剣度も高まるような気もいたしますが(たとえばこちらや こちらを参考)。さあ、企業統治指針もここからが正念場ではないかと。。。

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2015年11月18日 (水)

適時開示義務違反は東芝だけの問題ではない

会計不正事件に揺れる東芝さんが、原子力事業子会社の米国ウェスチングハウス社の過年度決算の減損損失について内訳を明らかにした、と報じられています。東芝さんも、東証さんからの「適時開示義務違反」を指摘されたことで開示に至ったことをHPで明らかにしています。

子会社等における「発生事実」については、有価証券上場規程403条および同上場規程施行規則402条(軽微基準)において、上場会社による適示開示が求められています。とりわけ子会社が保有する重要資産の減損損失については「災害に起因する損害又は業務遂行の過程で生じた損害」(規定403条2号a)に該当し、連結純資産額の100分の3に相当する額以上の損害と認められる場合には「軽微基準」が適用されませんので、開示すべき損害にあたります(同規則402条1号)。東芝さんは、この上場ルールに抵触するものと東証さんから指摘を受けて、しぶしぶ(?)内訳を開示したものと思われます。

東芝さんの理屈としては、「ついうっかり開示義務違反をしてしまった」というものではなく、一応の理由がありそうです。この適時開示義務が発生する減損損失は、ウェスチングハウス社のグループ全体もしくは原子力事業部門全体からみて(つまりグルーピングの上で)判断すべきであり、そこで損失は出ていない。したがってウェスチングハウス単体の公正価値判定による減損を開示しなくても投資家に重大な影響を及ぼすものではない、つまり適時開示に関する上場ルールには抵触しない、といった判断があったようです。これはこれで東芝さんの理屈としては、(文言解釈はさておき)ルールの趣旨からすれば合理性がありそうです。

しかし東芝さんの理屈は、原子力施設の販売は不振であったとしても、既存施設の保守管理によって儲けが出ているのだから順調ではないか、というものですが、売るべき「ハコ」が売れない中で、保守管理で儲けを出したとしても先細りの懸念は払しょくできないのではないでしょうか。投資家が関心を寄せるのは、ウェスチングハウスの将来的な企業価値であり、そこで求められる情報は、どの単体事業が順調で、どの事業が不振かという内訳です(そうでなければ投資家が将来予測を立てることが困難です)。そう考えますと、やはり上場規程の文言に忠実に、適時開示すべきは単体事業を中心に軽微基準の該当性を認識することが当然のようにも思えます。

こういったことは何も東芝さんに限られるものではなく、そもそも適時開示という制度は経営者と会社との利益相反問題の一つだと言えそうです。どうしても経営者は自分たちにとって都合のよいルール解釈をしてしまいます。昨年出版しました「不正リスク管理、危機対応-経営戦略に活かすリスクマネジメント」(有斐閣)でも述べた通り、会計処理が絡む適時開示の判断については経営判断類似の原則が適用されるものではなく、できるだけ保守的な対応が求められるのではないかと。東芝さんとしては、とくに悪気があってやったわけではないのかもしれませんが、それでも明確な法令違反行為があったこと、徹底して「開示に消極的」だったことが、今後の裁判等において不利益な事情のひとつとして根拠つけられることは十分にありうるものと考えます。

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