AGPへの海外ファンドTOBとJAL、ANAの拒絶方針
1974年から翌75年にかけて、過激派の「東アジア反日武装戦線」が起こした11件の連続爆弾事件の共犯者桐島聡の人生を描く映画「桐島です」がもうすぐ上映されます。彼がなぜ亡くなる直前に「桐島」と本名を名乗ったのか。一部マニアの間では有名だった藤沢市のアパートで、彼は何を思いながら70歳まで暮らしていたのか。死を悟る病室で、最後になぜ「ガリガリ君」を食べたいと看護師に切願したのか。少しでもヒントになるものがわかるのではないかと期待しながら視聴するつもりです。
さて、6月20日、空港における電力供給事業を営むエージーピー(AGP)が、オーストラリア金融大手マッコーリー・グループなどが運用するファンドから1株2015円で株式公開買い付け(TOB)を行う意向があるとの提案書を受領したと公表しました。これに対して本日(23日)、株式併合に関する株主提案を行っているJAL社はこれに応じないと表明、JALの提案に賛同意向を表明しているANA社も、本日夕方、TOBには応じない旨を表明したそうです。ちなみにJALによる株式併合後に少数株主に支払う買収価格は1550円です。
AGPの本源的価値は2015円なのか1550円なのか。ご承知のとおり、私はAGPのガバナンス検証委員会委員長として、本件に関わりましたので個人的なコメントは控えますが、どのような結論に至ったとしても、少数株主排除の妥当性について議論されることになるでしょうし、(今後の法改正があるならば)立法事実のひとつとして長く語られる事例になるのではないでしょうか。「羽田村の常識VS証券市場の常識の乖離」というところが報告書から切り取られて報じられることが多いのですが、今回の豪州ファンドによるTOB意向表明によって、ますます問題の根の深さが浮き彫りになるのではないかと。自分としては中立公正な立場で真摯に検討してよかった、と思っております。

